取材:記事・写真/RanRanEntertainment
9月15日(土)より、「ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc2 Produced by TBS」が、東京・IHIステージアラウンド東京にて上演される。先日disc1チームの上演が終わったばかりだが、あっと言う間にdisc2がスタートする。初日を一週間後に控えた9日、同劇場にて舞台稽古の模様が公開され、稽古前には主演のランダムスター夫妻を演じる尾上松也と大原櫻子が会見に臨んだ。
『メタルマクベス』とは、シェイクスピア四大悲劇の一つ『マクベス』を、劇団☆新感線の主宰・演出家のいのうえひでのりと人気脚本家・宮藤官九郎がタッグを組み、メタルサウンドに彩られ生まれた新感線の代表作。2218年の人類が衰退した世界と、空前のバンドブームに沸く1980年代の日本を行き来しながら人間の愚かさが描かれる。
本番まであと7日というこの日、今の心境を聞かれた松也は「稽古場では理解できなかったことが(劇場に入ったことで)身体で理解できるようになりました。この劇場のスペシャル感を肌で感じましたね。お客様に楽しんでいただける要素が満載の劇場ですね。初日には大盛り上がりで楽しんでいただけるよう、また僕たちも楽しめるよう、稽古に励みたいと思います」と意気込みを見せた。また大原は先日disc1の楽日のカーテンコールを見学した事に触れ、「まだ(自分たちが初日を迎えるという)実感がないんですが、(濱田)めぐみさんと(橋本)さとしさんからエネルギーをたくさんいただいたので、一週間後、そのエネルギーをお客様に届けたいです。めぐみさんからは『死ぬ気で頑張ってね。死ぬ気で応援するから!』とエールをもらいました」と語った。
劇中で夫婦役を演じる松也と大原はそれぞれの存在について質問が及ぶと「(大原は)僕を見事に導いてくれるんですよ。年齢も10歳違うのに。僕がキッカケを忘れても奥様が肩をトントンと叩いて教えてくれるんです。牽引力がすごいです」と安心感を口にすると、大原は「(松也は)優しい方です。年上の俳優さんだからこそ、私がわがままにいろいろやらせてもらえているのかもしれないです」とこちらも「相方」への信頼を示していた。
稽古は1幕のみ披露された。3チームのなかでいちばん若いキャストが揃っている事もあり、松也を筆頭に皆、動きが非常に俊敏。またキャストそれぞれの特性を活かし、歌舞伎出身の松也にはアクションやキメのタイミングで拍子木の音が入り、レスポール王(木場勝己)への報告係を務める徳永君(徳永ゆうき)は本業の演歌のこぶしまわしで「炎の報告」を歌い上げ、また鉄道マニアとしてのモノマネネタもふんだんに披露。グレコ役の浅利陽介は身体能力の高さをフルに活かしたダイナミックな殺陣を見せ、レスポールJr.役の原嘉孝は、高いダンススキルを織り交ぜながら、芝居を進行させる。エクスプローラー役の岡本健一は元男闘呼組のギター担当であることから、本作でもギターを何度もかき鳴らしていた。
松也と大原の夫婦は「バカップル」と呼んでも間違いと言えないくらい、キャッキャウフフのテンションを見せる一方で、レスポール王の命を狙う段となると、可愛らしい妻からとんでもない「毒」がにじみ出し、その激しさに息をのむ一幕もあった。
劇場の稽古ではまだ2幕を通していないという。このキャストたちによる『メタルマクベス』の後半はいったいどのように描かれていくのか、楽しみでならない。
ONWARD presents 新感線☆RS『メタルマクベス』disc2 Produced by TBS
■日時:2018年9月15日(土) ~10月25日(木)
■会場:IHIステージアラウンド東京
■作:宮藤官九郎
■演出:いのうえひでのり
(原作:ウィリアム・シェイクスピア「マクベス」松岡和子翻訳版より)
■出演
ランダムスター/マクベス魔Ⅱ夜:尾上松也
ランダムスター夫人/ローズ/村木B:大原櫻子
レスポールJr./元きよし:原 嘉孝(宇宙Six/ジャニーズJr.)
グレコ/マクダフ浅利:浅利陽介
グレコ夫人/シマコ/林:高田聖子
パール王/ナンプラー:河野まさと
村木/医者:村木よし子
エクスプローラー/バンクォー岡本:岡本健一
レスポール王/元社長:木場勝己
逆木圭一郎 インディ高橋 保坂エマ 市川しんぺー 徳永ゆうき 伊藤玻羅馬 常川藍里 ほか