取材:記事・写真/RanRanEntertainment
2021年5月より東京建物Brillia HALLほかで上演されるミュージカル『17 AGAIN』(セブンティーン・アゲイン)。本作は2009年に北米で公開され大人気を博した同名のコメディ映画を初ミュージカル化。負け組として、人生を甘んじて受け入れていた35歳の男がバスケットボールのスター選手だった17歳の頃に戻り、もう一度人生をやり直そうと奮起する姿を描いた作品。主人公・マイクを今回が初舞台となる竹内涼真が演じ、母校のジェーン・マスターソン校長役を水夏希が演じる。水にこの作品に出演が決まった時の気持ちや意気込みなどを聞いた。
ーー今回『17AGAIN』のマスターソン校長の役決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
『17AGAIN』という作品自体がすごく面白かったので嬉しかったですね。一見怖く見える校長先生が、マニアックな趣味を持っている点が自分に似ていて、今までで一番自分に近い役だと思えて、親近感を感じています。
ーー映画『17 AGAIN』を観た感想を教えてください。
すごくハッピーで、コメディな部分もありメッセージも強い作品だと思いました。悪い人がいないし、身近にありそうなエピソードがたくさん詰まっていて、色んな人が共感できる作品だと思います。
ーーマスターソン校長は結構マニアックな世界が好きですが、水さんは“これなら夢中になれる”ことはありますか?
美しさや筋力を保つことと、宝塚については夢中になれますね。
ーー学生時代の部活のエピソードがあればお聞かせください。
女子校でミュージカル部だったのですが、朝から晩まで授業そっちのけで部活をやっていて、まさに青春でした。その当時から男役を演じていました。
ーーその経験が、宝塚に入るきっかけに繋がったのでしょうか?
そうですね。同級生が宝塚を受験するというので、私も宝塚に入りたいと思って入団しました。
ーー演出の谷さんとは以前レイモンド・カーヴァーの世界で共演されていらっしゃいますが、どんな方ですか?
役者からすると演出の方は、作品を引っ張り導いてくださる立場なので、とても横並びで語る事はできませんが、谷さんは頭脳明晰で博学で、生み出す言葉にメッセージ性があり、尊敬できる方です。一方で、学生時代のエピソードなどを伺うと、「変態だね(笑)」っていう部分があって、人間味があり親しみを感じています。そのギャップに惹かれますね。
ーー役作りをする上で、水さんが大事にしているのはどんなことでしょうか?
もちろん役によって違いますが、自分の中で共感できる部分を探して、引き出すことを大切にしています。
ーー共演者のチームワークはいかがですか?
さっき楽屋で皆さんとお会いして、めちゃくちゃ意気投合しました。皆さん初めて共演させていただくのですが、雰囲気がとても良くて、すごく楽しい現場になるんじゃないかなと思っています。私はエハラさんとの共演シーンが多いと思うのですが、エハラさんはコメディのプロなので、懐をお借りして新しい面を武器にできるように吸収したいと思っています。
ーー2020年はどんな一年でしたか?
大変な一年でしたね。休んでいた期間が長いのであっという間の一年でした。コロナがなかったら気付く事が出来なかった事や、学んだ事が沢山ありました。また、今まで出来なかった事にもチャレンジできたので、無駄な時間ではなかったと思っています。
ーー今年、新しく始めたことがあるのですか?
ベリーダンスとスペイン語に着手しました。
ーースペイン語を始めたきっかけは?
夏に、アルゼンチンからダンサーとオルケスタが来日して一緒にアルゼンチンタンゴの公演をするはずだったのですが、11月に延期になったので、それまでにちょっとは喋れるようになりたいと思って始めたのがきっかけです。でも自粛期間だけで勉強を辞めてしまったので全然喋れないです(笑)。
ーー2021年の目標を教えてください。
2020年までの目標を立てていたのですが、その後はまだ決めていないです。2010年に宝塚を退団し、10年後の2020年を一つの区切りとして目指して活動してきましたが、気が付いたら2020年になっていました。この10年間でやってきたことを土台に、新しいことにもチャレンジしていきたいと思っています。また“自分らしさ”と言うものをもう一度しっかりと見つめ直して、それを受け止めた上で前に進んでいきたいと思います。
ーー公演を楽しみにされているファンの方にメッセージをお願いします。
竹内さんの初舞台は一生に一度なので、その貴重な機会を見逃さないで頂きたいです。この作品は、誰が観ても共感できるポイントが沢山あり、最後はハッピーエンドで「自分の人生はこれでいいんだ」と背中を押してくれる作品です。元気を貰いに来てください。
■ミュージカル『17 AGAIN』
脚本:マルコ・ぺネット
作曲・作詞:アラン・ザッカリー&マイケル・ウェイナー
翻訳・演出:谷 賢一
訳詞:高橋亜子
出演:竹内涼真、ソニン、エハラマサヒロ、桜井日奈子、福澤希空(WATWING)、有澤樟太郎、水夏希ほか
東京公演:2021年5月16日(日)~6月6日(日) 東京建物Brillia HALL
兵庫公演:2021年6月11日(金)~13日(日) 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
鳥栖公演:2021年6月18日(金)~6月20日(日) 鳥栖市民文化会館 大ホール
広島公演:2021年6月26日(土) 広島文化学園HBGホール
名古屋公演:2021年6月30日(水)~7月11日(日) 御園座
企画制作:ホリプロ
公式HP https://horipro-stage.jp/stage/17again2021/
公式Twitter @musical17AGAIN
文・写真/渡辺美知子