ドラマ『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~』や『ロードナンバーワンなど数々の作品に出演し、幅広い演技で人気を博す俳優ユン・ゲサンが、12月7日、東京・日比谷公会堂にて『2012 X’MAS ユン・ゲサン ファンミーティング』を開催した。
スクリーンに、控室で登場を待つユン・ゲサンの姿が写し出されると、会場からは一斉に悲鳴にも似た歓声があがった。やや緊張した面持ちで本人がステージに登場!開演前に東北地方を震源とする大きな地震があったため「イベントが中止になるかとヤキモキしましたが、皆さんが会場で僕のことを待っていてくれて、とても気分がいいです。3年ぶりのファンミーティングで、久しぶりに日本の皆さんにお会いできて本当に嬉しいです!」と不安だった心境とファンに感謝の気持ちを示した。
~ユン・ゲサンを大解剖~と題したコーナーでは、これまでの俳優活動の歴史を振り返った。『僕らのバレエ教室』では、「バレエの足のストレッチが大変でしたね。本当に足がつるかと思うほど。正直言って僕は体が鈍いので、バレエの動きは苦手で苦労しました。」と言って苦笑い。MCに「指がキレイですね~」と褒められると「指が長いのは僕の自慢です。」と得意気に指を見せ、茶目っ気たっぷりに笑った。
『兄嫁は19才』は、「僕自身に似た役でとても演じやすかったです。」とし、2005年に「百想芸術大賞」で、映画部門新人賞を受賞した際には、軍服務中だったため、軍服姿で授賞式に参加した。「芸能人では、初めて授賞式の出席を許可されたのですが、服装は軍服、コメントも全て軍が決めた言葉を述べました。」、「GP部隊という特殊部隊についたのも、休暇をたくさんくれるというので受けました(笑)。」と明かした。
『愛に狂う』は、除隊後初の作品で、ユン・ゲサンの代表的な作品としても人気が高い。「除隊してすぐだったので、演技に対する情熱が最高潮でした。真摯に向かい合った作品です。演技にも狂ったし、軍隊から出て女性を見て色々な意味で狂っていたのかも・・・。」と笑い会場を沸かした。
社会性が色濃く出ている作品の映画『プンサンケ』では、鍛え上げられた肉体美も披露。ローマ映画祭にも招待され、高い演技力を評価されている。「自分としても初めてチャレンジした役で、とても意味深い出演だと思います。」と語り、「撮影の準備期間が短く、1か月間ほぼ水だけで体作りをしました。」と撮影時の苦労を振り返った。また、渋くタバコを吸うシーンについて、「“プンサンケ”といって韓国でもとても強いタバコ。2本も吸うと、口がカラカラに乾いて・・・セリフがなくて良かったです。」と笑った。
韓国では、珍しく全て撮り終えてから放映されたドラマ『ロードナンバーワン』については、「軍隊に実際に行っているので自信を持って演じることができました。」と胸を張り、『恋の一撃ハイキック』は、「韓国のリアルな家族の雰囲気を正直に表していて、韓国の文化について知ることができる、愉快で楽しい作品です。」とアピールした。
最近の作品では、ドラマ『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~』で、メガネ姿が好評のユン・ピルジュ医師役を熱演。名場面集の映像では、ファンが選んだベスト5が紹介され、バラの花をコン・ヒョジン演じるエジョンに渡すシーンでは、「目チカラを強くと思って演技したんですが、本当は太陽がまぶしくてそう見えているだけなんです。」と、コミカルに話し、いっそう会場の笑いを誘った。ダントツ1位は「悪口を聞こえないようにエジョンの耳をふさぐシーン。抽選で選ばれた1名が、ステージでそのシーンを再現。まさに“ドゥグンドゥグン”の瞬間となった。
その他、質問コーナーやジェスチャーゲームで大いに盛り上がり、2日間かけて作ったという自作のプレゼントや写真をファンにプレゼントという嬉しい企画も。そして、12月20日に誕生日迎えるユン・ゲサンに会場のファンからバースデーソングがプレゼント。突然の出来事に、ビックリのユン・ゲサンは、「ありがとうございます。これからも俳優としてしっかり頑張ります。今日は忘れられない日となりました。」と顔をくしゃくしゃにして喜んだ。
衣装を替えて、「センガギナ(思い出す)」と「チョルブジ(世間知らず)」の歌も披露し、最後は、ファンに向けて感謝の気持ちを日本語でつづった手紙を朗読。「ずっと会いたくて、ようやく日本に来ることができました。僕にとって皆さんの存在は、僕が俳優として生きていく上で最も大きな力であり、僕を支えてくれる柱です。俳優という仕事は時々一人で歩いているような寂しさを感じることがありますが、僕に惜しみない愛情を注いでくださりありがとうございます。僕はこの瞬間とても幸せです。どんな時も一人じゃない、皆さんと共にいるので、たとえ険しい道でも頑張ることができます。ありがとうございます。」とメッセージを伝えると、会場からは温かい拍手が送られ、感動の幕を下ろした。
終始笑顔の絶えないイベントのあとには、ファンとの握手会を行いクリスマスプレゼントを直接一人一人に手渡し、久しぶりの再会を最後まで楽しんだ。
円熟度を増す演技に拍車がかかる俳優ユン・ゲサンの、更なる活躍に大いに期待したい。
なお、このファンミーティングは8日に大阪でも開催され大盛況のうちに終えた。