百済の王子と新羅の姫の国を超えた歴史大ロマン韓国ドラマ「ソドンヨ」をもとに、男女の普遍的な恋の駆け引きをコミカルに描いた韓国の伝統的なマダン劇(庭劇)をミュージカル化した作品である「恋の駆け引きの誕生」が、9月6日(金)に六本木アミューズミュージカルシアターにて初日を迎え、公演終了後、マスコミ向けにオールキャスト6名が登壇しての記者会見が行われた。
まずは、初日を終えての感想を一人ずつ述べた。
「遠く日本まで来て、楽しみでもあり、心配もありましたが、楽しく初日を終えることができました。これからの公演も楽しみにしてください。」チョン・ソンウ(ソドン役)。
「日本で公演ができて嬉しいです。言葉が伝わるかどうか心配でしたが、今日はそんな不安を拭い去るほど、みなさんが反応してくれて、自分たちの歌や演技に笑ったり拍手をしてくれたりしたので、とても楽しくできました。」ユン・チョウォン(ソンファ役)
「(日本語で)今日は本当に楽しかったです。ずっと見に来てください。」とユク・ヒョンウク(ナミ役)が日本語で話すと会場からは、「おおお!」と驚きの声が上がった。
「2回目の日本での公演になります。前回の『宮』という作品と比べると今回の作品は、登場人物も少なく、セリフがとても多い作品でみなさんに伝わるか心配しましたが、むしろ、さらに楽しく見て頂いたようで、安心しました。最後まで宜しくお願いします。」オ・デファン(ヘミョン役)
「この作品は何度も舞台に上がっているので、大丈夫かと思いましたが、実際今日初日を迎えるといい意味で緊張しました。みなさんの反応も良かったので、緊張も解けました。ありがとうございます。」キム・ヘジョン(スニ役)
「とても気分がいいです。この作品の前に公演していたチームに日本のお客さんについて情報を聞いたのですが、『日本のお客さんは反応がない』とのことでした。でも、それは、そのチームが下手だったせいで・・・・というのは冗談ですが、今日はみなさんの反応も良く、楽しく演技できました。これからも公演が続きますが、またご覧になると、また違う良さがあると思いますので、ぜひ、また見に来てください。」チェ・ジェンファ(鼓手役)
役作りについて問われると、「自分の実際の性格と違ってソドンは、のらりくらりとかわす駆け引き上手だが、演じてみて自分の性格が少し変わったかもしれない」と言うチョン・ソンウとは違って、ソンファ役のユン・チョウォン、ナミ役のユク・ヒョンウク、ヘミョン役のオ・デファン、スニ役のキム・ヘジョンは、自分の元々の性格と役柄の性格が似ていたそうだ。
「姫役のふるまいは、自分の中にあるものを引き出して、場面場面で考えながら演じた」(ユン・チョウォン)
「役柄と違ったのは、お金がなくて、権力もなくて、イケメンでもないところ」(オ・デファン)
また、語り部としての役割を果たす「鼓手」を担ったチェ・ジェンファは、「孤独でした。」とまず一言。この作品では、ソドン/ソンファ、ファミョン/ソンファ、ナミ/スニのカップルの話があり、稽古でも通し稽古でないと、一緒に稽古できずに寂しかったそうだ。次回は、ぜひラブラインを演じたいと切望していた。
日本で公演するに当たって、直接、観客に伝えたいということで、演出家、脚本家、俳優陣みんなで相談して、日本語でのセリフを新しく追加したそうだ。その効果は絶大で、観客からは大きな笑いと拍手が起きていた。
また、休みの日には何がしたいかとの問いには、ヘミョン役のオ・デファンが全部やるには一ヶ月もかかりそうなほどの「やりたいことリスト」を作ったそうで、その中でも富士急ハイランドに、みんなで出かけたいとのことだ。ソンファ役のユン・チョウォンの答えは「お買い物もして、スイーツも色々食べたい」と、なんともお姫様らしいものだった。
今回、新曲が3曲増えたことについて、ソドン役のチョン・ウソンは、「釣りの場面での歌は、ソドンの葛藤する心を表現した歌なので、より理解してもらえたと思う。また、宮殿での新曲は、難しいことを歌に乗せて、振り付けも付いて、楽しく伝えることができて、良かった」とのことだ。
最後に代表して、チョン・ウソンから「ソドンヨの物語をミュージカルとして、日本の皆様にお届けできることを嬉しく思います。たくさんの方に見て頂きたいと思います。」と挨拶があった。
6人という人数で演じているとは思えないほど、よくできたミュージカルで、また、芸達者な俳優たちだからこそ、生き生きとした魅力的なキャラクターが生まれ、見るものを惹きつける素晴らしい舞台となっている。
本公演は、9月23日(月・祝)まで、アミューズミュージカルシアターにて開催されている。