2015.06.03 取材:記事・写真/RanRanEntertainment
6月3日、舞台「ア・フュー・グッドメン」の舞台稽古公開が行われ、その後に出演者である淵上泰史、瀬奈じゅん、小西遼生、菅原永二、阿部丈二、平埜生成、田口トモロヲ、演出家である鈴木勝秀を加えた8人で座談会が行われた。
昨日は懇親会もあったというキャスト陣。共演者である阿部が司会を務め、舞台のピリッと張り詰めた雰囲気とは対照的に終始和やかなムードで進行していった。
舞台初出演となる淵上は「まだ慣れません。毎回緊張します!今日はこれを試してみようとか思うんですけど、慣れないですね。」と初めてのことの連続にプレッシャーを感じつつ試行錯誤していることを明かした。
また、合間に別の舞台をこなすなどとハードなスケジュールな中で本読み、稽古とこなしてきているという小西はこの季節ならではのエピソードとして、「日に日に湿気が多くなってきて稽古場が息苦しい」と明かし、「筋トレしてるからじゃん」「自分のTシャツから湿気でてるんじゃない?」などと一斉につっこまれる一幕もあった。
7人7様の個性の強い役柄も舞台の大きな要とっている本作。役柄と出演者は似ているかとの質問には田口が「僕以外の全員はぴったりじゃないですか?パーフェクトなキャスティングだなって。」と回答し、続いて同じ質問をされた平埜が「そうですね・・・じゃ、(田口)トモロヲさん。」と回答し笑いを誘った。
稽古が開始し2週間が経過した本日。現段階での作品の魅力について瀬奈が「初舞台の淵上くんがすごく新鮮で、彼の一生懸命さに私も引っ張ってもらっています。内容としては、人それぞれの正義というものがぶつかり合っているところが魅力かなと思います。」と語り、それに対して阿部が「どう受け取るかや誰に共感するかで変わってきますもんね。」と付加し、簡単には表しきれない深い世界観を説明した。
個人的に注目してほしいシーンとして最年少の平埜が「髪型ですね」と役のために切ったヘアースタイルをアピール。また、役で着用する軍服が似合っていると周りの共演者から大絶賛を受けた小西は検察官役として、「お客さんが陪審員になる裁判のシーンがあって、それぞれの主張を判断してもらえるんですけどそこが面白いなと思います。」と期待大のシーンを挙げた。
稽古中もアドリブ等で盛り上げている田口は、上官としては華奢な体格が気になるとのことで「本番までに身長を30cm伸ばす!」と宣言し、「疲れてもっと小さくなってるかもよ」とのツッコミも入りムードメーカーっぷりを発揮した。
演出の意向としては説明をする場面が少なくそれを全て台詞に乗せる「台詞劇」をメインとして置いていることに関しては、瀬奈が「説明を無くすことによってお客様の想像力をかきたてたり、余白を残すことによって一緒に楽しめると思うんです。余白を楽しんでいただけたらなと思います。」と舞台をより楽しむポイントを指南した。
また、「台詞劇」になることにより台詞が膨大な量にもなった。台本の53ページのうち51ページは喋っている、という淵上は初めての舞台での台詞の覚え方に関し、「近くのカフェで声に出して覚えています。稽古終わってからも1人でカフェに寄って練習するのが今の日課。」と努力の影を明かし、「繰り返し口に出して覚えます。」という意見には共演者も共感の頷きを繰り返した。
舞台初出演の淵上の周りを舞台経験豊富な演者が固め、互いに刺激し合いながらより良い舞台を作り上げる過程を垣間見ることのできた座談会。稽古開始2週間ながらすでに息の合った掛け合いを繰り広げ、舞台のワンシーンのようなテンポ感で進んでいった。
「法廷劇」という新たなジャンルの中に原作ファン、キャストのファン、演劇ファンそれぞれに際した注目ポイントが用意され、強いメッセージをまっすぐに感じることのできる本作をぜひ劇場で!
『ア・フュー・グッドメン』
原作:アーロン・ソーキン
上演台本・演出:鈴木勝秀
キャスト:淵上泰史 瀬奈じゅん 小西遼生 菅原永二 阿部丈二 平埜生成 田口トモロヲ
6月19日〜6月28日 天王洲 銀河劇場
お問い合わせ
銀河劇場チケットセンター 03-5769-0011 (平日10時~18時)
銀河劇場オンラインチケット http://gingeki.jp/
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード 443-299) http://pia.jp/t/afg/