2016.05.28 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
5月28日(土)に、池袋サンシャイン劇場にて、1992年の初演から今回で5回目の上演となるキャラメルボックスの代表作『また逢おうと竜馬は言った』が開幕した。開幕前にマスコミ向けにゲネプロと記者会見が行われた。
今回は、「キャラメルボックスfeaturing D-BOYS」と銘打ってあり、俳優集団D-BOYSから陳内将、三津谷亮、山田悠介、前山剛久の4人が参加。主人公の岡本役は陣内、三津谷が演じ、岡本が語りかける幻想の竜馬役をキャラメルボックスの岡田達也と大内厚雄が演じる。「BLACK」は陣内、岡田ペア、「WHITE」は三津谷、大内ペアという2つのチームでのダブルキャスト、さらに2パターンの配役で別役を演じるというクロスキャストとなっており、交互に上演される。
今回は「BLACK」のゲネプロの様子をお届けする。
主人公の岡本は、ツアーコンダクターにもかかわらずあらゆる乗り物に酔ってしまう。彼は坂本竜馬にあこがれていて、竜馬のような男になりたいと願っている。ある日、岡本がきっかけで同僚の本郷とその妻ケイコが大喧嘩し、ケイコが家出してしまう。岡本は二人の仲を元通りにしようと、愛読書「竜馬がゆく」を片手に、彼の幻想の竜馬と語らいながら奔走する。そんな中、事件に巻き込まれていく…。
本作に臨むにあたって、岡本役の陣内は「僕と三津谷が同じ年齢で、お互いライバル視したり助け合ったりする関係性ですが、同じ役を生きられることが感慨深いです。三津谷の岡本を見て刺激をもらっていました。」
三津谷は「ホワイトブラックひとつだけでは自分自身は生きられない。2つあって初めて閑静するんだなというのを感じました」と語った。
「BLACK」「WHITE」の違いについて、時田役の前山が「お菓子でたとえるとBLACKはブラックサンダー。パキっとしていて皆様に愛される感じ。WHITEはマシュマロみたいな感じ。かけるソースによって味が変わるんだろうなと感じています。」と例えると、周囲からは共感の声が上がった。
脚本・演出の成井は、それぞれの違いについて「一番違うのは岡本の違い。台詞が500近くあるんですが、陣内、三津谷の二人で同じ解釈、同じ台詞が無いです。皆無です。今までいろいろな2チームをやってきましが、ここまで違うことはないんじゃないですか。BLACKは歯ごたえがあるけど、WHITEは皆無(笑)!好対照ですごく面白いです。」と表現した。
同期の本郷を演じる山田は「陣内の岡本と、三津谷の岡本で感じ方が違うので、相手をするうえで少し苦労する部分だったりしますが、これも見所のひとつとして是非観に来て欲しいです。D-BOYSでも彼らと同期だからこそ務まる。彼らの相手は僕しかいないと思っているので、そこも含めて観に来てください!」と自信を語った。
竜馬役の岡田は、今回のクロスキャストについて「キャラメルボックスのメンバーは成井さんの演出を、ディスカッションなどをしなくても理解して体現できていますが、D-BOYSの4人はまっさらだったので、それぞれの解釈がすべて面白かったです。とても良い融合ができたと思います」とのことだった。
本作品は、役者が舞台上を駆け回る疾走感と、二転三転するストーリーの疾走感がとても心地よい。主人公岡本が竜馬に激励されながら、竜馬のような「男の中の男」に成長していく物語を、ぜひ劇場で観て欲しい。
演劇集団キャラメルボックス featuring D-BOYS『また逢おうと竜馬は言った』
2016年5月28日(土)~6月12日(日)
東京 池袋サンシャイン劇場
2016年6月16日(木)~20日(月)
兵庫 新神戸オリエンタル劇場
脚本・演出:成井豊
Black:陳内将、岡田達也、渡邊安理、山田悠介、小多田直樹、前山剛久、原田樹里、前田綾、実川貴美子、大滝真実、大内厚雄、三津谷亮
White:三津谷亮、大内厚雄、渡邊安理、山田悠介、小多田直樹、前山剛久、原田樹里、前田綾、実川貴美子、大滝真実、岡田達也、陳内将