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2016年8月8日 10:35

芸術監督・蜷川幸雄追悼公演『ビニールの城』8月6日に舞台初日。森田剛、宮沢りえコメント!

2106.08.06 取材:記事・写真/RanRan Entertainment

 

芸術監督・蜷川幸雄追悼公演『ビニールの城』が、8月6日に舞台初日を迎えた。

本作品は80年代に唐十郎が書き下ろした作品で、蜷川幸雄がキャスティング、スタッフィングを手掛けた。5月に逝去したことにともない、金守珍が演出を手がけ「芸術監督 蜷川幸雄・追悼公演」として上演される。

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腹話術師の朝顔(森田剛)は、8ヶ月前に別れた相棒の人形、夕顔を探し続けている。そんな中、バーで、かつてその朝顔のアパートの隣室に住んでいたと話す女、モモ(宮沢りえ)と出会う。モモは、人形などを忘れて自分の想いを受け止めて欲しいと朝顔に迫るが、生身の人間と向き合えない朝顔は、モモの想いを受け入れられない。そして、モモへの愛ゆえに旦那を演じる夕一(荒川良々)から聞かされる、モモの秘密。モモは“ビニールの中の女”、アパートの一室に捨て置かれていた“ビニ本”を飾るヌードモデルだった。モモは必死に訴える。「助けて、ビニールの中で苦しいあたしを!」

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ネオンと妖しい光に浮かび上がる舞台、そしてゆらめく水面。緻密に作りこまれた言葉の数々と相まって、その世界観に引き込まれていく。その舞台が作り出す空間と存在感のあるキャストに圧倒される。

演出を手掛けた金守珍は、「人とつながりたい、愛したいという人間の根源的な希求をロマンチックかつ怖さを秘めて描いている『ビニールの城』は、唐作品の中でも最も美しく切ない芝居だ。蜷川さんならではの絶妙なキャスティングと強力なスタッフの元、レベルの高い稽古環境で思いっきりぶつかることができ、自分がイメージしていた以上に仕上がりとなった。」と語った。

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森田剛コメント:

稽古中は、蜷川さんが見守ってくれているのをみんなで感じながら、演出の金守珍さんを信じてついていきました。公演が終わった後に自分と向き合って、蜷川さんへ思いを報告できたらいいなと思っています。今回、人形を介してしか人と向き合えない腹話術師を演じるにあたり、いっこく堂さんに腹話術の指導をしていただきました。短期間の稽古でしたが、僕の出来ることを引き延ばして下さり、お芝居の延長で腹話術が出来る感覚を教えていただきました。唐十郎さんの作品はセリフが力強く、なぜだかわからないけど感動してしまう言葉が多いです。なかなかこのような作品に出会えることはないと思います。皆さん色々な視点で観劇されると思いますが、僕らは自信を持ってこの作品をお届けする覚悟はできています。素敵な言葉たちをぜひ感じて下さい。

宮沢りえコメント:

大好きな蜷川さんからそっと、手渡されたモノを、ギュッと握りしめたまま、森田さんを始め魅力的な共演者と、最高のスタッフと、密度の高いお稽古を重ねました。掌の中にあるのはやっぱり、志高く作品を創るという、魂でした。劇場に観に来てくださった方に、そして、どこかで見守ってくれてる蜷川さんに、その魂を思いっ切り、届けたい。それだけです。

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『ビニールの城』
2016年8月6日(土)~29日(月)  Bunkamura シアターコクーン
作:唐十郎
演出:金守珍
監修:蜷川幸雄
出演:森田剛、宮沢りえ、荒川良々
江口のりこ、大石継太、鳥山昌克、柳憂怜、石井愃一、金守珍、六平直政 ほか

 

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