2016.12.10 取材：記事・写真/RanRan Entertainment
写真/伊東和則
12月10日、キャラメルボックス2016クリスマスツアー「ゴールデンスランバー」のゲネプロ&囲み取材が行われ、出演者から畑中智行、渡邊安理、岡田達也、山崎彬、演出の成井豊が登壇した。
山崎彬 渡邊安理 畑中智行 岡田達也 成井豊
2007年に出版された伊坂幸太郎による同名小説は本屋大賞と山本周五郎賞を受賞し、2010年には堺雅人主演で映画化されどちらも話題を呼んだ本作が初の舞台となり、独自の演出とこだわりを持った演劇を作り上げるキャラメルボックスにより上演される。
ゲネプロの後に行われた記者会見では初の舞台化への意気込みを語った。
主演・青柳雅春を演じる畑中は、作品の主題が逃亡劇なこともあり、2時間とにかく走りっぱなし。そのことに関しては「最初の30分がとにかくしんどいです。あと舞台上の段が思ったより高かったりして、でも体力的には大丈夫です！」と力強いコメント。
また、畑中の肉体１つで逃げ惑う様子をより引き立てるシンプルなセットに関しては、「お客様に色々想像していただけますよね。物語的にも想像力を使うものですし。」と語り、セットに関しては演出の成井も、「今回はシーン数が41もあって、どう見せるかと考えたときに役者の肉体と照明の力だけでいく、と決心しました。近年1.2を争う大変さです。」と明かすと出演者陣も大きく頷き、個々の役者の力が大きな意味を持つ今回の作品ならではの大変さを垣間見た。
畑中演じる青柳の親友役を演じる山崎は今回がキャラメルボックス初出演。稽古期間の感想については「とてもドキドキしてたんですけど、キャラメルボックス出演前にも共演した方もいましたし、長く続いている劇団の稽古に参加できたことが光栄でした。」と明かし、普段は演出家として劇団を率いている山崎の演出を実際に受けたことのあるという渡辺は「(山崎の)役どころは”語り”なのでずっと舞台上にいて、私が悩んでいることとかを彬さん目線で見てくれて、共演者として相談できる仲になれて嬉しかったです。」と稽古中の雰囲気も交えて語った。
この公演は神戸にて初日を迎え、すでに神戸での公演を終えた状態で本日の記者会見が行われているとのことで、そのときの感想を尋ねられると。成井が「初日はお客さんもなんだかピリピリしてたのですが、演じる側に余裕がでると変わりますね。僕は3ステージまでしか見れなかったんだけど。」と言うとすかさず岡田が「客席と舞台の呼吸が合いましたね。」と共感し、「3ステージ目から先がよかったですよ〜！」と出演者が口を揃えた。
最後にこれから観劇をする皆さんへメッセージ
成井：役者の皆さんにはアスリートになってくれとお願いしました。これだけエネルギーを使う舞台も珍しいです。いい歳した大人が汗をかく姿をぜひ見に来てください。
岡田：舞台上でももちろんですが、裏の楽屋でも休む暇なくずっと動いています。全員が舞台以外でも動き回り集団の力で楽しませたいと思います。
畑中：僕自身が客席から見たいと思える作品です。ビジュアル的にも初めてでも楽しめる作品だと思うので、友達など誘って是非劇場に！
渡辺：冬にゴールデンスランバーをやるってどうなんだろう？と最初は思いましたが、やってみるとぴったりだなと思いました。クリスマスまでの上演で、いつ来てもクリスマスを感じていただけると思います。
山崎：僕の言いたいことは皆様が全て言ってくださったので一言、メリークリスマス！お待ちしています。
【ストーリー】
その日、杜の都・仙台では、地元出身の総理大臣の凱旋パレードが行われていた。宅配便ドライバーの青柳雅春は、大学時代の友人・森田森吾に呼び出される。森田は青柳に「おまえは首相暗殺犯に仕立てられる」と言った。ちょうどその時、近くで大きな爆発音。ラジコンヘリが首相を直撃して、爆発したのだ。驚く青柳の目の前に警官が現れ、拳銃を向けた。青柳が逃げ出すと、背中から撃ってきた……。やがてテレビでは、青柳が現場付近にいたこと、ラジコンヘリを購入したことなどが次々と報道されていく。はたして青柳は逃げ切れるのか？
【キャスト】
畑中智行 渡邊安理 坂口理恵 岡田達也 菅野良一 三浦剛 左東広之 阿部丈二
小多田直樹 森めぐみ 近藤利紘 大滝真実 石森美咲 ／ 山崎彬 一色洋平
2016年12月10日(土)～12月25日(日)
サンシャイン劇場
http://www.caramelbox.com/stage/goldenslumber2016/
