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2018年1月30日 14:19

石丸幹二、再演!ミュージカル『ジキル&ハイド』制作発表記者会見「名曲『時が来た』を歌っている自分が好き!」

取材:記事・写真/RanRan Entertainment

2018年3月より東京・名古屋・大阪にて上演されるミュージカル『ジキル&ハイド』制作発表記者会見が1月24日、都内にて行われ、主要キャストの石丸幹二、笹本玲奈、宮澤エマ、田代万里生、畠中洋、花王おさむ、福井貴一と演出の山田和也ほかメインキャスト14名が揃って登壇。舞台への意気込みを語った

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(左から) 畠中洋 福井貴一 宮澤エマ 石丸幹二 笹本玲奈 田代万里生 花王おさむ 山田和也

ロバート・ルイス・スティーブンソンの不朽の名作「ジキル博士とハイド氏」を原作にした本作は、2001年の日本初演以来、日本のミュージカル界に新たな旋風を巻き起こし、人間の持つ内面の“表と裏”を描き出した衝撃のミュージカル。2012年、2016年、そして本作とジキル&ハイド役を続投する石丸幹二をはじめ、2018年度版では新たなキャストが加わり、3月3日に再び幕を開ける。

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オープニングはカンパニーキャスト18名による楽曲披露「嘘の仮面」で高揚感を高めると会見がスタート。

日本で繰り返し再演される本作品の魅力について、今回で7度目の『ジキル&ハイド』の演出を手掛ける山田は、「昨日の歌稽古終了後に“面白い!”とつい感想を述べてしまいました。この作品には憎悪や嫉妬や差別、侮辱など表に出さない人間のネガティブさがドラマティックに描かれています。そういうものに翻弄されたり、ひっくり返そうとしたりと人間臭い部分がたくさんあります。そういう人間臭さをストレートプレイで表現すると陰々滅々となってしまいますが、それをワイルドホーンさんの魅力的な音楽が、妖しくセクシーに、ドラマティックにしてくれているところが面白いなと思いました。ワイルドホーンさんの渾身の音楽を、この顔触れでみなさんにお届けできることが楽しみです」と期待を込めた。

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本作で3度目の出演となる石丸は、「人間、ネガティブな部分は誰もが持っているが、心の中で悪いことを考えている様を演じることが快感になってきまして。語弊があるかもしれませんが、ハイドを演じることが楽しいし、人間臭いなと思いました」。続けて、「メンバーもガラリと変わり、また違った人間関係が築けるのではないかという楽しみがあります」と期待を込める。また、好きな歌として自身が歌う「時が来た」を挙げ、「非常に前向きな曲で、どんどん転調して歌い終わったときに成功するんだ!と思わせてくれるような歌。この歌を歌っている自分が好きです」と満面の笑みで応えた。

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2012年版、2016年版ではエマ役を演じ、今回は妖艶な娼婦ルーシー役という新境地に挑む笹本は「鹿賀丈史さんの『ジキル&ハイド』を観てから、ルーシー役をいつかやりたいと思っていました。でも、エマとして観るこの作品も素晴らしく、『私はこの先も石丸さんの奥さんのエマを演じていこう』と思っていたのですが、今回ルーシー役のお話をいただき、嬉しくて舞い上がってしまって。エマをやっていた自分をすっかり忘れてしまいました」と笑ってみせた。また、出産で一年ぶりの復帰作となる本作について「復帰1作目が新たなジャンルの大役で緊張しています。石丸さんのハイドに一生懸命ついていきたいです」と意気込む。好きな歌については、一年ぶりにミュージカルに復帰した自分とリンクしているという「新たな人生」を挙げ、「これから第二の人生が始まったような状態で、この曲を歌うことがとても楽しみ」と期待を込めた。

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ジキルの婚約者エマ役で初出演となる宮澤エマは冒頭、「エマ役を演じる宮澤エマです。このセリフをいう日がついに来ました」と笑いを誘い、「まだエマという役を理解していなく、これだけ完成されている再演組の中にまっさらな状態で入ると、こんなにも圧倒されるものなのかと驚いてしまいました。同時に、このレベルに私も達しなければいけないと身が引き締まる思いです。(本作は)あまりにも殺人事件が起きるので、ついていけるのかしら」と率直な感想を述べる一方で「音楽の力でテンポよく、ハイドによって次々に人が殺められていくと見入ってしまい、おぞましくも一種の爽快感があります」という宮澤の言葉に、喜んだ石丸がガッツポーズする場面も見られた。続けて「ひねくれた部分を消しさって、純粋無垢に寛大な心でジキルを愛する役を演じることができれば」と意欲をみせた。

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ジキルの友人アターソン役を演じる田代は「テレビから流れてきた楽曲『時が来た』にピンときて、生まれて初めて自分でミュージカルのチケットを買ったのが『ジキル&ハイド』でした。ミュージカル版は楽曲が素敵なので、これまでたくさん携わってきましたが、原作をみて驚愕し、いかにミュージカル版が残酷でエンターテイメントさを増していて、ある意味原作を超えた面白さがあるのではないかと思いました」と感想を述べた。また、前回演じた石川禅と話したと明かし「アドバイスや知らないことをたくさん教えていただきました。作品の伝統を引き継ぎつつ、新しいアターソンを生み出したいです」と胸を張った。

3度目の出演でストライド役を演じる畠中は役について「エマが好きでたまらなく、勝手にジキルを目の敵にして、嫌味しか言わない本当に嫌な男です。初めて出演したときに(演出の)山田和也さんから狂犬と言われました。すごい褒め言葉だと思って今回もそれを貫いて演じていきたいです」と意気込み語った。

同じく3度目の出演でジキル家の執事プール役を演じる花王は「昔から仕えていて(ジキル)のおしめを替えてあげていたのではないかな。家族のような強い繋がりがあるように思います。脚本とキャストが変わるとキャラクターの雰囲気が変わってきます。これからどんなティストの舞台になるか楽しみです」とコメント。また、好きな曲については「全部好きです!」と勢いよく立ち上がって答え、会場中から拍手喝采を浴びた。

エマの父親ダンヴァース卿を演じる福井は今回が初参加。「台本を読んでびっくりした。ジキルという名前の響きから悪い奴だと思っていましたが、ジキルがええ奴でハイドが悪かったんですよ。え?僕だけ?(笑)」とひょうきんな一面を見せて笑いを誘い、「『嘘の仮面』という歌はええ歌ですね。人間の本質を描いている。僕の演じる役に限らず、みんな本音と嘘があるはずなので、そこをうまく演じられればと思います」と意気込みを伝えた。

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その後は、ルーシー役の笹本玲奈による切ないナンバー「あんなひとが」、ジキル&ハイド役の石丸幹二が圧巻の歌声で「知りたい」を熱唱し、一気に作品の世界観に誘った。

新たな取り込みや見せどころについて石丸は「私はいいジキルじゃないんです。いろいろなものがペロッと剥がれてハイドが出るようなジキルを作るので、それがどう絡んでくるのかは、このメンバーたちとの人間関係で変わってくると思います。玲奈ちゃんはエマを引きずっていないと言われたが、私の頭の中にはまだ、彼女のエマが残っているんです。アターソンも同様、ここを塗り替えて新しい人間関係を作ることで大きく変わってくるのではないかなと思います」。最後に「3月3日に東京で初日を迎えまして、名古屋、大阪と走ってまいります。今までにない『ジキル&ハイド』をお見せできるように励みますので、どうぞご期待ください!」と呼びかけ会見を締めくくった。

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東京公演は3月3日(土)~3月18日(日)まで東京国際フォーラムホールC、名古屋公演は3月24日(土)・25日(日)に愛知県芸術劇場 大ホール、大阪公演は3月30日(金)・4月1日(日)に梅田芸術劇場 メインホールで上演される。

■ストーリー
19世紀のロンドン。医師ジキル博士(石丸幹二)は、長年研究してきた「人間の善と悪を分離する薬」の完成まであと一歩と迫っていた。
彼は自らの理論を実証するため、所属する病院で人体実験の許可を求めるが、最高理事会から否決され研究の中止を余儀なくされてしまう。
恋人エマ(宮澤エマ)との婚約パーティーの晩、失意に沈むジキルは”どん底”という名のパブを訪れる。そこで出会った魅惑的な娼婦ルーシー(笹本玲奈)との会話からヒントを得て、”薬を自分の体で試す”という決断を下す。
やがて、ロンドンで理事会のメンバーが次々に惨殺される事件が起きる。
恐怖に包まれるロンドンで起こる結末は―――

 ■キャスト・スタッフ
音楽: フランク・ワイルドホーン
脚本・詞: レスリー・ブリカッス
演出: 山田和也
上演台本・詞: 髙平哲郎

<出演>
ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド:石丸幹二
ルーシー・ハリス:笹本玲奈
エマ・カルー:宮澤エマ
ジョン・アターソン:田代万里生
サイモン・ストライド:畠中 洋
執事 プール:花王おさむ
ダンヴァース・カルー卿:福井貴一
宮川 浩 / 阿部 裕 / 川口竜也 / 松之木天辺 / 塩田朋子
麻田キョウヤ / 川島大典 / 杉山有大 / 安福 毅 / 折井理子 / 七瀬りりこ / 真記子 / 三木麻衣子 / 美麗 / 森実友紀

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