取材:記事・写真/RanRanEntertainment
女優の中山美穂が12日、都内で行われた映画『蝶の眠り』の初日舞台挨拶に出席し、声を震わせながら初日を迎えた喜びを語った。この日は、共演の韓国俳優のキム・ジェウク、音楽監督を務めた新垣隆とメガホンをとったチョン・ジェウン監督も出席した。
(左から)新垣隆 中山美穂 キム・ジェウク チョン・ジェウン監督
本作は、中山が演じる売れっ子の女性小説家・松村涼子が主人公。作家として成功を収めた50代の女性・涼子が、アルツハイマー病に冒されていることを知り、これまでの人生とは違う選択をしていく姿が描かれる。韓国人留学生(キム)との年の差純愛が見どころとなっている。
美しい紫のロングドレス姿で登場した中山、5年ぶりの映画主演となる。「撮影は2年ほど前になります。公開出来て嬉しく思います」と挨拶。上映後の舞台挨拶のために満員の客席から大きな拍手で迎えられた中山は「温かい拍手に安心しました。出来上がりを観て、この作品に巡り合えて、ホントに良かったと思います。嬉しいです。素敵な作品になっているので何回でも観てください」と感極まった様子で客席に呼び掛けた。
共演のジェウクは「子供の頃に住んでいて、日本は僕にとって特別な国なんです。これからもよろしくお願いします」と流ちょうな日本語で挨拶。大きな拍手が起こった。
ジェウクは共演前に中山が実在するのかとすら思っていたそうで、中山との初共演に「中山美穂さんは特別な方。一緒に映画を撮るんだと決まった時、実感できなかった。最初に会った時の印象は死ぬまで忘れない」と中山に熱視線を送った。
中山はジェウクと初共演だが、初めての顔合わせが衣装合わせの日だったという。中山はジュウクを見て、「脚本通りのイメージの方だったので、ジュウクさんのことを(私が)ガン見したそうです」と当時を振り返る。ジュウクは「お会いしたその瞬間、空気が止まったかのようでした。大きな瞳でジィーっと見つめられて……」と中山の初印象を語っていた。
20年ほど前に中山が主演し、韓国でもファンが多いという映画『Love Letter』を観て中山を起用したというチョン監督は「衣装合わせのとき、中山さんとジェウクさんが二人で立っている姿を見て、このラブストーリーの感情がしっかり到達できると確信しました」とベストカップルの起用を誇らしげに語った。
現場エピソードでは、日本のロケ弁事情をジェウクが話した。「日本の撮影現場では3食全部、お弁当を食べるのが普通みたいですね。肉か魚があるのですが、辛いものが一つもなくて、辛いもの好きの僕にはしんどかった。途中からは唐辛子を買ってきてもらって、かじりながら食べていました」と食文化の違いに苦労したことを明かしていた。
今作が9月には韓国でも上映されることが発表され、ジュウクは「その時は、中山さんに韓国に来ていただいて、一緒に舞台挨拶をやりたいな」とリクエストし、またも中山に熱視線を送ていった。
同作で「2人の感情に寄り添うような音楽にしたいと」と繊細で美しい音楽を提供した新垣は主題曲の「再会」をピアノで生演奏して中山やジュウクを感激させた。さらにこの日は、劇中で中山の愛犬を演じたラブラドールレトリバーのトンボ(役名)も登場。お座りやあくびをするなど、自由奔放な可愛い姿をみせて会場を和ませていた。
映画『蝶の眠り』は公開中