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2019年1月26日 15:01

緊迫の密室劇から目が離せない!加藤和樹と凰稀かなめW主演舞台『暗くなるまで待って』いよいよ開幕

 

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

加藤和樹と凰稀かなめがW主演を務める舞台『暗くなるまで待って』が、1月25日(金)から、東京・サンシャイン劇場にて上演される。初日の前日にはゲネプロ公開され、その直前には加藤、凰稀と高橋光臣、猪塚健太、松田悟志、そして演出の深作健太が囲み会見に出席、今の心境を語った。

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本作はフレデリック・ノット作、オードリー・ヘプバーン主演で1967年に映画化されている人気サスペンス劇。麻薬が仕込まれた人形を巡り、盲目の女性スージーとその人形を取り返しにやって来たロートたち悪党3人組とのスリリングなやり取りが描かれている。

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会見の場で加藤は「稽古を重ね一つ一つチャレンジし、試行錯誤しながらやってきた」と語る。「お客さんが入った劇場空間にならないと、いい意味でも悪い意味でも正直どうなるかわからないですね。でもプレッシャーを感じつつもいい緊張感があります」また、こんな残忍な悪役を演じる事は初めてと口にするが、どこか楽しんでいる節も垣間見せる。

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凰稀は「今日の舞台稽古までにかなりの変更点があった。でもそれはもっともっと良くするためにスタッフや出演者が言い合いながら作ってきた」と話す。事実当初予定していた舞台構成を二幕構成からノンストップの一幕ものに変更されていた。「私自身サスペンスの舞台は初めてなので、どんな反応をいただけるのか全く分からないのでかなりドキドキしています。この世界に引き込めるよう、自分自身も楽しんでやっていきたいです」と言葉を続けた凰稀だった。

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ロートとコンビを組む悪党・マイク役の高橋は「このメンバーで稽古ができて楽しかった。それがお客さんにも伝わるんじゃないかと」とコメントするが、音や静寂が支配する物語故、「お客様の咳の音とかにも反応してしまうかも」と笑いを誘うと「(舞台上の世界と実際の世界が混ざって)パラレルワールドになっちゃうよ」と他メンバーがつっこんでいた。

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マイクと顔見知りでロートの企みに加わる悪党・クローカー役の猪塚は「照明、音、そしてみんなの芝居で凄いものが出来たなと確信を得ました。早く観に来た人をゾクゾクさせたい」と自信をみなぎらせた。

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スージーの夫でカメラマン・サム役の松田は「珍しいくらい同世代が集まってます。このチームワークが舞台の上でどのように花開くか、そしてそれはそのまま芝居で生み出す緊張感に繋がっていくと思います」と微笑みを浮かべる。

最後に本作の演出を務めた深作から挨拶。本作について深作は「一昨年亡くなられた青井洋治さんや美術の朝倉摂さんはじめ、多くの先輩たちが作ってきた作品。それを今自分がやらせていただくことは喜びと同時にものすごくプレッシャーを感じています」と真摯に語り、そして「生の舞台でしか感じる事ができない本当のサスペンス劇を届けたい」とコメントしていた。

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ゲネプロの模様をお伝えしよう。

ステージ上にはサムとスージーが暮らすアパート。場面転換なしの1シチュエーションドラマだ。部屋に響く時計の秒針が打つ音、冷蔵庫が時折「グウーン」と唸る音、窓の外を通る車の音、訪問者がドアをノックする音、電話のベルの音……様々な「音」が支配していた。

ただの小悪党マイク&クローカーがロートの手管にあっという間に取り込まれる様はどれだけロートが悪い意味で賢くしたたかであるかを一瞬で伝えてきた。物語が進むにつれ、そこに「冷酷」「残忍」「狂気」が加わり、救いようのない悪党ロートが完成する。加藤を中心に追っていくとその変貌ぶりを楽しむ事ができるはずだ。

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ロートと対峙することになるスージーは、盲目の女性。形が決められた場所ではスイスイと動くが、なにかのはずみで物の置き場所が変わったり、イレギュラーな事が起きるとどうしても一人では対応できなくなる。だが、目が見えない代わりに勘が鋭く、健常者が見ていないものも「見えている」。凰稀は本当に目が見えなくなったのかと思うくらい、達者な動きをみせていた。

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この作品には欠かせない人物をもう一人ピックアップしたい。スージーの上の階に住む少女グローリアの存在だ。父親が出ていき、どこか寂しさを抱えストレスをスージーにぶつけるグローリアだが、心を通わせてからは素晴らしい相棒としてスージーのもう一つの「目」となり活躍する。演じる黒澤美澪奈はこの作品に出演が決まった事をガッツポーズで喜びを表現したくらいやる気満々だったが、その気迫をしっかりと支える確かな演技力を見せ、今後ほかの作品でも活躍する姿を見たい、と感じさせた。

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後半の約20分間、劇場が完全に暗闇となる場面がある。部屋の中でロートとスージーが激しくぶつかる様は手に汗握る心地よい緊張感に溢れている。是非視覚以外の五感を研ぎ澄ませてこの物語をラストまで楽しんでいただきたい。

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舞台『暗くなるまで待って』は、1月25日(金)から2月3日(日)まで、東京・サンシャイン劇場にて上演される。

 

 

 

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