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成河「三つ巴の合戦のような舞台」エンターテイメントの魅力溢れる『BLUE/ORANGE』開幕

2019/3/31 14:22

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

成河主演の3人芝居『BLUEORANGE』が、329日に東京・DDD青山クロスシアターにて初日を迎えた。初日に先駆けて同日日中にフォトコールと囲み会見が行われた。

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章平 成河 千葉哲也

2000年にJoe Penhallが手掛けた脚本を小川絵梨子が翻訳し、演出は自らも出演する千葉哲也が務めた本作は、日本では2010年に中嶋しゅう、成河、千葉が上演し、今回新たに章平を迎えて再演される。

<ストーリー>

ロンドンの精神病院。境界性人格障害のために入院していたアフリカ系の青年クリス(章平)は、研修医ブルース(成河)による治療を終えて退院を迎えようとしている。しかしブルースには気がかりなことがあり、退院させるのは危険だと主張していた。上司のロバート医師(千葉)はそれに強く反対し、高圧的な態度で彼をなじる。納得のいかないブルースはクリスへの査定を続け、器に盛られたオレンジの色を問う。彼はそのオレンジを「青い」と答えた―。

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幅の広い通路のような舞台を客席が挟み込んだ空間は、どの客席からも比較的ステージが近いため、役者の息遣いや汗、体温まで伝わってくるようだ。ステージ上で演者が動き回ると、目の前の空気も一緒に動く。小さな劇場だからこそ得られる快感といってもいいだろう。そんな舞台の上ではクリスが退院間近の喜びを全身で表しているものの、口からこぼれる言葉はどこか不安定で、担当医のブルースでなくともこのまま外に出していいか判断に迷う状態。入院中のルールに基づき気真面目にクリスに接するブルースと、逆に少しは緩めたほうがいいと考えて動くロバート。二人の真逆の対応が気になった。ブルース目線で追っていくと無邪気に振舞うクリスと自分とは異なる考え方のロバートがブルースにストレスを与え、じわじわと追い込んでいるようにも見えるし、またクリスから見れば二人の医者が違う事を自分に言ってくるため、誰を信じればいいのか、いやむしろ二人とも嘘をついているのでは?とも思ってしまう。この日観た限りではロバート目線で話を語るには情報が足りなさすぎるが、すべてを観ればまた違う想いが沸いてくる予感がした。

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フォトコール後の囲み会見には成河、千葉、章平が出席した。成河は「この作品は、飾りに飾ったショーアップされたものではないため、本番が始まってもずっと稽古しているような気がします」と今の心境を語り、本作の見どころについて「目には見えないけれど、三つ巴の合戦のような関係性があって、公演によって今日はブルース、別の日にはクリスに共感しながら楽しむということあるかも。客席が近いのでお客さんが誰目線で観ているのかも分かりますから、『今日は味方が少ないな』と感じることもあるかも」と笑いを誘っていた。

千葉は「演出家は、あれこれ指示をするものではなく、俳優が持ち出したものを整理する役目だと思っています」というと、成河は「とにかく噛み応えのある戯曲なんです。皆でいろいろな歯を使って噛んできたという感じ」とここまでの道のりを振り返る。「2週間前から役者モードになっていてあまり演出家モードになっていないんです」と語る千葉だったが、小川絵梨子による新訳については「読んでいて分かりやすいですね。英語から日本語への翻訳ってすごく難しいんですよ」と高く評価。物語の中では日常的に感じていた差別意識が露呈する事も多いが「日本でも通じるものがあるでしょう?」と心配無用と語りつつ、「医者の専門用語や難しい言葉も多いですが、そこだけに気を取られずに、その瞬間の彼らの表情を感じて欲しいです」と思いを口にした。

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今回から初参加の章平は、「成河さんと同じく、ずっと稽古をしているような初めての感覚です」とコメント。すかさず成河から「 緊張感を持ちなさい!」と突っ込まれ屈託のない笑顔を見せていた。稽古場から本番の舞台に実際に立ってみた感想を「ここに“存在する力”を貰えたようなエネルギーを感じています」と表現、その言葉を聴きながら成河は深く感じ入っているような表情を見せていた。章平にとって特に胸に残る台詞は?と聴かれると「『ブルーオレンジ!』でしょう、やっぱり!」と作品タイトルを改めて強調。

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「エンターテイメントというものは『考える方法を育むためにあるもの』と教えてくれる作品のような気がする」という事を観客に提示したいと意気込む成河。ひと一倍演劇愛に溢れる成河らしい言葉だった。

 舞台『BLUEORANGE』は、329()から428()まで、東京・DDD青山クロスシアターにて上演。

 

 

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