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2019年9月26日 15:27

松岡茉優、「今まで見たことのないくらい汚い佐藤健さん、今まで見たことのないくらい頼りない鈴木亮平さん」 映画『ひとよ』 ジャパン・プレミア

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

いま俳優たちが最も出演を熱望する映画監督のひとり、白石和彌監督の最新作『ひとよ』のジャパン・プレミアが925日(水)、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の佐藤健、共演の鈴木亮平、松岡茉優、佐々木蔵之介、音尾琢真、そして白石和彌監督監督が登壇した。本作は118日(金)より全国公開される。

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どしゃ降りの雨降る夜、ある家族に起きたひとつの事件は、母親とその子どもたち三兄妹の運命を激変させた。その夜から、心の傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ家族は、15年後に再会する・・・という血のつながった家族を描いた物語。

白石監督は「完成したのは8月末ぐらいだったので、このスパンで皆さまに観ていただくのは不思議な感じです。一刻も早く観ていただきたいです」と挨拶。さらに「『凶悪』、『日本で一番悪い奴ら』で疑似家族を描いてきたんですけど、どこかで血のつながった家族のことを描かないと一作家としてステップアップできないという思いもあって、そんなときにロボットの長谷川晴彦プロデューサーが声をかけていただいた。それでみんなで話し合ったら、それぞれの家族にどっかしら傷があったりして、それを正々堂々と向き合ってやりましょういう気持ちになって、描くことにしました」と映画化への思いを語った。 

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家族と距離をおき、東京でフリーライターとして働く稲村家の次男・雄二を演じた佐藤は「素晴らしい共演者と白石監督のもと、今回は自分で何かしようという気負いがなく、過去に経験したどの現場よりも力の抜けた状態で臨めたのではないかと思います。完成した作品は素晴らしかった。この作品に出演できたことを光栄に思います」と挨拶。さらに「『ひとよ』の話が来る前から、白石作品に出演できるんだったら“こういう役作りをしていこう”と考えるくらい勝手に想定していました。それくらい念願叶っての出演なので嬉しいです。(具体的には)今より線を太くして、体内を汚して挑もうと思ってました」と明かす。

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三兄妹で唯一自身の家庭を持ち、幼少期より吃音のためコミュニケーションが苦手な長男・大樹を演じた鈴木は「『日本で一番悪い奴ら』を観に行ったときに、終わってすぐ綾野剛君に『あれは凄い』と。羨ましいし悔しいと思った。今回お話しいただいて嬉しかったですね。僕は(今まで)活発な役が多かったので、こういう内向的な役を鈴木にやらせてみたいと思ってくださった監督に感謝してます」と語った。

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末っ子・園子役の松岡は「今まで見たことのないくらい汚い佐藤健さん、そして、今まで見たことのないくらい頼りない鈴木亮平さん。“西郷どん”はどこに行ったんだ?という三兄妹が・・・。私は何でしたっけ?」とツッコミをいれた。佐藤が「今までどおりの松岡、期待どおりの松岡」と一応称賛すると、松岡は「ありがとうございます。なので、三兄妹の新しい形が観られるのが、この映画の見どころかなと私は思っているんですけど、白石さんはいかがでしょうか?何故ギャップのある配役になったんでしょうか?」。音尾が「司会を盗るんじゃない!」と叱る場面も。

白石監督は「その質問は、台本に無かったです(苦笑)。でも、それはこれほどの役者さんだったらできますから、兄妹とし見てみたい、一緒に仕事をしてみたいとの思いが先行して皆さんにお願いしました」と明確に答えた。

母親・こはるを演じた田中裕子について、佐藤は「芝居の中で、目が合ったとき、鳥肌が立った」、鈴木は「特殊な親子なので、現場では常に“異物”として僕らの前にいてくれました。それで通される姿に、僕らも助かりました。演技している瞬間だけでなく、常に演技しやすい環境を作っているのだと教わりました」、そして松岡は「一緒にお布団に入るシーンがあるんですけど、(田中に)ギュッと抱きしめてくださり、お母さんだなと思ったんです。お芝居とそうでない境界線が分らなくなりました」とそれぞれの印象を語った。

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そして、三兄妹の脇を固めるのは、稲村家のあとを継いでタクシー会社を経営する稲村こはる(田中)の甥・丸井進を演じる音尾琢真と50歳にして新人ドライバーを演じた佐々木蔵之介。

白石監督とは同じ高校の1年後輩にあたる音尾は今回が9度目の白石組参加。「白石さんの映画に出たら、殴ったり、殴られたり。今回はノーモア暴力で、割といい役で、それが怖いです。もう卒業でいいよねって。(次回も呼ばれるために)お歳暮は欠かせません。ただ、今後お歳暮のグレードに悩みます」と笑わせると、白石監督は「監督になったある日、音尾から『どうしても会いたい』と連絡が会って、二人で語り合ったあの夜が忘れられない。なので、卒業はないですよ!」と次回以降も参加が約束され、音尾はほっとした表情を浮かべていた。

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佐々木は、「(“ひとよ”で人生が変わった日について)この仕事をやると決めた夜。親が思うように子供は育たないっていう、この映画と同じだったんだなと思いますね」と語る。佐々木と絡んだ松岡は「佐々木蔵之介は田中裕子さんと同じ神さまのような人。新人ドライバー役の佐々木さんに送ってもらうシーンでは佐々木さんの髪の毛をぐちゃぐちゃに引っ張ったり、恐ろしくもあり興奮した夜でした」と振り返り、佐藤も「忘れられない夜は蔵之介さんに全力で跳び蹴りをした日。アクションシーンはカット割りとか巧妙なテクニックがあるが、あれはただの暴力。『よろしくお願いします』って全力で行かしてもらいました」と申し訳なさそうだっが、佐々木は、二人に対し「心地よかったです」とニッコリ。

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最後に、佐藤は「僕もこの作品に入って、“しばらく家族と連絡を取っていないな”と思ったので、皆さんも“元気かな”とかなんでもいいので、自分の唯一無二の存在である家族のことに思いを馳せる時間にしてくれればうれしいです」と締めくくった。

映画『ひとよ』(配給:日活)
118日(金)全国ロードショー
©2019「ひとよ」製作委員会

 

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