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2020年1月3日 13:33

【後編】映画『シライサン』で長編監督デビュー! 新たなホラー・キャラクター「シライサン」を生み出した、安達寛高監督(乙一)インタビュー

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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――本作は監督にとって長編監督デビュー作となりますが、撮影はいかがでしたか?

2週間ほどの撮影でしたが、天気にも恵まれ、比較的順調に撮影できたと思います。

 

――撮影中の印象に残っているエピソードを教えてください。

すごく天気がいい日だったのに、数時間だけ雪が降ったことがあったんです。その雪が降った時に撮ったカットも劇中では使われているんですが、天気のいい時間に撮ったほかのシーンとは全く別の日に撮影したように見えるので、すごくタイミングがよく撮影できたということが印象的でした。

 

――主人公の瑞紀に飯豊まりえさんをキャスティングされたのはどういった理由からですか?

別の作品に出演されているのを観て、飯豊さんのセリフの読み方がいいなと思っていたんです。声が耳に残るんですよね。役者としてしっかりとした演技ができて、美しくて、耳触りのいい声を持っている。そこに魅力を感じてオファーさせていただきました。

 

――実際に、撮影をされて、飯豊さんの印象は?

すごくきれいでした(笑)。いつカメラを向けてもきれいだったので、プロはすごいな、芸能人ってすごいなと単純に思いました。

 

――春男役の稲葉友さんはいかがでしたか?

稲葉さんは走る姿が躍動的ですごく格好良い人だと感じました。それから、時々、目が暗い時があるんですよ(笑)。その表情が僕は好きでした、ホラーに合っている感じがして(笑)。

 

――では、本作を製作するにあたって、一番苦労された点はどういったところですか?

僕はこれまで自主製作の短編映画しか撮ったことがなかったので、大掛かりなCGや合成を使った作品は作ったことがなかったんです。今回は合成のシーンもありますので、どんな仕上がりになるのか、見えないまま撮影したところがありました。特殊メイクもそうです。特殊メイクをすることでどんな仕上がりになるのか、想像がつかない中でスタートを切っていたので、不安でしたね。

 

――確かに、想像がつかない中での作業が進んでいくのは大変なことですね。自主映画を撮られていたということですが、映像作品を作るということに以前からご興味があったんですね。

大学時代に、友人の自主映画製作を手伝っていました。同じ頃から、小説も書いていましたが、小説だけでは食べていける気がしなくて、脚本の勉強もしていました。脚本家も目指す中で、映画も撮るようになりました。

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――今回の作品はホラーですが、これまでに撮られた作品もホラーやミステリ―が多いんですか?

そうですね。人が死んだり、幽霊が出るような映画ばかりで…『シライサン』の前に撮影した映画もゾンビ映画でした。でも、3D映画も撮ってるんですよ。赤青のフィルムを貼ったお手製のメガネで観る立体映画でした(笑)。

 

――ホラーやミステリー的な作品がお好きなんですね。

そうですね。ホラーやサスペンス系は自分が見るのが好きというのがあります。小説も、元々ホラー小説がデビュー作でしたし。SF小説やラブストーリー系の脚本も書いてはいましたが、なかなか映画として撮らせてもらうことは難しいんですよ。ホラー作品の場合、ある程度の需要が見込まれているということもあって、僕のような人間にも撮らせてもらえるチャンスがあるんではないかという思いもありました(笑)。こういったジャンル映画だからこそ、デビューさせていただけたのかなと、自分では感じています。

 

――安達監督にとって、「映画監督」とはどういった存在ですか?

なんでしょうね……まだまだ見えないところが大きいです。責任重大な立ち位置だとは思います(笑)。でも、映画を撮らせてもらえるということ自体、本当に恵まれたことですよね。こうして監督デビューさせていただく日が来るとは、感慨深いです。

 

――では、改めて本作の見どころを。

見どころは、飯豊さんの美しさじゃないですかね(笑)。何気ない表情まですごくきれいに映っていると思います。それから、呪いから逃れる方法にミステリー的な要素があって、ほかのホラー映画とは差別化できた点だと思うので、そこにも注目してもらえたら。

 

――ラストシーンを観て、続編も期待してしまいますが、監督としては今後の構想もすでにお考えなんですか?

設定は作ってあります。今回は、曖昧なまま物語を終わらせたので、もし、続編を作らせていただけるのであれば、今回、語られなかった話を語るのもいいかなと考えています。

 

――楽しみにしています! ありがとうございました。

 

映画『シライサン』
出演:飯豊まりえ、稲葉友、忍成修吾、谷村美月、染谷将太、江野沢愛美
監督・脚本:安達寛高(乙一)
公式サイト shiraisan.jp
(C)2020松竹株式会社
2020年1月10日(金)公開

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