味方良介&植田圭輔&井上小百合が「魂を届ける」 朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』公開ゲネプロ

2020/7/11 22:44

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』公開ゲネプロが10日(金)に東京都内で行われ、味方良介と植田圭輔、井上小百合、演出の岡村俊一が登壇した。

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本作は、つかこうへいの代表作『蒲田行進曲』の完結編として1987年に発表された『銀ちゃん、ゆく』を朗読劇として表現する作品。つかこうへい没後10年にあたる2020年、本来はつかこうへい演劇祭の中の一作として、通常の演劇形式での上演が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響を受けて中止に。その後、つかの命日にあたる7月10日から追悼イベントとして「朗読劇」という形での上演が決まった。

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ゲネプロ前には囲み取材が行われ、岡村が「半年前ほど前、公演決定の発表をしようとしたのですが、社会情勢を考えて無理だと思い、一度、公演中止を決意しました。その後、ガイドラインなども出てきて、それならと、つかさんの命日で10周忌となる今日、なんらかの形で演劇をお届けできないかと思い、考え出した形がこの形でした」と公演の経緯を説明した。

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主演の銀ちゃんこと倉岡銀四郎を演じる味方は、久しぶりの登壇に「泣きそうです。ここにいることが嬉しい。劇場にいるって最高ですね。こんなに幸せなことはない」と声を詰まらせた。そして、本作について、「待っていてくださっている方もたくさんいると思うので、その人たちの思いに恥じぬよう、120%でぶつかっていきたいと思います。朗読劇と言っていますが、進化型の朗読劇なので、『はたしてどこが朗読劇なんだ?』と思われるかもしれませんが、(それも)楽しんでいただけたら」とアピールした。

また、ヒロインの小夏役の井上は「私たちが今日、こうしていろいろな葛藤を乗り越えて、劇場でお芝居ができる奇跡に感謝しております」と挨拶すると、「リスクを背負ってお客さんも来てくださると思いますが、絶対に届けられるものがあると信じています」と力をこめた。

そして、銀ちゃんのために命を懸ける大部屋俳優ヤス役の植田は「世の中の状況が変わり、それぞれに挫折があったと思いますが、それでも今できることを目指して、試行錯誤しながらここに至っています。今、こうして光を浴びている意味、劇場に立っている意味、皆様に観ていただく意味は必ずあると信じています。この日のために続けてきたんだと思うほど、気合いは十分です。魂を届けますので、魂を受け取ってください」と意気込んだ。

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味方の言葉通り、朗読劇と銘打ってはいるが、本作は限りなく「演劇」に近いスタイルで上演される。味方は「(つかさんの作品は)文字を超越した力があって、生きた人間が作った時間は言葉に現れるので、朗読劇は無理だと思っていました。稽古を重ねていく中で、(試行錯誤しながら)良い形ができた。朗読劇ではないと思いますが、朗読の良い部分も生かしながら、新しい演劇の形になっていると思います」と胸を張った。

最後に岡村が「どう思われても構わないと思っています。でも、『演劇人は厳しい時でもこれくらい頑張れるんだ。時間がなかろうが、どんな制約があろうが、役者はこんなに美しい』というものを見てやってください」と熱く語って会見を締めくくった。

その後に行われたゲネプロでは、朗読劇というイメージを覆す、熱のこもった演技が見られた。ソーシャルディスタンスはしっかり守られていたが、思いをぶつけ合う姿に大きな感動を覚える。役者たちが舞台に立つことの喜びを噛み締めていることが伝わるステージだった。

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朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』は12日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールで上演中。また、7月23日(木祝)~26日(日)に追加公演も決定。

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