取材：写真/RanRanEntertainment
韓国のトップスター、チョン・イルが21日、シネマート新宿で行われた映画『高速道路家族』公開記念舞台挨拶に登壇。会場に詰めかけた多くのファンから熱い声援を受けた。また、舞台挨拶に参加するために急遽自費で来日したイ・サンムン監督も一緒に登壇してクロストークを繰り広げた。
左から）イ・サンムン監督 チョン・イル
第27回釜山国際映画祭で、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作と称された本作は、ホームレス一家と裕福な夫婦の偶然の出会いが思わぬ事件を引き起こす様子が描かれる韓国発のスリラー映画。ホームレス一家の父・ギウをテレビドラマ「太陽を抱く月」のチョン・イル、サービスエリアでギウ一家と出会うヨンソンを「ガール・コップス」のラ・ミランが演じている。
会場の大きな拍手で迎えられたチョン・イルは「お久しぶりです」と深々とお辞儀で挨拶。イ・サンムン監督は「少し心が痛くなるかもしれません」と作品の内容にも触れて「申し訳ありません。来ていただいてありがとう」と頭を下げた。
7年ぶりにスクリーン復帰を果たしたチョン・イルは作品について「７年ぶりの復帰作なので、ありふれたキャラでない役を演じたいと思っていました。ギウは誰もが演じてみたい役。感情のふり幅がダイナミックで、今まで見せたことのない私を見せられると思い、引き受けました」と作品オファー時を振り返った。
そんなチョン・イルの魅力についてイ・サンムン監督は「精神的にも肉体的にも渾身の力を込めてギウ役に取り組んでくれました」と称賛の言葉を送る。続けて、「その姿を見るだけでもこの映画を観る価値があります」と仕上がりも自信たっぷり。
衝撃のラストが話題の本作にちなんで、最近衝撃を受けたことはありますか？と質問されたチョン・イルだが、「最近ゴルフに行ったのですが、スコアが悪すぎて衝撃を受けました（苦笑）」と答えたので、会場から笑いが起った。
終盤、自らが指名した５人のファンの質問に答えるコーナーが準備されていた。
今まで演じてきたイケメンや爽やかな役とはま逆の今回のホームレス役の役作りについての質問が多く、チョン・イルは「監督が用意した衣装や僕が昔から持っていた古い靴をはいて高速道路にいましたが、誰にも気づかれませんでした」と自虐気味のネタを吐露すると、会場に笑いが起った。子供たちとの共演では、「子供たちの視線で触れ合うようにしていました」と楽しそうに話した。
今までのイメージから脱却するために挑戦したジウ役でチョン・イルは「感情の起伏が大きい役で、監督がいつも助けてくれました。演じる上で大切にしたいことなど、監督と多くの話し合いの時間を共有しました」と話し、監督に感謝の気持ちを伝えた。
役を演じた後はギウを通してもう一度自分を見直して欲しいなと思いました。いい評価がもらえた」と満面の笑顔。を見せた。今後は「他の俳優にいい影響を与える人でいたい」と目標を語った。
最後にチョン・イルは「贈り物のような映画に出演できてうれしいです。日本で上映することができて、感謝したいです。観るたびに新しい感情が生まれ、共感できる映画です。家族の意味をもう一度考えさせてくれる映画です」とメッセージを送った。
2023年4月21日(金)シネマート新宿ほか全国順次公開
公式サイト：https://kousokudouro-kazoku.jp
【STORY】
テントで寝て、夜空の月を照明として暮らすギウ（チョン・イル）と3人の家族。彼らは、高速道路のサービスエリアを転々とし、再び遭遇することのない訪問者に2万ウォンを借りながら食いつないでいる。ある日、すでにお金を借りたことのあるヨンソン（ラ・ミラン）と別のサービスエリアで再び遭遇してしまう。不審に思ったヨンソンはギウを警察に届け出る。ヨンソンは残されたギウの妻ジスク（キム・スルギ）と子供2人を放っておけず、家へ連れて帰り一緒に暮らすことになるが…。悲劇か喜劇か？本国では賛否両論の嵐を巻き起こしている想像もつかない衝撃の結末を、目撃せよ――！
■作品情報
監督・脚本：イ・サンムン
音楽：イ･ミンフィ 『ひと夏のファンタジア』『最善の人生』
美術：ソン･ソイル 『ポエトリー アグネスの詩』『バーニング 劇場版』
出演：チョン・イル、ラ・ミラン、キム・スルギ、ペク・ヒョンジン、ソ･イス、パク･ダオン2022年／韓国／韓国語5.1ch／128分／英題：Highway Family／字幕翻訳：具美佳／G指定
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配給：AMGエンタテインメント
