綾瀬はるか主演の映画『ルート29』(11⽉8⽇公開)が、現在開催中の第37回東京国際映画祭のガラ・セレクション部⾨に正式招待され、11⽉1⽇(金)に主演の綾瀬と共演の⼤沢⼀菜、そして森井勇佑監督が舞台挨拶を⾏った。
監督デビュー作『こちらあみ⼦』(2022)が⾼く評価された森井監督の新作。のり⼦(綾瀬)が⾵変わりな⼥の⼦ハル(⼤沢)を連れて旅に出る様を唯⼀無⼆の映像美で綴る。
意外にも東京国際映画祭初参加という綾瀬は、先⽇のレッドカーペットを振り返り「緊張しました。お客さんやマスコミの⽅々の距離が近かったので」と照れつつ「活気も凄くて、これは本当に映画のお祭りだと感じました」と⼤感激。
森井監督は本作製作の経緯に触れ「『こちらあみ⼦』の次の企画を考えている時にプロデューサーから渡されたのが中尾太⼀さんの『ルート29、解放』だった。読んでみて直感的に、これは映画に出来ると思った」と回想。構成については「のり⼦とハル⼆⼈の旅な ので、⼆⼈を均等に描くバランスに気を配った」などと述べた。
綾瀬は演じたのり⼦について「他⼈と積極的にコミュニケーションを取らず、どこにも属さず、⾃分の中に宇宙を持っている⼥性。それはマイペースとも⾔えるかもしれないけれど、⾃分というものがある⼈だとも思った」と分析。撮影の思い出を聞かれると「森が多くて道にカエルがいたりして…。⾊々な昆⾍も沢⼭いて、それを⼀菜ちゃんと⼀緒に採ったりしながら。そこから⼀菜ちゃんと仲良くなった」と⼤沢との絆に⽬を細めていた。
先に⾏われた完成披露試写会で⼤沢から「家に遊びに来て」との⼿紙を受け取った綾瀬は、森井監督と⼀緒に⼤沢宅を訪問したという。⼤沢が「この前、実現しました!」と声を弾ませると、綾瀬は「すぐに⼀菜ちゃんに⽇程を⾔ってもらえて。⼀緒にババ抜きをしたり、⼀菜ちゃんのお⺟さんの⼿料理をいただいたりして。楽しかった」と嬉しそう。⼤沢も「お⺟さんも結構喜んでいました」と報告して笑いを誘っていた。
森井監督は「⼆⼈はどこか似ている。真っすぐで唯⼀無⼆。どこにも属していない⼆⼈」と共通点があるとし、「今回の映画の物語の中でのり⼦とハルとして出ていただいたのは良かったと改めて思う」とベストキャスティングだと胸を張った。
⼤沢も⼤先輩・綾瀬から影響を受けたようで「のり⼦はセリフがなくても、⽬で⾃分の気持ちを表現する。⾃分もいつか出来るようになりたいと思った」とリスペクト。すると綾瀬も「⼀菜ちゃんと初めて対⾯してお芝居をした時に、⽬⼒にビックリして吸い込まれそうになりました」と若い才能に刺激を受けていた。また綾瀬は同年代の森井監督とのタッグに「勝⼿に親近感を感じていました。⼀緒に作品を作っている感があって、話をしていても感覚的に共感することも多かった。同い年だと思うだけで安⼼感がありました」と全幅の信頼を寄せていた。
最後に森井監督は、本編上映に向けて「沢⼭不思議なことが起こる映画ですが、その不思議さを丸ごと楽しんで頂きたいと思います。⼼を柔らかくして観ていただけたら嬉しいです」と詰めかけた観客に呼び掛けていた。
映画『ルート29』 11月8日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:東京テアトル リトルモア ©2024「ルート29」製作委員会