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2025年2月22日 23:15

広瀬すず、木戸大聖、岡田将生ら、青春時代ならずイタい“赤い春”を発表! 映画『ゆきてかへらぬ』公開記念舞台挨拶

映画『ゆきてかへらぬ』の公開記念舞台挨拶が、2月22日(土) にTOHOシネマズ 日比谷にて行われ、主演の広瀬すず、共演の木戸大聖、岡田将生、主題歌を担当したキタニタツヤ、そして根岸吉太郎監督が登壇した。

芽の出ない新進女優・長谷川泰子を演じた主演の広瀬は本作を観て「無我夢中で撮影したのは2年前なので、こんなシーンがある!? こんなシーンがあったんだと記憶を辿るような時間になってしまった。客観的に観ることができないところがいっぱいあって、逆に皆さまからの感想で、そういう映画になって良かったと思えることが多いし、さらに皆さまの言葉が聞きたいなと思います」と出来映えに自信を覗かせていた。

本作は「文化の百花繚乱」が咲き誇る大正時代を舞台に、実在した男女3人の出口のない三角関係、複雑な恋愛模様を壮絶な青春というより、むしろ“赤い春”が描かれている。そこで、登壇者たちの“赤い春”(夢中になりすぎたとか、うゎーっとなっちゃった出来事についての)エピソードを発表。

根岸監督は、劇中で木戸演じる中原中也と岡田演じる小林秀雄が語り合うシーンに登場する「海棠(かいどう)の花」をあげた。「ふたりが話していたのが海棠という木の下。桜の咲き終わった直後から咲く花なんです。1年くらい前から(撮影場所を)見学していつ咲くかを計算していたんですけど、一昨年は早く春が来ちゃって、下見に行ったら満開なんです。鎌倉のお寺とも交渉したけど、なかなか難しくて、かなりイライラでした。だから“赤い春”というと、あのシーンを思い出します」と説明した。

キタニは「高校生のときバンドをやっていて、それが僕の青春だったんですけど、ワンマンというか、曲を作って歌っていたので、バンドメンバーに厳しく熱血指導してしまった。結果、安定したメンバーに恵まれずに、今もこうしてひとりでやっています」と回答し、会場は大爆笑。「だから、中也イズムは続行中、赤い春が今でも続いています」と苦笑していた。

さらに岡田は「僕も高校卒業の直前に軽音学部の方々とライブをすることになって・・・。今まで楽器に触ったこともないのに、メンバーに入ってドラムを叩くことになって、ドラムを無我夢中に練習していました。当日まで一生懸命ドラムの練習をしていたんですが、一曲目で足がつってしまってドラムを叩けなくなったという思い出があります」と哀しい“赤い春”を発表した。

広瀬は「16歳のときに初めてドラマの主演をやらせていただき、プロデューサーさんが毎話10ページもあるセリフのスピーチをしてくださったんですが、自分一人が闘うという回があって、一人にされてしまった。それは自分で頑張れ!というプロデューサーさんのメッセージだったんですけど、『急に、何?』って大ゲンカしました。そのとき赤いブレザーを着ていたので、赤といえばケンカしたという話です」と“赤い春”を振り返った。

そして、木戸は「本当にしょうもない話なんですけど」と前置きし、「最近ゲームにハマりだして、オンラインゲームでボイスチャットをオンにしてやっていてたんです。たまたま小学生の子とゲームをやって、最初はお兄さんのように話しかけてくれたものの、僕のせいでゲームオーバーになって、『何やってんの!』ってむちゃくちゃ怒鳴られた“赤い春”でした」と改めてしょんぼりしていた。

イベント後半は、本作のメインキャラクターとなる「泰子」「中也」「小林」の名前が書かれた札が配られ、その札を使用した“お題トーク”を実施。はじめは「自分に近いタイプのキャラクターは?」。

「中也」を掲げた広瀬以外は「小林」を選択。「小林」を演じた岡田が代表し「考え方であったり、人との向き合い方であったり、共感というわけではないんですけど、俯瞰的に見ると少し通ずるものはあるかな」と答えた。そして根岸監督は「泰子と中也には付いて行けないところがあって、ふたりを除くと小林になるかな。僕は東京生まれなので、小林は東京人らしい。泰子と中也は中国地方出身の人だから、ちょっと雰囲気が違う。そういう意味で小林派です」と説明した。

一方、「中也」を選んだ広瀬は、「この3人は難しい!」とした上で「文学的表現は分からないけれど、中也とは動物的本能が自分と近しい。楽しいことにちゃんとウキウキしている。本能的に感情があって、表現の仕方も含めて、小林よりは中也かな」と答えた。

続くお題は「青春時代を一緒に過ごしたいキャラクターは?」。広瀬は「3人とも嫌だなぁ」と発しつつ「泰子」を選択。「友だちの友だちの友だちくらいの距離感なら。うわさは聞くという感じで、なかなか出会えない刺激をもらえそうな存在になるかも」と話した。

同じく「泰子」を選んだ岡田は「天才ふたりに囲まれている彼女には、何か渦巻いているものがあると思うんですが、ここに天才じゃない私が入って、四角関係にすれば泰子さんを支えられるんじゃないかな。話を聞くことくらいはできるかなと思います」とコメント。

「中也」を選んだ木戸は「動物的な天才さは、青春時代の若さゆえに許されるようなところがあると思う。中也みたいな人と青春時代を過ごしたら、いろんなことに引っ張られて無我夢中になれる青春時代もあるのかな。その経験が失敗だったとしても、大人になってから生きてくる」と語り、根岸監督も「僕の若い頃はやけに自分に自信を持っている仲間、映画人が周りにいて。そういう人間とある時期一緒に過ごせたのが良かったなと思う。そういう意味で中也です」と若い頃を振り返った。

イベント最後に、広瀬は「大正から昭和初期が舞台の作品が皆さまにどう映るのか不安もありますが、楽しみにもしていました。今日は多くの世代の方に来ていただき、この作品はこういう風に届くんだと思ったらワクワクしております。ぜひ面白かったと広めていただけたら」と呼びかけた。

映画『ゆきてかへらぬ』TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開中
配給:キノフィルムズ ©2025「ゆきてかへらぬ」製作委員会

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