
南沙良・主演の映画『愛されなくても別に』が7月4日(金) に公開される。
本作は、「響け!ユーフォニアム」で知られる武田綾乃による同名小説の映画化で、監督は日本最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした井樫彩。
“フツー”とはかけ離れた大学生活を送る宮田陽彩(南沙良)は、学校に通いながら朝から晩まで寝る間もなくアルバイトや家事に追われる・・・母親に金を渡し、世話をするために。母親から暴力は振るわれないし、暴言もない。ただ「愛している」と言う言葉で縛られ、陽彩は緩やかな絶望と人生に対する期待のなさの中で生きている。そんなある日、同じバイト先の同級生、江永雅(えなが・みやび)と出会うことによって、陽彩の人生は大きく変わっていくー。
ABEMA短編映画『恋と知った日』以来、二度目のタッグとなる井樫彩監督は、南の俳優としての魅力について「彼女の魅力はたくさんありますが、その1つは内に秘めた感情を実感を伴って表面に出すことが出来ること」と語り、さらに「陽彩という心の中でさまざまな感情が渦巻いている主人公を、言葉少なくとも繊細に表現してくれました」と期待感のあるコメントを残している。
また、南は主人公・陽彩を演じた感想として「自分が不幸であることを他人との物差しとして用いてしまう陽彩を抱きしめてあげたくなりました」と述べ、作品については「誰かと出会うこと、何かを失うこと、なにかを信じること。ただ生きることがこんなにも難しいこの世界で、未来を見ることが出来なくても、今を生き抜く力を持てたら、と強く思えた作品でした」と語った。
映画やドラマで描かれるような劇的なことはないけれど、緩やかに苦しみを抱えているように感じているすべてのひとへ届けたい本作。南沙良が表現する主人公・宮田陽彩、そして「愛されなくても別に」という作品に注目したい。
映画『愛されなくても別に』 7月4日(金) 公開
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
Ⓒ武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会