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2025年6月10日 16:43

齋藤潤 映画『カラオケ行こ!』で新人男優賞受賞!さらに55歳の本山力も! そして新人女優賞に長澤樹! 第34回日本映画批評家大賞受賞式典

第34回日本映画批評家大賞受賞式典が6月9日(月) に東京国際フォーラムで行われ、新人男優賞(南俊子賞)には、映画『カラオケ行こ!』に出演の齋藤潤と、映画『十一人の賊軍』に出演した55歳の本山力の二人が受賞。新人女優賞(小森和子賞)には、映画『愛のゆくえ』の長澤樹が受賞した。

新人男優賞(南俊子賞)受賞の齋藤は「この度は大変名誉ある賞をいただけて、光栄に思います。撮影時は本当に分からないことだらけ。主演の綾野剛さんをはじめ、スタッフの皆さんにずっと支えられながら、今日まで連れてきてくださいました。この賞は自分にとって大きすぎる賞なのですが、また明日からこの大きな力を借りて、全身全霊で映画と作品に向き合っていきたいです」と胸を張った。

選考理由「齋藤さんは15歳の心と体の成長痛をスクリーンに表現。ヤクザ(綾野剛)から『歌を教えてくれ』と言われて、これを真面目に演じながら、観客を笑わせるって、簡単なことじゃない。オーディションではこのセンスを監督も見抜いたのかなと思います。綺麗じゃなくても、うまくなくてもいいので、齋藤さんらしい叫びを、これからの俳優人生で見せてほしいと思う期待を込めて、賞を差し上げたいと思いました」(安田佑子選考委員)

選考理由を聞いた齋藤は「僕の力では本当に到底出せるものではなくて、オーディションのときから、山下敦弘監督、(脚本の)野木亜紀子さん、綾野剛さんをはじめとした、全関係者の皆さんがずっと引っ張ってくださったので、とてつもない安心感の中で楽しくお芝居をすることができました」と満面の笑みを浮かべていた。

綾野剛との歳の離れたバディという役を演じた齋藤は、役作りについて「まずは合唱部の部長ということで、歌の練習からさせていただき、そして関西弁の練習も。原作を通して面白さを感じていたので、僕が思った通りにちゃんとまっすぐ!ヤクザの方に伝えられたらと思ってました」と話し、また、綾野には「毎日現場で会うたびに『体調どう?朝ごはん何食べた?』と気遣っていただき、現場での環境づくり、空気感を作ってくださった」と感謝していた。

また、本山は「齢55、今年で56になるんですけれども、新人賞受賞の連絡が来まして、いろんな意味でびっくりしました。『十一人の賊軍』の爺っつあんという役を選んでくれた白石和彌監督に感謝です。生まれてきて、賞なんていうものをもらったことがないので、素直に嬉しいです」と感無量の様子だった。

続いて、新人女優賞(小森和子賞)受賞の長澤は「私にとって初めての賞で、こんなに名誉な賞をいただき嬉しく思っています。この賞に恥じない女優を目指して、これから頑張っていこうと思っていますので、どうか応援よろしくお願いします」と緊張ぎみに話した。

選考理由「長澤さんが演じた愛は、口数が少なく笑わなくて、一見すると弱いヒロインに見えるんですけれども、実はものすごく強い真の強さを持った主人公。その内面にある主人公の強さをどのように演じるのか。初主演の長澤さんにとってプレッシャーであり、課題だったと思うんですけれど、感情が滲み出てくるお芝居をされていた。そこにいるだけで、何か感情が滲み出てくるお芝居は、本当に素敵でした」(新谷里映選考委員)

それを聞いて、長澤は「自分にとって初主演だったんですけど、本当にたくさんの方に支えられて、やっと出来上がった作品。宮嶋風花監督の半自伝的な作品でもあるので、監督の意見を大事にしながら撮影に挑みました。こんな素敵なコメントを聞けてすごく嬉しく思っております」と笑顔を浮かべた。

長澤は「愛ちゃんは表情で語る。セリフが少ない分、表情が豊かというわけでもなく、本当に目でお芝居するシーンがたくさんあった。そこは自分として新しい部分でもあったので、本当に心の中の動きを大切にしながら、映画を撮っていきました。私は映画が大好きだなと感じた瞬間で、そこがすごく楽しかったです」と述懐、受賞の喜びを噛みしめていた。

1991年に水野晴郎が発起人となり、淀川長治、小森和子といった当時第一線で活躍した映画批評家たちによって設立された、映画人が映画人に贈る賞が「日本映画批評家大賞」。映画批評家たち選考員の独自の視点によって厳密に選定した16賞18組に授与。主演男優賞に吉沢亮(『ぼくが生きてる、ふたつの世界』)、主演女優賞に河合優実(『あんのこと』)、助演男優賞に綾野剛(『まる』)、森優作(『ミッシング』)の二人、助演女優賞には忍足亜希子(『ぼくが生きてる、ふたつの世界』)。また、作品賞には『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(呉美保監督)、監督賞には入江悠監督(『あんのこと』)が受賞した。

 

 

 

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