遠藤雄弥インタビュー 映画『男神』「ファンタジーで冒険的な要素もあって、脚本を読んでワクワクした」

遠藤雄弥が主演を務める、映画『男神』が2025年9月19日(金)から全国公開される。本作は、2020年に「日本(美濃・飛騨等)から世界へ!映像企画」にて入選し、YouTube超人気サイト「怖い話怪談朗読」にて朗読されると「今までで一番怖い話」と一躍注目を浴びた話題作を、井上雅貴の脚本・監督がオリジナルストーリーとして映画化。日本の伝統美に潜む狂気と、家族の恐怖をファンタジーホラーとして描く。数年前に失踪した妻の原因を調べる主人公の和田勇輝を演じる遠藤に撮影時のエピソードや役作りについてなどを聞いた。
――ホラーではありますが、幻想的な世界観が印象深い作品でした。
ありがとうございます。今の日本映画業界は、引き続きホラー映画の波が高い水準で続いていますが、この作品はホラーの要素もありつつ、ファンタジーや家族の愛がテーマになっているのを個人的には感じていました。
――最初に脚本を読んだときは、遠藤さんが演じた和田勇輝という役柄についてどのように感じましたか?
まずは、妻をとても愛していて、子煩悩で息子を大事にしている父親だなと感じました。ただ、家族への愛が強いことと家族に対しての理解度が深いということは決して比例しないのだということがストーリーの中で描かれていて。どれだけ愛していても、妻が秘密を教えてくれるわけではない。僕はそれがすごく衝撃的でした。そして、それは友人や他の家族、自分が関わる人たちに言えることなのかもしれないとも考えました。ストーリーとしては、すごくファンタジーで冒険的な要素もあって、脚本を読んでワクワクした思い出があります。

――井上監督からはどんなディレクションがありましたか?
原案となった物語は、「本当に怖い話」として話題になったゴリゴリのホラーだったので、どんな脚本になるのだろうと思っていたのですが、井上監督は、そこから着想を得て、また違う『男神』の世界を描かれていて、和田勇輝というキャラクター像には監督がこうあってほしいという姿が投影されているのだろうと思います。現場では、「愛が強すぎる故に手段を選ばないところや狂気的な部分も滲み出るといい」という話を監督としたのを覚えています。例えば、後半の妻を助けに戻ったときの巫女たちに対する態度も監督と話しながら作っていったシーンです。
――なるほど。物語のラストに向かって狂気を帯びていくという芝居は、遠藤さんとしても強く意識された点なのですね。
そうですね。妻と息子を助けるために、必死に、危険を顧みず進んでいく勇輝の果敢な姿を作るにあたって、監督の言葉は非常に助かりました。「ある種、病気じみているんだ」というヒントがなかったら、どう演じるべきか考えてしまったと思います。こうした作品は、実感を持って演じないと説得力がなくなってしまうので、バランスをどう取るかが難しいんです。なので、監督からのヒントで、1本筋が通ったように思いましたし、そこに行き着くように意識して演じていたところはあったと思います。

――撮影で印象に残っているシーンを教えてください。
ラストのシーンで、穴から出てきてダッシュで逃げるシーンは印象に残っています。監督からも前もって「遠藤さんにはたくさん走ってもらう」と言っていたので、これは体力勝負だなと(笑)。そのラストのシーンでは、加藤雅也さんが結界を張っている周りをダッシュするシーンもあって、それも合わせてやっぱり印象的でした。ご協力いただいた山本工務店さんから重機や住居をお貸しいただいて、『男神』チームが一丸となって頑張って撮ったシーンだったと思います。

――穴の中の世界もまさに異次元を感じさせるロケーションでこの作品を方向づけるシーンになっていたと思いますが、それらの撮影はいかがでしたか?
穴に入ってからの森や巨石群は下呂市で撮影して、その後に日進市に移動して街のシーンを撮影しました。下呂市での撮影は、こんなところがあるんだと驚くような壮大な場所でしたが、すごく有名な場所のようです。縄文時代から実際に儀式を行なっていたという話もあるようで、とても印象的なロケーションでした。プライベートではなかなか訪れることができない、自然豊かな場所に行かせていただき、癒しを得ながら撮影ができたなと思います。マイナスイオンが出ているようなロケーションが多かったので、本当に幻想的で、美しい場所での撮影で、とてもテンションが上がったのを覚えています。
日進市は、制作発表の時点から、日進市長さんも含めてこの映画に対してとても協力してくださいました。日進市内のパン屋さんもタイアップで入っていただいているんですよ。そのパン屋さんのクロワッサンなどを僕たちも朝ごはんでいただいて、すごく美味しくて印象に残っています。泊まらせていただいていたホテルの目の前には、日進市で1番大きいショッピングモールがあったので、撮影がないときはそこに入り浸っていました(笑)。怖いシーンも多い作品ではありますが、すごく楽しみつつ、街を満喫させていただきながら撮影することができました。

――出来上がった作品をご覧になった感想は?
実は今回、監督が編集もされているんですよ。だからなのか、脚本とは時系列が変わっているシーンも多かったんです。前後が逆になっているということも多くて、「こんなふうになったんだ」と最初は驚きが大きかったです。井上監督の独特な感性やセンスでこの映画を作り上げたんだなと思いました。それから、露出であえて勇輝の顔を暗くして、心情を表すようなシーンも印象的でした。まだ1回しかスクリーンで観ることができていないのですが、サプライズが多かったというのが最初の感想です。ここはどういう意図なんだろうと思わず考えてしまうシーンも多かったので、何回も観たくなりますし、監督に改めて考えを聞いてみたいと思いました。ぜひお客さんにもたくさん観ていただいて、感じてほしいです。

――(彩凪翔が演じる妻の)夏子が「のぞかないでね」と勇輝に伝えて部屋の中に入っていくシーンが劇中に何度か登場していましたが、そのシーンも「鶴の恩返し」を彷彿とさせて、すごく意味深で印象的でした。
分かります。撮影をしていても、あのシーンが1番、「ホラー映画を撮っているな」と実感しましたし、僕自身も特にホラー映画だということを意識して演じていたんですよ。彩凪さんもおどろおどろしいお面を被って、巫女の衣裳を着て撮影をされていたので、現場もホラーなムードがあったと思います。確かにあのシーンは印象的なシーンになっていると思います。

――今、少しお話も出ましたが、彩凪さんを始めとした共演者の方の印象や撮影の思い出も聞かせてください。
妻役の彩凪さんは、「やっぱり宝塚歌劇団ってすごいな」と思うような方でした。現場の佇まいもそうですし、巫女の衣裳の着こなしもそうですし、現場でも僕たちにとてもお気遣いいただいて、全てにおいて素晴らしい方でした。あくまでもイメージですが、宝塚の男役のスターさんって、そこらのメンズよりメンズなんだろうな、男前な人なんだろうなと勝手に感じてプレッシャーに思っていたのですが、彩凪さん自身が夏子としてその現場にいて、夏子の感情を汲み取っている佇まいを持っていらっしゃったので、すごくやりやすかったですし、素敵な方だなと改めて思いました。
岩橋玄樹くんは、映画出演は初めてだと言っていましたが、どっしりと現場にいてくれました。勇輝を慕っている弟分という役柄だったこともあり、現場ではファッションの話などを和気あいあいとさせていただきました。
その玄樹くんのお姉さん役を須田亜香里さんが演じられていましたが、須田さんが現場に来ると、現場のトーンが3トーンくらい上がるような、元気はつらつとされている方で、イメージ通りだと感じました。すごくリラックスした雰囲気を作ってくださって、頼もしかったです。脚本に書かれている以上の提案も須田さんの方から監督にされていて、役へのアプローチをしっかりと考えておられて、素敵な方でした。
――ところで、遠藤さんは今年、映画のご出演が続いています。2025年も半分が過ぎましたが、今年は遠藤さんにとってどんな1年になっていますか?
実は今も別の映画の撮影を行なっていて、それは1年をかけて春夏秋冬撮影しているプロジェクトなんです。仏師、仏さんを掘る職業の職人さんの主人公が、ある事故を起こしてしまい、仏さんを掘れなくなってしまうという物語で、贖罪を抱えた主人公とその妻がどうやって生きていくのかを描いた映画なのですが、仏師も、今回の映画の黄泉の国に入っていくという主人公も、映画でないと体験できないことを体験させていただいていて、僕自身の私生活の財産にもなっていると感じています。今回、この『男神』で出会った井上監督をはじめスタッフ、キャストの皆さんとのご縁も、本当に大事なものだと改めて感じていますし、一人では何もできないんだということを感じています。

――俳優としては、今後、どんな目標や夢がありますか?
日本人として生まれたからには、日本のエンターテインメントを盛り上げていきたいです。そして、日本だけでなく、世界のお客さんにも楽しんでいただける日本のエンターテインメントを作る一部になれたらいいなと思っています。真田広之さんや渡辺謙さんをはじめ、今はアメリカ、ヨーロッパ諸国、アジアでご活躍されている先輩方がたくさんいらっしゃるので、僕も日本から出て海外のエンターテインメントでも力になれるような表現者になっていきたいと日々、努力しています。
――本作では「家族愛」がテーマのひとつとなっていますが、遠藤さんにとって「家族」とはどんな存在ですか?
よくある回答になってしまいますが、「1つの帰る場所」なのかなと思います。普段、話せないようなことも、家族だったら話せたり、ある種の癒しを感じたり、癒しを求められる場所です。1番近い存在だからこそ、おごってもいけないし、しっかり愛を感じて注がなければいけない存在なのかなと思います。
――ありがとうございました! 最後に改めて作品の見どころと読者へのメッセージをお願いします。
ホラーと銘打っていますが、実はめちゃくちゃ怖いホラーということではありません。ファンタジー要素があることで、ワクワクする冒険ファンタジーに家族愛が入った作品になっています。なので、ご家族ともご友人とも一緒に劇場で楽しんでいただけると思います。『ドラえもん』やジブリ映画を観るような感覚で家族で観ていただけたら嬉しいです。

映画『男神』
2025年9月19日(金)全国ロードショー
CAST
遠藤雄弥
彩凪翔 岩橋玄樹 須田亜香里 カトウシンスケ
沢田亜矢子 加藤雅也(特別出演) 山本修夢 塚尾桜雅 アナスタシア すずき敬子 大手忍
チャールズ・グラバー 藤野詩音 齋藤守 清水由紀(友情出演) 永倉大輔(友情出演)
STAFF
監督・脚本:井上雅貴 原案:「男神」(八木商店)
エグゼクティブプロデューサー 志賀司
プロデューサー 益田祐美子 羽田文彦
制作プロダクション 平成プロジェクト・INOUE VISUAL DESIGN・セレモニー
製作 平成プロジェクト セレモニー TBSグロウディア 山本工務店 名古屋テレビネクスト
三晃社 エクサインターナショナル Samplesdl 中日本興業
ロケ地:愛知県日進市、岐阜県下呂市 協力:高山市、飛騨・高山観光コンベンション協会
支援:日進市企業ふるさと納税 下呂市ふるさと文化振興助成金
協賛:マテラ化粧品 ワンダーランド そうび社 龍の瞳 イオス コーポレーション
題字:小林芙蓉
2025年/日本/93分/カラー/シネスコ/5.1ch
配給:平成プロダクション/配給協力:東京テアトル
©2025「男神」製作委員会
公式サイト: https://otokogami-movie.com/

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