
左から:矢崎仁司監督、満島真之介、広瀬アリス、木戸大聖、戸田菜穂、根岸季衣
映画『沖晴くんの涙を殺して』の完成披露試写会が9月8日(火) に、東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、舞台挨拶には8年ぶりの映画単独主演となる広瀬アリス、共演の木戸大聖、満島真之介、戸田菜穂、根岸季衣、そして矢崎仁司監督が登壇した。
額賀澪の同名小説を映画化した本作は、末期の乳がんを患い治療しないことを選択して故郷に戻ってきた音楽教師・踊場京香(広瀬)が 死神に“喜び”以外の感情を奪われた高校生・沖晴(木戸)と出会い、ある事件をきっかけに京香と感情を失った沖晴との不思議な日常が始まる・・・。

主演の広瀬は「去年の7月に1ヶ月間広島に行きっぱなしで撮影し、ようやく皆さんにお披露目できる。緊張の方が勝ちますけれども、ぜひ早く観ていただきたいなという気持ちです」と晴れやかな表情を表した。

広瀬は、共演の木戸について「めちゃめちゃ同世代なんですよ。ちっちゃい頃に観ていたアニメや曲が一緒。でも先生と生徒役」とおどけ、京香の元婚約者を演じた満島も「最初に会ったときは、本当に20歳ぐらいだと思ってた」と木戸の童顔にあきれ顔。木戸は、現地の学校の生徒さんたちがエキストラで全面協力いただいたことを振り返り「リアル高校生と一緒に並んでいたんですけど、広瀬さんから呼ばれ『ちょっとあんた、もうきついよ。私と並んでいたら大丈夫』と言われました」と苦笑。広瀬は「制服は似合うし若く見えるけど、やっぱリアルに見るとこっち側だよね。番宣とかで久々に会うと髪が長くなって、大人っぽくなって成長したなって思っちゃいます」と木戸をからかっていた。
本作を観た感想を求められ、京香の祖母役を演じた根岸は「みんな一人ひとりがたくましく生きている。私の場合だと、娘も亡くし、今度はその娘の子供。家族の中で自分が見送る側に立つけれど、あえて悲しみを前面出さないで、綺麗な景色の中で一緒にふわっと観ていただければいいなと思います」とコメント。

満島は「一言でいうと、こんな広瀬アリスがいるんだ! こんな木戸大聖がいるんだ! に尽きます。新しい二人が見られると思います。それは矢崎監督の力でもあるし、あの広島のロケーションの力でもあると思う」とコメント。矢崎監督は「この人達に出会えてって本当によかったというのが正直な気持ち。撮影中もカットをかけるのを忘れて泣いたりしていたんで、編集中も笑顔を見ると泣けてきちゃった」とキャストたちに感謝。広瀬は「余命宣告された私と、感情が喜びしかなく死に近づきすぎた沖晴の二人がメインで話が進んでいくんですけど、悲しい顔をちょっとでもするとNGなんです。そこがすごく大変だった。ただただ悲しいだけの作品ではないところがポイントです」と本作の本質をアピールした。

思い出深いシーンは?と問われた広瀬は「“朝日を撮りたい” ということで、1時半起き。起きてそのまま現場に入って、メイクして4時半ぐらいからスタート。めちゃめちゃ泣かなきゃいけないし、感情がとてつもなく高ぶっているシーンを早朝に撮ったんです。睡眠時間が短く追い込まれながらでしたけど、とてもいいシーン撮れまして、そこが印象的でした」とイチ押しシーンを掲げた。

木戸は「最初の二人の出会いのシーンは、僕自身、体を張ったところだったので、注目してもらいたい」と前置きし「防波堤に一人でいるところに京香が『何してるの?』と掛けた声にびっくりして、そのまま海に落ちる。真っ直ぐに落ちても面白くないから、背中から」と体を張ったシーンを掲げた。「衣装も1回しか濡らすことができないので、みんな緊張感ある中、1回でOKでした」と胸を張った。さらに、落ちてから顔を出すシーンについて、満島が「あの爽やか笑顔ね。俺がやったら、海坊主になってる!」と笑わせ、広瀬は「普通だったらぐちゃぐちゃですけど、本当に綺麗で爽やかだと思いました」と絶賛した。木戸は「人間の浮力で、沈んでも浮かんできちゃうんです。だから水中に重たい石を置いといて、『木戸さん、15秒ぐらい潜っていて』と言われ、数えてからバサっと顔を出し、京香杏花と目が合う」と自身そのシーンを振り返った。広瀬は「すごい拍手しちゃう! めちゃくちゃ体張ってくださった」と改めて拍手喝采だった。

そして、イベント終盤には、ヒロインの杏花は余命1年と宣告されていることから、『一生のうちにやりたいこと、やり遂げたいこと』をコンパクトに発表。広瀬は「私は、世界一周」と発表。満島は「やべ! 同じ答えだった」と二人の望みは『世界一周』。特に行きたいところを問われ、広瀬は「南アフリカ」。すると、満島は「めっちゃいいですよ。行ったことがある」と言いつつ、「1個だけ言っときます。日本人女性が南アフリカのケープタウンあたりに行ってすごい景色を見て、帰りたくなくなるらしいです。なので気をつけてください。何人も帰ってない人がいます」と注意を喚起していた。
続いて、木戸は「スカイダイビングです」と即答すると、これまた満島が「黄色のクルマで行っちゃおうよ。僕がすぐに叶えさせていただきます」と会場を笑わせた。
そして矢崎監督は「大好きな広瀬アリスさんの代表作を作りたいと思っていた。夢が叶っているので、できればこのメンバーでもう1回映画を撮りたい」と述べ、会場を沸かせていた。
映画『沖晴くんの涙を殺して』10月2日(金) 全国公開
配給:彩プロ ©2026 額賀澪/双葉社「沖晴くんの涙を殺して」製作委員会

