トップ > PICK UP > 【前編】元理学療法士の榊原有佑監督が経験をもとに描いた映画『栞』。苦悩する主人公を熱演した三浦貴大にインタビュー!

2018年10月3日 13:19

【前編】元理学療法士の榊原有佑監督が経験をもとに描いた映画『栞』。苦悩する主人公を熱演した三浦貴大にインタビュー!

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

『栞』は、理学療法士の雅哉が、病状の悪化で弱っていく父親や担当患者を前にして自分の無力さに葛藤しながらも成長していく姿を描くヒューマンストーリー。元理学療法士という異色の経歴を持つ榊原有佑監督が実体験をもとに描き上げた主人公・雅哉役を三浦貴大が静かに熱演。患者と向き合う仕事や、病で弱っていく父親への思いを抱え、苦悩し葛藤する雅哉をリアルに演じている。

046a

――物語は元理学療法士の榊原監督の実体験をもとにしているとのことですが、最初に脚本を読んだときどんな印象を受けましたか?

 正直に言うと、「重い話だな」と(笑)。繊細なテーマを扱ったストーリーなので、監督のどういう思いが込められているのか聞きたいな、と思いました。それで、実際に監督にお会いする機会をもらって、たくさん話をしました。

――監督からどんな話がありましたか?

「世間で『ああ、リハビリの人ね』という程度にしか認知されていない理学療法士の仕事をきちんと理解してもらいたい」、それと「悩んだり迷ったりしながら今も理学療法士として頑張っている自分の仲間たちの生き方を伝えたい」という話をしてくれました。さらに、「映画で理学療法士の姿を伝えるのが自分の1つの目標だった」という言葉を聞いて、そういう熱い思いのある監督となら一緒にやりたいなと思ったんです。

001a

――雅哉はすごくまじめで、患者に気持ちを入れ込みすぎたり、父親が病に倒れたことで家族を支えなければという重圧に押しつぶされそうになったりしますが、そういう雅也をどう思いましたか?

 こんなにすべて背負ったら、本当に大変だろうなと思いました。僕も大学で精神保健福祉(精神障がい者へに必要な訓練や援助を行う)を専攻していて、病院に実習に行って患者さんに接したこともあるので、雅哉の気持ちは理解できました。

――雅哉と似たような経験があるんですね。

そうなんです。でも、だからこそ雅哉を演じながら「患者さんとは仕事として関わらないといけない」と思いました。雅哉は時間外にリハビリを手伝ってあげたりするんですけれど、そうすると、「つらいことあったら電話していいよ」と電話番号を教えたりとかエスカレートしがちなんですよね。それだと支える側の人が疲弊して、ダメになってしまう。僕は、支える人がダメになってしまうのが一番いけないと思うんです。

と言いながら実際は、僕も雅哉と同様に「仕事は仕事」と割り切ることができなくて、自分には向いていないと思って精神保健福祉の道を諦めました。僕も雅哉も「患者に入れ込んでしまう」というのは同じですが、僕は仕事にしなかったという点が雅哉と違うところですね。

033a

――「患者に入れ込んでしまう」タイプとのことですが、今の俳優の仕事で「役にのめりこんで抜けられなくなってしまう」というようなことはないんですか?

まったくないですね。カメラがまわっているときしか集中がもたないので、役に入り込むのは最大3分(笑)。映画で長ゼリフがあったりしますけど、せいぜい3分くらいなんです。だから、今まではとりあえず、なんとかなっています(笑)。

――カメラがまわったら、パッと役に入り込むという感じですか?

僕は、役に入り込むというより、「一生懸命にセリフを言う」スタイルです(笑)。作品って、監督が思いを込めて作ろうとしているものだし、脚本家が思いを込めて書いたセリフなので、それをきちんと表現すればメッセージは伝わるはずだと思っているので。

だから、アドリブもまったくしません。共演者がアドリブをしてくることもありますけれど、なんとなく返すときもあれば、無表情でやりすごすことも…(笑)。僕はあまり器用じゃないのでアドリブが苦手というのもあるんですけれど…。

032a

――今回の撮影で大変だったことはありますか?

重いシーンが多かったので、全体的に大変でした。なかでも、阿部進之介さんが演じる、試合中のケガで歩くことができなくなった元ラグビー選手・藤村とのリハビリのシーンはすごく時間がかかって大変でしたね。僕の演技ということではなくて、動けない身体を演じる阿部さんがものすごく大変そうで…。阿部さんは、本当は普通の人よりむちゃくちゃ動ける人なのに。

――「重いシーンが多かった」とのことですが、撮影現場はどんな雰囲気でしたか?

撮影現場はすごく明るかったですよ。みんな面白い人たちなので。ムードメーカーだったのは…、やっぱり阿部さんかな。この作品に限らず、内容が重い作品のときほど現場が明るいといいなと思うし、実際に明るいことが多い気がします。暗い雰囲気だとみんなのコミュニケーションもとりづらくなるので、明るいに越したことはないですよね。

後編に続く~

018a

映画『栞』

2018年10月26日より全国ロードショー
公式サイトhttps://shiori-movie.com/

プレゼント
今回、ランランエンタメでは三浦貴大さんのサイン入りチェキを2名様にプレゼントいたします!どしどしご応募ください。

<応募方法>
(1)ランランエンタメの公式Twitterアカウント「@ranranentame」をフォローする
(2)プレゼント告知ツイートをリツイートする
(3)ダイレクトメッセージで申し込む
    ①希望 三浦貴大さんチェキ希望
    ②お名前
    ③ご意見ご希望
    をご記入頂きご応募ください。

<応募締切>
2018年 11月4日(日)23時59分

<当選発表>
締切後、厳正なる抽選の上、当選者を決定。ご当選者様には、ランランエンタメ公式アカウントよりTwitterのダイレクトメッセージにて当選連絡をいたします。2日以内にご返信がない場合は当選の権利が移ります。

<ご応募について>
※リツイートは、公式リツイートに限定させていただきます。
※Twitterアカウントを非公開にしている場合、リツイートを確認することができないため、応募対象外となります。
※ご応募後のキャンセル、変更、返品、お届先の変更はできかねますので、ご了承ください。
※当選結果に関するお問い合せは受け付けておりませんので、ご了承ください。

<商品発送について>
※商品の配送は日本国内のみとさせていただきます。お届け日は、指定できません。
※当選者の長期不在や、賞品お届け先ご住所や転居先が不明等の理由により、賞品のお届けができない場合は、ご当選を無効とさせていただく場合がありますので、予めご了承ください。

<注意事項>
※プレゼントの応募によりお預かりした個人情報は商品の発送にのみ使用いたします。
※ご当選の権利は第三者への譲渡や現金とのお引き換えはできません。
※ご応募いただいた時点で、本応募要項に同意いただいたものとみなします。

 

 

 

 

トップ > PICK UP > 【前編】元理学療法士の榊原有佑監督が経験をもとに描いた映画『栞』。苦悩する主人公を熱演した三浦貴大にインタビュー!

Pick Up(特集)

error: コンテンツのコピーは禁止されています