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2020年8月14日 15:48

【後編】秋元才加インタビュー 映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』でハリウッド初挑戦!「世界は遠いようで近かった」

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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――ピッタリとした衣装を身に着けていらっしゃいましたね?

寒かったです(笑)

――撮影はどこで?

カナダのバンクーバーです。朝晩はすごく寒い、もともと涼しい地域なのですが。森の中に入ってしまうとほんとに寒かったです。

――撮影はいつ頃だったのですか?

秋、冬でしたか、ダウンを着てましたね。10月、11月頃でした。動いている時はいいのですが、もともとレディ・デス=ミフネ役はそんなに動かないので、“寒い”撮影も皆さんと頑張りました。

――目の周りを赤くしたメイクが特徴的でしたが、ご自身のアイディアがあったのですか?

自分のアイディアでは無いです。まずこの目の周りを赤くしたメイクが絵コンテできた時に何かの戦闘シーンの時だけ赤なのかと思っていたら、初っ端から赤かったので、いったい何が起こっているのか、リアルなことなのか、キャラクターなのかMARVEL、X-MENの世界と思って演じればいいのか、それはリアルなヒューマンドラマのアクション作品として演じたらいいのか、迷いました。でも、紐解いていったら、監督がもともとアメコミの漫画家さんだったので、そういうキャラクターを入れたかったのだと思ったんです。今回、8で、いろいろ毛色を変える、リニューアルするというので、私みたいなキャラクターが出てきたと思うのですが、なので、その自分の立ち位置はすごく難しかったです。

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――現実なのか、フィクションなのか?

そうです。一人だけキャラクターが混じっているテンションなのか、『山猫は眠らない』ってそういう作品ではないので、これを観た方がどういう感想を持たれるのか、特に長いシリーズで急に新しいキャラクターが出てきたので、私自身そこが不安でした。モチーフとして撮りたいのだろうと思い、まず形から入っていこうと、その説得力があればだんだん違和感がなくなっていくのかなと思いました。キャラクターとして演じ、心理描写のところはお芝居の心情を出そうと割り切って演じさせていただきました。こういうところもハリウッドっぽいなと思いました。

――秋元さんはもともと英語も堪能でいらっしゃるわけですが、コミュニケーションはうまくとれましたか?

表現のニュアンスとかは日本語でも難しいじゃないですか。監督さん、ディレクターさんと擦り合わせしていく作業って日本語でも難しいのに、ネイティブではない私が英語で話したところで、笑う、泣くとか細かいディテールが難しくて、不安だったので通訳さんもつけていただきました。でも、通訳さんを通すとその人の主観とか、その人の言葉のチョイスが絶対入ってきてしまうので、結局、通訳を通さずに私が理解して、自分の中に落としてコミュニケーションを取りたいというのをこの撮影を通して痛感しました。次回チャンスがあったらしっかり自分でもっとそういったニュアンスとか表現について話せるようになりたいし、ま、いつ作品が来るかわからないですが、英語はずっと継続的にやっていかなければならないと思っています。

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――撮影を通して一番印象に残っていることは何ですか?

監督が、ディスカッションの時間を設けてくださったんですね。撮影の前の日に。「君はこの役をどう捉えていて、台本で嫌なところ、台本をもっとこうしたら面白くなると思うところはありますか?」と言われ、「どう演じたい?」と聞かれたのです。今まで「こう演じて欲しい」と言われることはありましたが、どう演じたいって考えたことはなかったので、ハリウッドのスタンダードもわからずに、「監督が云ってくださったことに添えるようにがんばります」と答えたのです。そうしたら、「君もアーティストなのだから、自分がどうしたいか言ってくれなければ困る」と言われたのです。私って、アーティスト、というか役者ってアーティストなのだということを改めて認識し、役者だけど、器だけど、ちゃんとクリエイトしていく自主性や意思、クリエイトする楽しさ、アイディアを持っていなくてはいけないと。そこから自分の仕事の仕方も変わったかもしれないです。

――仕事に向かう姿勢が変わったということですか?

私がこう思っているということをまずは提示する、迷いながらお芝居をしない。これってどっちなんだろう?どっちを監督は求めているんだろう?といったお芝居ではなく、私はこう思ったから、まずはこう動きますっていう、常に小さい選択をしていく。間違っているかはわからないけれど、それはお芝居だけでなく、普段の生活もそうなのです。こういった自立、自主性、より人間性が求められるのだと思いました。

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――エンディングを見ると次回作の期待が高まりますが?

最初はファイナルカットは違うカットだったのですが、撮影を通して、途中でファイナルカットを変えたいと監督に言われました。でも、自分のお芝居に自信がなかったので、なぜこの人たちはファイナルカットを変えたいと言っているのだろうと不安だったのですが、実際出来上がって試写したら、自分が一番びっくりしました。嬉しすぎて、50回ぐらい見ちゃいました。最後の顔が。特に、まだ日本の方はご覧になっていないので、どうせ日本人が出てもすぐに死ぬんだろうって言う人たちに見て欲しいです(笑)。

――周りの方たちから、出演の反響はいかがでしたか?

映画好きの男性陣は喜んでいて「すごいよ。『プラトーン』のトム・べレンジャーさんと共演なんて!とか『山猫』すごいよ。」と言ってくれましたが、女性陣はピンと来なかったみたいです。これを機に広がっていったらいいなと思いますし、日本の良いところも知っていただくきっかけになればいいなと思います。

――ファンの皆さまに、映画を観にいらっしゃる皆さまにメッセージをお願いします。

今回(『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』)は久しぶりに親子共演ということで トムさん(トム・べレンジャー)が出ています。今までのアクション、スナイパーシーンはもちろんなのですが、ブランドン親子のヒューマンストーリー、ほっこりする温かい時間が映画の中に流れるシーンがあるので、そういったヒューマンドラマも期待していただきたいです。

そして私の初海外作品なので、そこも見届けていただけたら嬉しいです。

――ありがとうございました。

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映画『山猫は眠らない8 暗殺者の終幕』
2020年8月14日(金)より公開

ストーリー
外交官が何者かに暗殺された事件。狙撃兵ブランドン・ベケット(チャド・マイケル・コリンズ)は容疑者として疑われてしまう。CIAと、彼の命を狙う集団から追われる身となったブランドン。逃げまどい向かった先は、狙撃兵を引退した父・トーマス・ベケット(トム・ベレンジャー)が生活する山小屋。ブランドンはトーマスにこれまでの顛末を打ち明けて、事件解決のため協力を求めるが、そこに謎の暗殺者(秋元才加)が現れて・・・。
監督 カーレ・アンドリュース
脚本 オリバー・トンプソン
製作 ヴィッキー・ソーサラン、グレッグ・マルコム
出演 チャド・マイケル・コリンズ  秋元才加 トム・ベレンジャー

公式ホームページ https://www.sniper8.jp

配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
© 2020 Sony Pictures Worldwide Acquisitions Inc. All Rights Reserved.

前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/movie/68425.html

(文:高橋美帆/写真:早川善博)

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