韓流ブームの先駆けとして、早くから日本で歌手活動を続け、圧倒的な人気を博すリュ・シウォンが、12月21日、さいたまスーパーアリーナにおいて全国ツアー『Ryu Siwon LIVE TOUR 2011☆NEGAI☆ 』のフィナーレを飾った。
2005年大阪で初のライブコンサート開始から、毎年ツアーコンサート開催を続けて7年。8枚目のアルバム『どんな時も』を引っさげ、今年11月4日の埼玉・三郷から始まったツアーは8都市16公演。ちょうど、この日が韓国ソロ・アーティストとして史上最多記録となる記念すべき100回目コンサートとなった。
一瞬暗転した会場。次の瞬間、スタンド席の一番上まで埋め尽くされたオレンジのペンライトが輝く中、リュ・シウォンが登場した。『悲しきJoker』で熱いステージがスタート!
続けて、『Flash×Back』『Victory』の甘い歌声とパワフルなダンスを披露し、会場は大歓声に沸いた。「今日は100回目の公演ですね。皆さんと一緒に祝う公演です。僕と皆さんもおめでとう。歴史に刻む忘れられない1日になります。韓国でも成し遂げることができなかった夢を、日本で皆さんが叶えてくれました。初めての武道館の時を思い出して、倒れる直前まで頑張ります!」と挨拶。
『愛する時間』『Christmas for you』の曲では、100回にちなみ100人の可愛い子供たちと一緒に歌った。歌い終わった後も、子供たちはシウォンの側を離れない。「僕は人気がありますね~。」とジョークを飛ばすシウォンは、娘を持った優しい父親の目で子供たちと接していた。
また、韓国と日本の行ったり来たりで、なかなか集中して日本語を先生について教わる時間がなく、独学で移動の時に勉強していると、多忙であるゆえの苦労も明かした。「専門的な事や、深い話は難しいですが、『電話番号お願いします』とか、『あとでデートしよう』の日本語は大丈夫ですよ~。」と言って会場の笑いを誘い、新しく放映されるCMのポーズをとったりして、相変わらずのお茶目な顔をのぞかせた。
リュ・シウォンの公演は、いつも華やかなステージで好評だが、今回は、もっとファンに近づきたいという本人の希望で、フロートに乗って会場を周ったり、アリーナ後方にセカンドステージを設けて歌ったりと大忙し。フロートからサイン入りのボールを投げる時は、ボールに一つ一つキスをしてから投げるというサービスぶり。これとないお宝に、ファンたちはシウォンが近づくと皆、身を乗り出して手を振り大きな歓声をあげていた。
一方、昨年天国に旅立った親友のパク・ヨンハを想い作詞した『ウリ マンナン クジャリエ(僕たちが出会ったその場所)』を、「『いつか一緒にジョイントコンサートをしようね』と約束していたけれど、果たすことができなかった。とても悲しい歌です。」心を込めて歌い、聞き入った会場のファンたちが目頭を押さえる場面も。
ライブがスタートしてから2時間20分を過ぎたころ、シウォンは「ふつうの他のコンサートは、この辺で終了ですよね。でも、僕のコンサートはこれからですよ。今日は、時間を気にしないでやりますからね。帰る時にスタッフに『終わりが遅い!』って、クレームつけないで下さいね!(笑)。」とパワフルに宣言。メドレー10曲を一気に歌い上げると会場とステージは一体となり、盛り上がりも最高潮となった。
さらに、3月の東日本大震災の事にも触れ、「被害に遭われた方の中には僕のファンの方もいたかもしれません。いや、それだけでなく同じ人間としてとても胸を痛めました。日本の皆さんに少しでも元気になってほしいです。」と、新曲『どんな時も』を歌いエールを送った。
アンコールでは、2005年で開催された武道館の感動を再現したいと、当時の衣装で登場。
初心に帰り、ファンと最初に出会った気持ちでずっと一緒にいたいという思いから、武道館公演でアンコールの時に着た衣装に決めたという。シウォンの実直な性格を垣間見ることができた。
そして、サプライズゲストとして、TUBEの春畑道哉がお祝いに駆けつけた。感激したシウォンに、ファン全員からツアータイトルの“NEGAI”の人文字とケーキのプレゼントも。
7年以上の日本での活動と、応援し続けてくれたファンに感謝し、「他のK-POPのコンサートに行って、僕のところに戻ってこなかったら、僕が連れ戻しにいきますよ~(笑)。皆さんの心の中で、僕が一番であるように、常にベストを尽くしていきます。これからも宜しくお願いします。」と伝え、「これからは、1人の父親として、娘と家族を守っていきたいです。皆さんも僕の家族。僕がいい父親になれるように色々教えて下さい。」の言葉に、ファンとの会話や交流を大切にするシウォンらしさが滲み出ていた。
最後に「2年後の10周年には、皆さんと僕のために最高のコンサートをしたいと思います。」と誓い、5時間にわたって29曲を熱唱したコンサートは幕を閉じた。
来年も再来年も、リュ・シウォンのさらなる飛躍に期待したい。
≪セットリスト≫
01. 悲しきJoker
02. Flash x Back
03. Victory
04. Precious Love
05. 愛する時間
06. Christmas for you
07. GLORY DAYS
08. ネアネ ニガ イッソ
09. JUMP
10. 麗~ULALA
11. 逢えない夜に見えた想い
12. Here comes Good-bye
13. ウリ マンナン クジャリエ
14. 今あなたに伝えたい
15. 愛したい君を愛したい
16. 湾岸BEAM
17. carry on
18. SOMEDAY
19. BABYRON
20. Call My Name
21. 女夢-MEMU-
22. 愛の苑
23. 願い星
24. どんな時も
25. Universal Rhythm
26. 約束(韓国語)
27. 秋桜
28. 桜
29. ひまわりのRapsody