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2012年6月4日 11:17

ミロシュ、直撃インタビュー!!

昨年の春にドイツ・グラモフォンよりデビュー・アルバムがリリースされるや否や超絶テクニックと甘いマスクでヨーロッパのクラシックチャート1位を席巻し、話題沸騰中のミロッシュが、7月に日本でリサイタルを開催する。5月10日、プロモーションのためTV出演や取材などハードスケジュールの中、RanRan Entertainment(ランランエンタメ)のインタビューに応じてくれた。

世界で天才ギタリストという言葉をほしいままにしている人ということで、緊張しながらインタビュー室に入ると、気さくに挨拶され安堵。

Q:CD『ミロシュ・デビュー!~地中海の情熱』(4月4日発売)を聞かせていただき、本当に素晴らしい演奏で胸が熱くなり涙が出てきましたが、演奏するときに気を付けていることはなんですか?

単に音楽を自分から離してあげることでしょうか?

どんな状況にいてもどんな環境にいても、音楽的なことを自分の中から自由に出してあげることが重要だと思います。場所も変わればエネルギーも変わるので、意識的なことを考えてしまうと違ってしまう。音楽は自分の中から有機的に湧き出てくるものだと思っています。

Q:演奏中はどんな感じで演奏するのですか?

いや、難しいですね~。

集中している時もありますし音譜のことを考えている時もありますし、自分の意識がどこかにいっている時もありますし、自分のやりたいことが「こうだ!」と思っている時がありますし自然に演奏しています。

Q:ギターの魅力ってなんでしょう

音の親密さではないでしょうか。無限の可能性を秘めている楽器だと思います。

小さなオーケストラで、どんな音色でもどんな音の世界でも描くことができます。また、単音的な楽器なので伴奏も必要ありません。自分の手で持ち運びできて素晴らしい音楽を生み出せる楽器です。非常に幅が広く多様性があるので、世界的にもっともポピュラーな楽器なのです。人間の声の次にですけどね。

Q:演奏の勉強はどのようになさっていますか?

勉強にはプロセスがあります。まず、音譜をひろうこと、どのような曲なのかそれから歴史的な背景や演奏を聞くことです。自分は、音楽を自然的に存在させて自分なりの生命を持たせようと思っています。まず、音楽にとっての意味が重要だと思います。自分にとってどんな意味があるのか、作曲者にとってどんな意味がある曲なのか。自分の判断を有機的に発展させています。自分の音楽は本能的に演奏している部分がありますが、内なる感情というものを重視しています。

Q:8才の時にギターに出会ったそうですが、どのようなきっかけでギターを演奏するようになったのですか?

8才の時に試験を受けて国立の音楽学校に入りました。音楽的な子だということで入学できました。学校はバイオリンをさせたいということでしたが、自分の家はクラシックについて興味のある家ではなかったので、クラシックのバイオリンについてよく知りませんでした。ピアノを弾きたかったのですが、とても高価な楽器でしたので自分の家では買えませんでした。

自分の家に父の兄からもらった古いクラシックギターがあるのを思い出し捜しました。見つけてギターを手にした時は、とても嬉しくて自分の親友と出会ったような気持ちでした。

その時の発想は、自分は歌も上手いしコードを何個か弾ければロックスターになれるかな、なんて思いました。すべての男の子の夢なんてそういったところから始まるのではないでしょうかね~(笑)

★それでクラシックギターと出会って人生が変わってしまいましまったのですね。

笑顔で大きくうなずく

Q:天才と言われていますが、ご自分ではどう思われますか?

自分の子供時代はとても楽しんでいました。

素晴らしい家族で、自分がしたいことは自由に何でもさせてくれました。サッカーが下手だったのでその代わりにギターを弾いていたようなものでした。学校では、勉強はかなり優秀で理数系が得意で数学、生物、化学などが得意で英語や演劇など、忙しく何でも行っていました。天才少年というのとは違うと思います。何でも興味のあるものを楽しんでいました。ただ、音楽家になる才能が有ったのが非常にラッキーだったのかもしれません。いろいろなことをやっていましたが、一番興味が強くあったのが音楽だったのでこの道に進んだのです。

Q:お国の事情で音楽を勉強するのが大変だったのではないですか?

学校は普通に授業はありましたし通常にレッスンもありましたので、そういう意味での大変さはありませんでした。発展していくための物が入ってこないという不便さはありましたが、音楽の素敵な世界を自分たちで創っていたのでとても幸せでした。

Q:今まで一番の影響があった方は?

自分の人生は、素晴らしい人との出会いでした。素晴らしい両親、学校の先生方、ロンドンで出会った友人達との出会いです。彼らは自分が大変な時にいつでも応援してくれて彼らがいたからこそ今の自分があります。特に影響を受けたのは過去の偉大なギターの演奏家だったり声楽家や様々な音楽家達です。でも、結局は自分におかれた環境が自分たちを形成していくのだと思います。一人だけをあげるのはとても難しいですね。

Q:ご家族の皆様は今の成功を喜んでいらっしゃるでしょうね。

確かにとても喜んでいますが、自分は何をしてようとハッピーであれば喜んでいます。

両親は成功よりも幸せでいることが重要なんです。

Q:普段はどのような音楽を聞かれていますか?

時間がある時に大好きなオペラを聞きに行くことです。声楽も好きですね。ジャズクラブに行ったり、フラメンコ、ポップミュークと素晴らしい音楽はありとあらゆるところにあります。

Q:オペラが大好きとのことですが、ロッシーニのオペラ「セビリアの理髪師」で窓の下でギターを弾くシーンがありますが、ご自分もなさったことはありますか

突然、ギターを弾くポーズをしながらオペラ「セビリアの理髪師」のそのシーンの曲を楽しそうに歌いだす。思わず私たちも口ずさんで楽しいひと時に♫

Q:ギターを弾きながら女性に愛の告白をしたことはありますか?

特別な女性にならね(笑)

Q:今まで一番嬉しかったことは?

素晴らしい事がたくさんありました。そういう質問に皆さんは卒業した時とか、大きな契約が決まった時、CDを出した時とかをあげると思いますが、私は人がこう反応してもらいたいとか思って喜ぶタイプではありません。自分は目標に向かって本当に努力します。事が起った時は達成感の方がとても強くて、もちろん嬉しいし誇りにも思いますが、次は何かなと考えてしまいます。

人生の中で素敵な思い出はたくさんあります。モンテネグロで家族と過ごした思い出などたくさんあります。

自分の人生、今まで幸運の連続でした。自分で不幸だと思ったことはないですね。

印象に残っているのは、初めてカーネギーホールで演奏した時、初めてニューヨークに行った時、初めて王立音楽学校に足を踏み入れた時、モンテネグロのお城に登ってみたら音が何にもなくて頭の上には星だけが煌めいていて感激したことなど、個人的に思いはたくさんあります。また、ヴェネチアに初めて行った時は美的・視覚的にもの凄い衝撃を受けました。

思うのは「人生って美しいなあ~、できるだけそれを楽しまなくちゃ!!」と思いますね。

 

Q:では、今まで辛かったことは?

ウィグマンホールでのデビュー直前、ロンドンで過ごしたクリスマスです。非常に孤独感を感じていて、またその時にいろいろな事が重なっていたこともあってその時に挫けるか成功するかのどっちかの分かれ目という気持ちでした。

コンサート、デビューするということに関して恐れはなかったのですが、それまで世間に認めてもらうために、本当に努力していました。でも前を向いて全然進んでいない状況でした。

そのコンサートが無事終わり成功をおさめた後は、自分が夢に見ていた扉が次々と開き始めて、まるで世界が自分が望んでいたキャリアに耐えられるか試されているようでした。

★苦しいというより幸福の扉が開いた時でもあったのですね。

人生って楽なことってないですよ。

自分で夢は叶えなくてはいけませんよ!!

 

Q:日本の印象と行ってみたい所は?

昔から富士山に行ってみたいと思っていました。

見た目が美しくて興味がありました。

日本に来日した時に桜をみてないので、来年是非みてみたいです。

7月のツアーではいろいろな所に行きますが。

まだ、東京しか知りません。

でも、東京の鼓動はとても合っているように思います!

 

Q:7月にリサイタルがありますが、お気持ちはいかがですか?

日本でコンサートをするのをとても楽しみにしています。

クラシック音楽の世界では、日本の聴衆は最高だと思っています。

今回は東京、名古屋、兵庫とコンサートをおこないます。

今、自分の人生で起こっていることすべてが圧倒されていて信じられない気持ちです。

ですから、とても幸せです!

Q:最後に、聞いて欲しいポイントや曲について教えてください。

一人一人、アッと思うところが違うと思います。皆さんが楽しめるようにクラシックギターで演奏しますので、自分の瞬間を楽しんでください。

Q:とても魅力的で女性ファンが急増しています、ファンの方にメッセージをお願いします。

 良い音楽を楽しんでください。そしてクラシックギターを楽しんでください。7月にお目にかかりましょう!

photo:Yasuhiko Akiyama 

★彼が、新しいギターを買うために夏の一か月間、船でのアルバイトをしていた時に、彼の素晴らしい演奏に惚れ込んだ人が彼のギターの貸与を申し出たそうです。

彼の人柄と演奏に対する真摯な態度が彼の魅力なのでしょう。

★ギターを携えての写真撮影中、情感を込めて弾いてくれた音色が美しくミロシュの世界に引き込まれてしまいました。是非、皆様も機会がありましたら素晴らしい音の世界にふれてみてください。

少しですが、彼の魅力が垣間見れるYouTubeをご紹介します。

http://www.youtube.com/watch?v=y4r8CBY2f74

http://www.youtube.com/watch?v=CdHAV0dszhc

http://www.youtube.com/watch?v=v2cVo3uBPY0

http://www.youtube.com/watch?v=QTq3_nqCJ9w

ミロシュ 2012年7月公演情報

◆兵庫公演:ミロシュ ギター・リサイタル 完売御礼
2012年7月8日(日) 14:00開演 兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール
お問い合せ:芸術文化センター チケットオフィス TEL:0798-68-0255
<プログラム>ソル:グランソロ/J.S. バッハ:リュート組曲パルティータ ハ短調BWV997より前奏曲とフーガ/ヴィラ=ロボス:プレリュード 第1番、エチュード第11番、ワルツ=ショーロ、エチュード 第12番— 休憩—アルベニス:「スペイン組曲」よりアストゥリアス/グラナダ/セビーリャ/ドメニコーニ:コユンババ

◆名古屋公演:ミロシュ デビュー!
2012年7月10日(火) 18:45開演 三井住友海上しらかわホール 完売御礼
お問い合せ:中京テレビ事業 TEL: 052-957-3333
<プログラム>ソル:グランソロ/J.S. バッハ:リュート組曲パルティータ ハ短調BWV997より前奏曲とフーガ/ヴィラ=ロボス:プレリュード 第1番、エチュード第11番、ワルツ=ショーロ、エチュード 第12番— 休憩—アルベニス:「スペイン組曲」よりアストゥリアス/グラナダ/セビーリャ/ドメニコーニ:コユンババ

◆東京公演:transit Vol.2 ミロシュ 完売御礼
2012年7月12日(木) 19:00開演 王子ホール
お問い合せ:王子ホール チケットセンター TEL:03-3567-9990
<プログラム>ソル:グランソロ/J.S. バッハ:リュート組曲パルティータ ハ短調BWV997より前奏曲とフーガ/ヴィラ=ロボス:プレリュード 第1番、エチュード第11番、ワルツ=ショーロ、エチュード 第12番— 休憩—アルベニス:「スペイン組曲」よりアストゥリアス/グラナダ/セビーリャ/ドメニコーニ:コユンババ

 

招聘元:株式会社パシフィック・コンサート・マネジメント TEL:03-3552-3831
http://www.pacific-concert.co.jp/

 

●タイトル名:『ミロシュ・デビュー!~地中海の情熱』

●発売日:4/4発売

【CD収録曲】(限定盤、通常盤共通)
1. アルベニス(M.レヴィン編):アストゥリアス(伝説)《スペイン組曲》作品47から 第5曲
2. タレガ:アルハンブラの思い出WMPで試聴
3. アルベニス:セビーリャ(セビリャーナス)《スペイン組曲》から 第3曲
4. タレガ:ラグリマ(涙)
5. 作者不明(編曲:C.ヘイゼル):禁じられた遊び[ロマンス]WMPで試聴
6. タレガ:アデリータ
7. アルベニス(M.レヴィン編):グラナダ(セレナータ)《スペイン組曲》から 第1曲
ドメニコーニ:《コユンババ》 作品19
8.  第1曲: Moderato
9.  第2曲: Mosso
10. 第3曲: Cantabile
11. 第4曲: Presto
テオドラキス:《エピタフィオス》
12. 第3曲: 5月の日WMPで試聴
13. 第4曲: わが星は消えて
14. タレガ:アラビア風奇想曲
15. リョベート:アメリアの遺言
《カタルーニャ民謡集》から
16. グラナドス:アンダルーサWMPで試聴
17. グラナドス(M.レヴィン編):オリエンタル《スペイン舞曲集》から 第5曲&第2曲

ミロシュのサイン入りCDを2名様、プレミアム限定カードサイン入りを3名さまにプレゼント致します。

1、希望品(例;CD)

2、お名前

3、年代

4、ご連絡先

5、取り上げてほしいアーティストまたは応援しているアーティスト

6、ご意見、ご希望をお書きの上、お申込みください。

★左記よりお申し込みください→プレゼント申し込み

 申し込み締め切り 6月10日

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