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アリス=紗良・オット 独占インタビュー!

2012/9/27 10:21

若手の正統派ピアニストとして、いま、世界中から注目を集めているアリス=紗良・オット(1988年生 ドイツ人の父と日本人の母の下に生を受け、ミュンヘンで生まれ育つ)が奏でるピアノの音色がこの秋、日本で再び響き渡る。今回の来日は2012年9月8日(土)、京都の大覚寺において開かれる“大覚寺音舞台”に参加するために来日。準備でお忙しい中、RanRan Entertainment(ランランエンタメ)のインタビューに応じて頂いた。

扉が開くと、カジュアルな装いに、ロングヘアをなびかせ、人なつこい大きな目が印象的な彼女がそこにいた。

ステージでも裸足で演奏する彼女はこの日もソファの上に足を組んで座り、終始リラックスし、身振り手振りも添えて多彩な表情で、ピアニストとしての心構え、意気込みからプライベートなことまで、あらゆる質問に気軽に、そして、真剣に答えてくれた。1人のピアニスト、1人の女性、1人の人間“アリス=紗良・オット”に魅了された時間だった。
【ピアニストとしてのアリス=紗良・オットを徹底解剖!】

Q:4歳でピアニストを目指したきっかけは?

A:4歳じゃなく、本当は3歳でピアノをやりたい!ピアニストになりたい!と思って。子供でもこれ食べたい!とかいう強い意志は持っていますよね。それが私の場合、ピアノでした。初めて行ったコンサートですごく感動して…。音楽で自分の思いや考えを人に伝えられるんじゃないかと思いました。<音楽は魔法の力がある言葉>だって!一つの曲、音楽を通してみんなが一つになれるという雰囲気を感じました。

私にとっての自己表現の一つとして、ピアノをやりたいと親にせがんだんです。でも、特に母は子供の持つ多くの可能性の芽を摘んでしまうのではと心配して、反対されて…、母には教わったこともありませんでした。

Q:影響を受けた人は?

A:オーストリア・ザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学で師事したカール=ハインツ・ケマリンク教授です。12歳からいわゆる思春期に、先生にはいろいろなことを教わりました。女性としても人間としても多感な時期、体と共に、考え方や思いも成長して変化をする時期だと思うんですね。反抗心も芽生えるし。

音楽的にも人間的にも大きく成長したこの時期にずっとそばにいてくださった先生です。実は先生が先月お亡くなりました。とてもショックでした。でも、ケマリンク先生に出会えたことは私の人生において幸せなことだったと思います。


Q:これまで幸せだと感じたことは?また辛かったことは?

A:幸せだと感じることは、演奏後、みなさんの顔を見る瞬間です。伝えたいことが伝わったかな?と確認ができる瞬間ですから。いろいろ辛いこともありますが、この瞬間があるからこそ、辛いことも耐えられるのだと思います。(何かを思い出すかのように)5歳のときに出たコンクールで…。ミュンヘンの大きなコンサートホールで1200名の前で演奏しました。演奏終了後、もらった<拍手>と<ブラボー>という言葉に、それも大人が幼い私のことを理解してくれたと感じられました。それが一番印象的な出来事でしたね。はじめてピアノの音を聞いたとき、はじめて大きなホールで演奏したときのことはいまでも忘れられません。大事な思い出です。

Q:妹、モナ=飛鳥・オットさんもピアニストですが、ライバル的存在?

A:ぜんぜん!(きっぱりと否定)周りがただ比較したがっているだけで…。(笑)すごく仲がいいんですよ。性格も違うし、音楽性も違うのでライバルという感じではないですね。違いがあるからこそお互いから学べて、刺激しあえる、高めあえる間柄ですね。2人とも音楽性が違うので、妹とのリサイタルは考えたこともないですね。私も妹も2人で避けています。(笑)もし一緒にやったら、それこそ喧嘩になっちゃいます。(笑)

Q:6歳のときの夢、ミュンヘン・フィルと共演した感想は?

A:確かに作文に書きましたね。共演させてもらったのは20歳でした。あのときは本当にうれしかったです。(満面の笑みで)小さい頃からの夢を叶えることができてうれしかったし、何より楽しかったです。今回もミュンヘンに帰ってからまたミュンヘン・フィルと共演できるので、いまから楽しみにしています。また再会できるという感じですね。特にロリン・マゼール先生と共演があるので…。


Q:裸足で演奏なさっていますが、いつも?

A:ここ2、3年はずっと裸足で演奏しています。以前、ドイツで晩年のリストが弾いたピアノでリサイタルをしたときに、鍵盤の位置が低くて、ペダルが踏めず、仕方なく裸足で弾いたら、すごく気持ちよくて。(笑)ロングドレスだから、分からないかなって思っていたんですが、毎回何人かには気付かれちゃいますね。(笑)

Q:ドイツ人と日本人の両親の娘として生まれ、いま、母親の母国の寺院での演奏については?

A:特別な感情がありますし、貴重な機会だと思っています。自分にとって2つの文化の間にあるアイデンティティを深めていくのには、文化の原点に触れることはすごく大事なことだと思います。時間があるときは以前からよく京都のお寺に行っていたんです。お寺って、すごく落ち着くし。今回の演奏を私も楽しみしています。

Q:New Album「Pictures」(ライブ盤)ですが、その際のエピソードは?

A:スタジオはテイクを繰り返して、取り直すことも可能ですが、ライブはワンチャンスの良くも悪くも1回きりですよね。その瞬間にすべてをかけるという感じで。リスクがあります。特に今回はロシアでの収録で、いろいろなアクシデントが起きました。さらに、誰もが知っている曲を弾くのは挑戦でした。準備が大変だった分、本番当日は逆にリラックスできて、自由に弾けて、観客も温かくて、いい経験ができました。

「展覧会の絵」を選曲したのは…。学生時代に同級生たちがこの曲をよく弾いていて、私自身もいつかはと思っていました。ムソルグスキーは革命的な人間だったので、彼の国に対する感情などが込められた曲だと思います。時代や国に関係なく、いつの時代でも、どこの国でも起き得る問題で、そこに生きる人々が抱えている感情、思想がその曲に込められていると感じています。

Q:今後、挑戦したいことや、夢は?

A:30歳代になることが楽しみです。(力強く)若いからとか…、ビジュアルだけが先行するようなアーティストではなくて、自分で責任を取ることができるようになりたいです。この世界で生き抜いていくことは、自分がどういう人間で、どういう音楽を奏でるかということが関わってくると思っています。それに耐え得るようになりたいし、音楽のなかに自分の居場所を見つけて、そして、私のパーソナリティをもって、聴く人を納得させるようなピアニストになるということが、これからの私の挑戦ですね。音楽家として長い人生を歩んでいけるように、私の音楽も人間性も磨いていきたいと思っています。


【1人の人間としてのアリス=紗良・オットに迫る!】

Q:現在、ドイツ語、日本語、英語が堪能で駆使されていますが、普段は?

A:幼いときから、父とはドイツ語、母とは日本語で話をしていました。英語は…、演奏旅行する際、つまり仕事をするにはやはり英語でないとコミュニケーションがとれないですからね。学校は現地校に行っていて、土曜日だけ日本語の補習学校に通っていました。でも、中学生頃には週末はコンサートがあったので、なかなか通えませんでした。さみしいことですが、いまは日本語を使う機会が随分減ってしまいました。基本的にはドイツ語で考えているので、英語に直訳するのは楽なんですが、日本語は語順や敬語などいろいろ難しいですね。祖父と話すときぐらいですかね、日本語は。

Q:好きな食べ物は?

A:小さいときから、朝食はごはんと味噌汁です。母が箸をちゃんと使える人に育てたかったらしく。(笑)いまも、好き嫌いは多いですが…。本当に日本はご飯がおいしいですよね。(笑)お寿司も好きです。私は安上がりなんですよ!トロは大好きですけど、かっぱ巻きやひかりものも好きで。料理も大好き!レシピに頼らず、自分の舌を頼りに作ったりします。失敗するときもありますが、結構おいしいんですよ。(笑)居酒屋風にだしまき玉子やコロッケ、手羽先などの和食を作ったり。日本に来る時は“おいしい食事”が楽しみの一つになっています。


Q:休日の過ごし方は?

A:クラシックのピアノは聴かないですね。シューベルトの「リート」は好きですが。どうしても、ピアノの曲を聴いていると集中してしまって、リラックスできないので…。普段、リラックスしたいときはピンク・フロイドやレッドツェッペリンなどを良く聴きますね。

美術館が好きですし、映画も好きですね。本読んだり、料理したり…。友達と会ったり…。旅行は好きじゃないんですよ。年中旅しているんで。(笑)時間があるときはひとところにいたいですね、のんびりと。

このインタビュー中、笑顔を絶やさないアリス=紗良・オット。しかし、光り輝いている彼女の目は、ピアノに対する、人生に対する強い意志を、その光とともに放っていた。一本太い芯が通っているように感じられる瞳と言葉に圧倒された。これからの人生を通して、その強さに円熟味が加わっていくことを予想すると、さらにアリス=紗良・オットの世界は広がり、私たちはますますその魅力に魅了され、はまることになるだろう。

その強い彼女の思いはリサイタルでそして、CDで私たちに伝わってくる。

ぜひ、この秋、コンサートホールで、そして、あなたのお部屋で彼女のその思いを受け止めてみてはいかがだろうか。

 photo:Yasuhiko Akiyama

 

New Album 『Pictures』 10月17日 日本先行発売

7月3日 サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場コンサートホールでの「白夜祭」のリサイタル公演をライブレコーディング

ムソルグスキー:組曲≪展覧会の絵≫

シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番

日本盤のみボーナストラック ブラームス:ワルツ第3番

通常盤:UCCG-1589 SHM-CD 定価¥2,800(税込)

DVD付限定盤:UCCG-9992 SHM-CD+DVD ¥3,300(税込) DVD展覧会の絵(抜粋)のプロモ映像

9月8日(土)旧嵯峨御所大本山大覚寺境内特設ステージ

ムソルグスキー:展覧会の絵(抜粋)

テレビ放送:10月7日(日)深夜0:30~ MBS・TBS系全国ネット(1時間番組)

リサイタルツアー

モーツァルト:デュポールのメヌエットによる変奏曲

シューベルト:ピアノ・ソナタ第17番

ムソルグスキー:組曲≪展覧会の絵≫

・10月23日(火)札幌コンサートホールKitara

・10月25日(木)岡山シンフォニーホール

・10月26日(金)武蔵野市民文化会館

・11月1日(木)愛知県芸術劇場コンサートホール

・11月3日(土)秋田アトリオン音楽ホール

・11月4日(日)印西市文化ホール

・11月5日(月)東京オペラシティコンサートホール

・11月7日(水)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

・11月8日(木)姫路パルナソスホール

・11月9日(金)北九州市立響ホール

NHK音楽祭:ロリン・マゼール指揮 NHK交響楽団との共演

グリーグ:ピアノ協奏曲

10月29日(月)NHKホール

ユニバーサル ミュージック

http://www.universal-music.co.jp/alice-sara-ott

ジャパンアーツ

http://www.japanarts.co.jp/html/2012/piano/alice/index.htm

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