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2018年8月25日 14:48

観月ありさインタビュー、40代女性へエールを送る新作「座・ALISA」<後編>

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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——物語は、女性たちの“ガールズトーク”満載ですね。40代女性の胸に刺さるエピソードや共感できるセリフがたくさんありました。観月さんご自身も40代ですが、本作のどのようなセリフ、エピソードに共感されますか?

 劇中では、全く別の生き方をしてきた3人の女性が集まってガールズトークを繰り広げるのですが、現実世界でも、それぞれ全く違う環境で生活しているけれど、みんなが集まると昔の自分に戻って話し込むということはよくあることですよね。20代、30代のときも、「このみんなで集まると、若いときに戻る」っていうのはあったけど、40代になるとそれをより強く感じるようになったかな(笑)。

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——劇中のガールズトークは、ガールズトークではありますが、10代、20代の女の子たちがする話とは違う趣がありますよね。

 もうちょっとリアルですよね(笑)。生活感があるっていうか。

 ——それがリアルでもあるし、だからこそ見る人の背中を押してくれる物語にもなっているんだと感じます。

 そうですね。昔から知っている女同士だと、自分の生活の話だったり、リアルな話になりますからね。そういう話が織り交ぜられていることで、見ている方は勇気をもらえるし、クスッと笑えるような面白いエピソードもたくさんある作品になっていると思います。前回の「座・ALISA」は仮想の世界のお話だったので、クスッと笑えるところは作らなかったんですが、今回はライトに見られるように、笑える部分も3人で作っていきたいと思ってます。

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——女性にとって40代は心身ともに大きな変化のある年代でもありますが、観月さんは40代になって何か変わったことはありました?

30代を改めて振り返ると、新しいことに積極的に挑戦したり、がむしゃらに仕事を頑張って、プライベートも弾けていて、とにかく楽しかった。結婚もしましたし。でも、40代に入って、落ち着いちゃったなと思います。私、あんまり落ち着きたくない人なんです(笑)。どんどん新しいことにチャレンジしていきたいというタイプなんですよね。だから、今はちょっと落ち着きすぎているとは思いますが、でも、その分、ストイックになったというのも感じます。20代、30代はちょっと無理をしても意外と頑張れてたんです。気力でなんとかなった。でも、40代になって気力があっても体がついてこないってことが出てきました(苦笑)。40代は体も変化する時期だと思うので、食事に気をつけたり、トレーニングをしたりと、自分を維持することに対しては、よりしっかり考えるようになりましたね。そういう意味では、変化があったのかもしれません。

——「落ち着いてしまった」とはおっしゃいますが、私から見ると、観月さんは今も、たくさんのチャレンジをされていて、前へ前へと向かっているように見えますが。

この間、50代を迎える友達に「40代どうだった?」って聞いたら、「流されて終わった気がする」って言ってたんです。確かに、40代って体力も落ちてくるし、流されるということも覚えてくるから、意識していないと流されたまま何もしないで終わっちゃうこともあり得ると思うんです。ストイックに締めるところは締めて、挑戦するところでは攻めていかないと、つまらない40代になっちゃうなって。気をつけなきゃと思ってます。

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——今回の作品は、40代へのエールでもあるとのことですが、「新しいことにチャレンジしていこうよ」という思いを込めたエールでもあるんですね?

うん、そう。あとは、40代になるとみんな「私も年だから」って自分で言い始めるじゃないですか? 世の中的にも「落ち着いていないといけない」っていう空気がありますよね。私は、「全然、いいじゃん!」って思うんです。40代でも20代と変わらない気持ちでいられるなら、それに越したことはないと思うし、いいモチベーションで40代を過ごしてほしいなって思うんです。

——実際、40代になったからって、急に考え方が変わるわけじゃないですもんね。

変わらないですよ。ただ周りの環境が変わっていくだけで、本人は大して変わらない。「40代なんだから」って自分に言い聞かせているところもあるんじゃないかな。でも、いいじゃん!って。やりたいことをやって、40代を謳歌して、楽しく過ごそうと思う気持ちが大事だと思うんです。私自身もそうありたいし、そうやって過ごしていきたいです。

——最後に作品の見どころを教えてください。

まず、能楽堂で公演をするというのが新しい試みです。その中で、お芝居があって歌もあって、さらに生演奏があるという、新しい形の舞台になると思います。お客さんも新しいものを見るという、新鮮な気持ちを味わっていただけると思いますし、新しい刺激を楽しんでもらえたらいいなって思います。

——能楽堂での公演は客席とステージの近さも魅力ですね。

そうなんです! でも、近すぎて、逆にお客さんの方が身構えちゃうかも(笑)。

——はい、近すぎてドキドキしちゃいそうです(笑)。

そこは、私たちが、女子トークで和らげます(笑)。でも、女子トーク満載とはいっても、どなたが見ても楽しめる内容になっていると思いますので、男性にも、いろんな年代の方にも見ていただけたら嬉しいなと思います

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『座・ALISA Reading Concert vol.Ⅱ「キセキのうた」〜私たちの「今」を歌おう〜』
【出演】観月ありさ 湖月わたる 春野寿美礼
【原作】松任谷由実 楽曲集
【上演台本・演出】モトイキ シゲキ
【音楽監督】鎌田雅人
【歌唱指導】今井マサキ

【日程・会場】
【東京公演】2018年8月26日(日)〜29日(水)/9月1日(土)〜3日(月) セルリアンタワー能楽堂
【大阪公演】9月22日(土)〜23日(日) サンケイホールブリーゼ
【愛知公演】9月29日(土)〜30日(日) ウインクあいち大ホール
【HP】http://www.za-alisa.com/

 

 

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