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2020年11月19日 10:00

【前編】s**t kingz(シットキングス) NOPPO&kazukiインタビュー! “見るダンス映像アルバム~見るバム”『FLYING FIRST PENGUIN』2021年1月27日リリース決定!

取材:記事/RanRanEntertainment 
写真/オフィシャル

世界的ダンスパフォーマンスグループである【s**t kingz(通称シッキン)が、20202021127日に“見るダンス映像アルバム~見るバム”『FLYING FIRST PENGUIN』をリリースする。

すべてオリジナルダンス映像作品で、音楽は今注目のミュージシャンたちに依頼し、メンバーのイメージで作曲したオリジナル曲を使う。リリースに先駆けて、メンバー4人(shojikazukiNOPPOOguri )それぞれのソロ作品と4人のパフォーマンス作品『HAZE』YouTubeで公開中。今後毎月12月まで新作品を公開する予定である。メンバーのkazukiNOPPOにこの作品の制作秘話とダンスへの思いを聞いた。

 

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――ファンの方はもうご存知かと思いますが、お二人がダンスを始めたきっかけを教えてください。

kazuki:僕は兄貴も今現役のダンサーなのですが、兄貴が小学生の時にダンスを始めたいと言い出したのがきっかけです。家は湘南の田舎の町で、近所にダンススクールがなったので、親が近くの町でダンスをやっている人を捜してきて、兄貴のためにダンスサークルをはじめました。公民館を借りるためには5人ぐらいのグループを作らなくてはならず、親や親の友達も入って一緒にやり始めたんです。でも僕はその時小学校4年生で、規則として11歳にならないと入れなかったので1年間我慢しました。その間にダンスをやりたい気持ちがどんどん膨れあがってきて、兄貴の習い事の追いかけをした感じです。そこからどっぷりハマっていきました。

 NOPPO:僕もkazukiと似たような感じです。妹が初めにダンスをやっていたんです。その当時、僕は算数の塾に通っていたのですが、我が家では習い事は一つだけという決まりがあったので「算数よりダンスをやりたい」と親に言って習いはじめました。当時、ダンスはあまり知れ渡っていなかったので、よくわからずに恥ずかしいものだと漠然と思っていましたが、男の子もいるし、友達と遊び感覚でダンスに行くのが楽しくなっていったんです。ダンスを習うのも楽しかったのですが、その場所に行くのが楽しいというテンションでずっと続けていったらはまってしまい、今に至ります。

 ――4人(shojikazukiNOPPOOguri)の出会いは?

kazuki:(NOPPOさんを見ながら)「おまえがしゃべれよ」みたいな感じ()

NOPPO:(kazukiが)キーマンなので。

kazuki:そうなんですよ。たまたまなのですが、僕が19歳か20歳ぐらいの時に別のチームでやっていて、それはNOPPOも一緒だったんですけど、その時期は1回のショーの度にいろいろなグループを作って踊っていたんです。あるイベントで、リーダーのshoji君と出会って、shoji君と何かの空き時間に漫画喫茶に二人で行ったことがあって、その時にパソコンでYouTubeの動画をそれぞれ見ていたんです。

YouTubeでダンスの動画が上がり始めた頃で、海外のダンスも見れるようになっていて、shoji君から「この動画知ってる?」ってお薦めされたのがショーン・エバリストというアメリカのダンサーが持っているチームだったのです。30人ぐらいで踊っているショーなんですけど、その当時けっこうHIPHOPは流行っていたのですが、自分が思っているHIPHOPと違う衝撃的なショーだったんですね。そのショーを見たときに「うわー、こういうの日本でやりたい」と単純に思ったんです。その時に、メンバーを集めてやろうと思い、まず小学校の時から一緒に踊っていたNOPPOに声をかけました。

NOPPO()

kazukiOguriもその時期に別のダンスの仕事で100人ぐらいいる中で同い年で、しかもダンスがめちゃくちゃ上手なので、「Oguriも一緒に踊らない?」と言って声をかけ、shoji君はその動画見せてくれたので一緒にはじめました。

NOPPO()

kazuki()そういう縁もあるから。さすがに30人とかでやるのはアメリカ規模なので、日本では4、5人のサイズしか収まらないステージが多いので4人でやろうということになりました。最初は1回きりのショーのようなステージにするつもりでしたが、やっていくうちにすごく評判も良くて、自分的にもしっくりきたので、「シットキングス」というチーム名をつけてやっていこうと決まりました。

 ――チーム名も皆さんで考えたのですか?

kazuki:チーム名はみんなで考えたんですけど、その当時、若気の至りで、みんなで「失禁」「失禁」って言ってたんです。すみません、汚い言葉で。「観ている人が感動して、びびって失禁してしまうぐらいヤバイやつをやろうよ」と言うことで。

最初は正式のチーム名はなくて、個人名が連なっているだけの表記だったんですけど、みんなが「シッキン」と呼ぶようになっていたので、約して『シッキン』とかカッコイイ名前をつけようということになり、悩んだ末にshoji君の今の奥さんが「『シットキングス』ってかっこいいんじゃない?」という案を出してくれたんです。その時はあまりカッコイイとは思わなかったんですけど、もうぐるぐるぐる何十通りも出たあとだったので、『シットキングス』で行こうということになり、もう123年経っちゃいました()

――アスタリスク*がついていますが、これはどういう意味があるのですか?

kazuki:shitという言葉自体がそのまま表記するのが良くないんです。Badワードというか、海外では汚い言葉なので、HIPHOPのラッパーの人たちもよく使う表記になるんです。日本語にしても英語にしても汚いっていうチーム名なんですけど()

NOPPO:世界一汚いチーム名です()

kazuki:それでも頑張ってやってきています。

 

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通常版

 

――今回、『FLYING FIRST PENGUIN』リリースをしようと思った理由は?

NOPPO:もともと僕らはダンサーで、音楽を使わないと表現できない仕事なのですが、著作権の問題で、公式に出せなかったり、こういうパフォーマンスをしたいと思った時に、思った通りの音楽に出会えなかったりすることがあるんです。であれば、ダンサーで音楽をオリジナルで作って、表現したいものを100%できるような映像とか音楽をダンサーがすべてオリジナルで先導して考えようよという話から生まれたプロジェクトです。名前は『FLYING FIRST PENGUIN』なんですけど、ペンギンはもともと群れで行動していて、えさを獲りに行くときに海に行くのですが、海には天敵がいて、その中で群れの中で一番最初に危険な海に飛び込むという、ファーストペンギンという言葉がもともとあるんです。その言葉にFLYINGをつけて、もっと見たことのない世界に行っちまうぞ、みたいな。すみません、言葉がラフなんですけど()

kazuki:(笑)

NOPPO:行ってしまうぞという思いを込めています。今までダンサーがやったことないような試みや、他のダンサーでも曲を作ったりということはあると思うのですが、それに映像を載せたり、アルバムにしてちゃんと形に作っていくというのは今まで無いと思うので、それをまず最初にやりたいと思って。僕らもいろいろと試行錯誤しながらなんですが。

――誰か、“言い出しっぺ”がいらしたのでしょうか?

NOPPO:SNSが流行り始めてから著作権の問題とかで、自分らもそうですし、自分の生徒とか、周りのダンサーとかも、動画が消されてしまったりというのがすごく多かったので、そういう話を聞くうちに段々そういう思いがふつふつと沸いてきた感じです。

――皆さんの中で自然にそういう思いが出てきたのですね?

NOPPO:そうですね。けっこう苦しんでいる状況は今までも一緒で、その中でシットキングスはストーリー性があったり、舞台とかも活動してきたので、映像と踏まえてやったら面白いし、ダンサーができなかったことをまずは一番最初にトライすることで、「こういう見せ方もできるんだ、アーティストと組んでいろいろな表現ができるんだ」ということを知ってもらうために。

 

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――今回はソロダンスもあるそうで、ネット上で公開されている映像を拝見しました。NOPPOさんのソロダンス『足取り』について、それぞれのパフォーマンスにはコンセプトがあり、ストーリーがありますが、この『足取り』はどうやって決めたのですか?

NOPPO:まずは、こういう曲が好きというところから入りました。失恋ソングや恋愛ソングがすごく好きなんです。何かそれを聴くとその時の風景だったり、聴いていた時の季節だったりを思い出すし、曲を聴くことによって自分の中で何かがフラッシュバックされるような感覚がすごく好きで、漠然としっとりした曲を作ろうということになりました。その中で、歌詞も、ストーリーも必要で、失恋ではないですが、別れて最初のうちは辛いだろうけど、もう辛いとも嫌いとも思わなくなった時期の歌にしました。

僕は、口下手だし、思いを自分の言葉に出すのがすごく苦手なんです、小さい頃から。そういった自分のパーソナルな部分をお伝えして、大石晴子さんというアーティストに作詞していただきました。この気持ちは何だろうみたいなのを上手に、おしゃれに歌詞にしていただいて、また大石晴子さんの声がマッチしていて、中性的な歌声ですっと心に響いてくるような感じなんです。性別が気にならない、女の人の曲なんだと意識もさせないような感じの曲だと思っています。映像自体も、明確なストーリーはなくて、夜遅くから明け方までという時間の流れはありますが、その中で自分の表情だったり踊りだったりと、ちょっとした照明のゆらめきだったりで、受け取り手、観る人がフォーカスするような作品になると思っています。見る人によってお気に入りの場所が、全然違うような映像作品にはなっていると思っています。

――ダンス映像は全身を映すようなイメージを持っていましたが、この作品はそうではない撮り方もされていますね?

NOPPO :そうですね。監督にもそれはお願いして、ちょっと人間の目線で見れるような、よくダンスムービーはダンスが見えやすいように自分の胸のあたりにカメラを置くのですが、あまり普段見ないような角度から撮って欲しいとお願いしました。

――やってみていかがでしたか?

NOPPO :ニュアンスが大事というか、自分が一番ナチュラルでいなくてはいけないなとすごく思いました。それこそさきほどの歌声ではないんですが、押しつけがましいダンスやパフォーマンスとかにはしたくなかったので、静と動のバランスはとれた作品になったと思っています。

――kazukiさんもご覧になったのですよね。いかがでしたか?

kazuki:イケメンだなと思いました

NOPPO:(笑)いやいや

kazuki (笑) いや今NOPPOが言った通り、見た事のない角度からNOPPOを切り取っているだけあって、部屋を勝手に覗いている感覚になるというか、カメラに向かってダンスしているわけじゃないじゃないですか。部屋でもがいたり、葛藤していたりとか、想像したりしているNOPPOを外から見ているという感覚になっていたのが、すごい演出だなと思いました。

NOPPO:(小声で)ありがとうございます

kazuki:ナチュラルさがより際立った画だった気がしています。

――振り付けは全部自分でやるわけですよね?

NOPPO:はい。振り付けの段階では、この曲聴いて、さて踊るぞとなった時に、「あ、俺こういう曲の振り付け一番苦手だった」って。

kazuki:(笑)

NOPPO:曲は好きなのですけど、踊るのがすごい苦手だったんです。けっこうビートとかが面白く入っていたりするのがすごく好きなんです。体の表現的には、キレキレの踊りが好きなのですごく苦労しました。

――そんな中、誰かに言われるわけではなく、自分自身で考えて踊ったのですね。

NOPPO:そうですね。それがけっこう今回不安だったんですけど、新境地に達したというか。踊らないのも踊りなのかなと思ったりして、サビの初めは踊らないで観ている人に委ねようみたいな感じで、あえてサビは何カウントかずっと佇んでいてというような、自分の表情だけで伝えるというのをやりましたね。

――その場の即興もあったのですか?

NOPPO:即興は一番ラストにギターのソロが入ってくるのですけど、僕、言葉で表現するのがすごく苦手だったので、そういうのも意味を込めて楽器のニュアンスだつたり自分の身体表現で思いを表現しているという感じでした。

 

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――kazukiさんの『On my side』はどういった経緯で決まったのですか?

kazuki:僕の場合は最初に、ストーリーだった気がします。会議が終わった瞬間にいくつかパッと思いついたのを取り敢えずメモして、34つぐらいかな。その中で『シッキン』の4人でやれそうだなと思うものは外して、一人じゃないと意味がないもの、というのを選んだら、『On my side』の形になったんです。ストーリーとしては冴えないサラリーマンがとあるきっかけでバーに入ってみて慣れないお酒を飲んだら豹変しちゃって、ちょっと自信がついてしまって女の子を口説いて、最後は・・・。と、ふわっとした感じなんですけど、やっていくうちにこういうのを表現したいなと思ったんです。自分に自信がない人と、めちゃくちゃ自信のある人と両極端をやりたいと思いました。僕は真ん中だと思うんですけど。そこまで自信があるわけじゃないし、そんなに自信がないわけでもないっていう、ちょうど真ん中のところだと思ったので、自分も含め、三つのkazukiの中でその両端を表現したいと考えました。拘った点としてはそこのギャップです。音楽はマイケル・ジャクソンがすごく好きなので、パンチ力のあるわかりやすいトラックを入れたいと思いました。

ボーカルの方とも相談して、歌い方も男の色気がでるようなファルセットを多めでお願いしました。語りのシーンがサビの前に入るんですが、ナチュラルにしゃべりかけているような、歌だけで全部終わらないシーンを入れました。どんどんイメージが膨らんでいっちゃって、映像作品、ダンスが軸で音楽として聴くのではなく、見る方がメインで、ここでこう始まって次ここにいって後こうなるっていう、場所とか流れも一旦全部自分でメモして、監督にこうやりたいと言いました。

でもそれを伝えるのがけっこう難しくて、自分の頭の中で生まれたもの過ぎて、自分も映像のプロではないので、「成り立つんですかね?これ」って都度都度相談しながら、本番の撮影中も、これってここで終わって、次ここに行きたいんですけどその間ってどうやったらつながるんですかね?とか。何か自分が神経質に考え過ぎたところを監督は、「そこは意外にこうやったら映像的には良くなると思いますよ」と言ってくれ、踊りたいように踊ろうと思えて、監督とのコンビネーションがすごくうまくいきました。

――ご自身の作品を観て、いかがでしたか?

大満足です。ちょっとしたタイミングでもっと良くなるんじゃないかなという部分を修整しながら、監督とマンツーマンでその場で映像編集してもらいながらやったんです。結果、理想的な映像になりました。

――女性との絡みというか、ありますが、女性の振り付けもkazukiさんがされたのですか?

そうです。女性ダンサーとスタジオに入って、ここからここの尺を踊って、最終的にはこうなりたいというイメージができていたので、振り付け自体は、「ここでこうして腰に手を回すから試してみて」とか、ほんとにめちゃめちゃ信頼しているMiu Ideというダンサーだったので、やりやすかったです。全然恥ずかしがらないので俺も恥ずかしくないというか、ダンスパフォーマンスとしてああいう絡みがあるのは僕も全然恥ずかしくないのですが、相手が恥ずかしがると恥ずかしくなっちゃうものなんですよ。でも、彼女も恥ずかしがらないし俺も恥ずかしくないから、本番通りの想定で、ナイスキャスティングって思いました。

――NOPPOさんはkazukiさんの『On my side』ご覧になっていかがでしたか?

NOPPO:何かすごくいい意味で、前半と後半のストーリーもあって、新しいことに挑戦してる作品でもあったし、こんな見せ方あったんだってちょっと嫉妬もしました()。

kazuki:()

NOPPO:あと、引き算がめちゃくちゃ上手くて、やりたいことはたくさんある人はいると思いますが、詰め込み過ぎると収集がつかなくなるので、足し算より引き算が大事で、そういうのがすごく上手いなって思いました。

――お互いの作品は全くシークレットだったわけですか?

kazuki NOPPO :そうですね

kazuki:一回試写会というのを公開前にメンバー4人だけでやりました(YouTubeに上がっている)。それまでは全くマネージャーたちが見せてくれなくて、ただ 「NAMA!HO!SHOW!!ON&OFF~」というショーのリハーサルをしていたので踊りは観ているし曲も聴いているのですが、映像作品を公開の数日前に、みんなで一斉に見ました。

 

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見るダンス映像アルバム「FLYING FIRST PENGUIN」2021年1月27日発売

特設ページ https://shitkingz.jp/news/flyingfirstpenguin/
映像作品公開中
オフィシャルYouTubeチャンネル「s**t kingz」

https://www.youtube.com/channel/UCV5eVZQBdEGVoNCfmo6nveg

「s**t kingz 『NAMA!HO!SHOW!!』を一緒に観まSHOW!!」

開催日:2020年11月21日(土) 会場:LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
公演詳細ページ:https://shitkingz.jp/shows/namahoshowmimashow/

 

インタビュー後編~ https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/music/70780.html

 

 

 

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