2023年2月14日 17:00

加藤和樹×KoN×吉高志音　スペシャルインタビュー

取材/RanRanEntertainment

ミュージカル俳優・加藤和樹と韓国を中心に活躍する“歌うヴァイオリニスト”KoNのジョイントコンサート Community Concert『Kaz♪KoN2023』が、2023年3月31日（金）に日経ホールで開催される。今回のコンサートには、加藤とKoNに加え、2.5次元舞台でも活躍する吉高志音も出演。加藤とKoNの出会い秘話が語られるほか、ドラマ『赤い糸の女』の主題歌「愛はどこに」、ミュージカル『フランケンシュタイン』より「君の夢の中」もデュエットする。

コンサートを前に、加藤、KoN、吉高3人のスペシャルインタビューが到着。今回のセットリストについてやコンサートへの意気込みを語ってくれた。

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――まずは、加藤さんとKoNさんの出会いについて教えてください。

KoN：2012年に放送されたフジテレビ系昼ドラマ『赤い糸の女』の撮影現場で初めてお会いしました。その撮影にいた俳優さんの中で一番印象に残っていました。

――加藤さんは、その時のことを覚えていらっしゃいますか？

加藤：もちろんです。僕が演じた役はチェロを趣味にしているという設定だったので、KoNさんと一緒に演奏するシーンを撮りたいと監督に言われたのですが、（KoNは）韓国の有名なヴァイオリン奏者だとお伺いしていたので、そんな恐れ多いことはできないと思った覚えがあります。ですが、そんな機会はめったにないことだと思い、僕も必死にチェロの練習をして、撮影させていただきました。

KoN：撮影前に加藤さんは「自分はチェロができない」とおっしゃっていましたが、とてもさまになっていたので、僕は「ポーズがいいから大丈夫だ」と話しました。加藤さんはとても男らしい性格だと思いますが、チェロを扱う時はとても注意深く丁寧なので、それもまた素晴らしかったです。

加藤：本職の方を前に演奏するわけですから、素人の僕が迷惑をかけないように、何度も撮影をやり直さなくてすむように、必死で練習していたので、その一生懸命さが男らしく映ったのかもしれませんね（笑）。

KoN：僕はその加藤さんを見て、撮影が終わってからもチェロを続けたらどうかと提案したんですが。まだ遅くないので、今からでもやってください！

加藤：いやいや、恐れ多いです（苦笑）。

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――そうして出会ったドラマの撮影が終わった後も交流を続けてこられたそうですね。加藤さんが韓国に会いに行ったこともあったとか。

加藤：ドラマを撮影していた当時は、僕はまだミュージカルの世界に足を踏み入れていなかったんです。その後、韓国発のミュージカル『フランケンシュタイン』に出演することが決まった時に、KoNさんが「『フランケンシュタイン』の音楽を手掛けているイ・ソンジュンさんは僕の後輩だ」とおっしゃっていたことを思い出し、連絡させていただきました。韓国で一緒に観劇もさせてもらい、楽屋にご挨拶に行ったのですが、その時、KoNさんがすごく堂々と楽屋を歩いているので、本当に申し訳ないんですが、「この人、何者なんだろう。僕はひょっとして、とんでもない人と友達なんじゃないか」ということに気づいて…（笑）。そういう意味でも、KoNさんがいてくださって心強かったですし、助けになりました。それからも、日本に僕の公演やコンサートを観に来て下さったり、僕が韓国に行った時にはいつも時間を作って会って下さったり、交流が続いています。ただ、お仕事をご一緒するのはドラマ撮影以来です。

KoN：長い間、交流を重ねて来た加藤さんとコンサートできることに僕もワクワクしています。これまでの交流が感じられるコンサートになるんじゃないかと思います。加藤さんは演技も歌も素晴らしく、多才な方なので、そういう方と一緒にできるのがとても楽しみです。

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――さらに、吉高さんも出演されるということで、ファンの方も楽しみにしていると思います。

加藤：志音は、事務所の後輩で、これまでラジオなどで一緒に仕事してきました。僕にとって、事務所の後輩は彼が初めてなので、やっぱり他の後輩俳優たちとはまた違う思いがあります。こうして一緒に歌うのは初めてなので、どんなコラボになるのか楽しみです。

――吉高さんから見た加藤さんはどんな方ですか？

吉高：和樹さんが出演されている様々なミュージカルを観劇させていただいて、日本のミュージカルを引っ張っていく方だなと感じましたし、その背中に追いついけるよう頑張らなければいけないと思っています。

――今回、このコンサートに参加が決まった時は、どんなお気持ちでしたか？

吉高：想像もしていなかったので、信じられない思いでした。こうしたコンサートに参加するのも初めてですし、和樹さんとご一緒できるというだけでもすごいことなのに、KoNさんという韓国の素晴らしいアーティストさんと一緒にステージに立てるなんて、本当に光栄なことだと思います。実はグランドミュージカルの歌を歌うというのも今回、初めてのチャレンジなんです。なので、すごく緊張していますが、楽しんでお届けできたらと思います。

――セットリストについてもぜひお聞かせください。まず、ドラマ『赤い糸の女』の主題歌「愛はどこに」を加藤さんとKoNさんのデュエットで披露されることが発表されています。

KoN：この曲は、当時、辛島美登里さんと一緒に歌った曲です。男女が愛し合う姿を歌った曲ですが、今回は男同士で歌うので、男性たちが女性に対して愛を表現するイメージで歌おうと思います。また新しいものになるんじゃないかなと思います。

加藤：まさか自分が出演していたドラマの楽曲をこうして歌うことになるとは思いませんでしたが（笑）、当時、ドラマを観て下さっていた方にも新しい発見をしていただけるデュエットになればいいなと思います。

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――今回のコンサートは、韓国と日本のミュージカルがテーマだと聞いています。ですので、そのほかのセットリストには、韓国発のミュージカルの楽曲や韓国と日本の両国で上演された作品の楽曲がラインナップされています。先ほどお話が出た『フランケンシュタイン』の「君の夢の中で」も加藤さんとKoNさんのデュエットで歌唱予定ですね。

KoN：加藤さんも出演されていましたが、僕も韓国で放送されている「ファントムシンガー」という番組である方のバックで歌ったことがあったので、なじみ深い曲です。その時もたくさんの反響をいただいたこともあり、加藤さんと一緒に歌うならより意味のあるものになると思っています。実は、この楽曲を歌うことになって、僕から（『フランケンシュタイン』の音楽を担当した）イ・ソンジュンさんに連絡したんですよ。それで、加藤さんと一緒に日本のコンサートで歌ってもいいか、確認したんです。そうしたら、彼は「もちろん。もっと自分の歌を歌ってください」と快くOKしてくれました。僕も楽しみにしているとも言ってくれたので、彼の思いも伝わるように歌えたらと思います。

――加藤さんと吉高さんのデュエット曲についても教えてください。

加藤：今回は、僕が何年も前からいろんなキャストで観てきた、大好きな作品の『エリザベート』から「闇が広がる」をデュエットさせていただきます。志音がどう挑戦してくるか、受け止めたいと思います。

吉高：先輩の和樹さんが相手だからこそ、自分がルドルフとして歌うパートが、どんどん闇に落ちていく感じが新鮮に出せるのではないかと思っています。緊張しますけど、僕も大好きな作品なので楽しみです。

――そしてKoNはソロ楽曲とあわせて『パガニーニ』の楽曲も披露されますね。

KoN：はい。『フランケンシュタイン』の「後悔」という曲を披露させていただきます。イ・ソンジュンさんから「自分の曲をたくさん披露してください」と言ってもらっていたので選びました。今回は、ミュージカル『パガニーニ』の中に出てくるソロの演奏曲も演奏させていただきます。それから、今、創作ミュージカルを韓国で作ろうと考えているのですが、その作品のために自分が作曲した「最後の選択」という歌を日本の皆さんに初公開いたします。ぜひ関心を持って聴いていただきたいです。

――最後に改めて公演への意気込みをお願いします。

吉高：和樹さんとKoNさんという大先輩方と一緒にコンサートに出演させていただけることをとても光栄に思っています。若手として新しい風を吹かせられるように、きちんと歌で向き合って頑張っていけたらなと思います。楽しんでいただけるよう頑張ります。

加藤：KoNさんと一緒に歌えることも楽しみなのですが、KoNさんのヴァイオリンを生で聴けるというのもすごく楽しみです。本当に素晴らしいんですよ。今まで聞いたことがないという方、心に響く演奏なので、ぜひ楽しみにしてください。僕がミュージカル『パガニーニ』を観劇したときに感じた感動を日本の皆さまにもお届けできること、それから10年の付き合いがあるKoNさんと同じステージに立てることを喜びつつ、志音も含めた3人のコラボレーションをお届けしたいと思います。

KoN：加藤さんとはいつか舞台でご一緒したいと考えていたので、とてもうれしく幸せです。吉高さんも素晴らしい歌声を持った方なので、どんなコラボになるのか楽しみにしています。きっとお二人とともに素晴らしいハーモニーを作ることができると思います。皆さんにいいエネルギーを送れるように努力します。日本でお会いしましょう。

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