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2017年6月2日 10:28

笑いのフルボディ「熱海五郎一座」待望の新作『消えた目撃者と悩ましい遺産』遂に公開

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

世の中には私たちが安心できるブランドが数々あるが、こと「舞台」と「笑い」に関して「三宅裕司」そして「熱海五郎一座」というブランドほど信頼できるものはないだろう。絶対面白いに違いないという確信と安心感。その「熱海五郎一座」の第4弾新作舞台『消えた目撃者と悩ましい遺産』のゲネプロが6月1日、東京・新橋演舞場でマスコミ向けに公開され、座長の三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博、深沢邦之、そしてゲスト女優の藤原紀香が囲み取材に応じた。

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実際に自分でやってみると実感すると思うのだが、大勢の人たちを笑わせるというのは本当に難しい。タイミングや間、力みすぎてもダメだし、緩すぎると相手に届かない。特に舞台となるとそれが顕著に表れる。適当にやっているようで、そこには緻密に折り重ねられた計算と、出演者たちの笑いのセンスと力量が必要となってくるのだ。「熱海五郎一座」の舞台というのは、まさにそれらの要素が完璧に揃っている。勢いや力業での笑いではなく、時事ネタやスキャンダルなど観ているものの知識を利用した知性的な笑いはまさに東京喜劇の神髄。今回の新作『消えた目撃者と悩ましい遺産』にも、開演5分前の前説からそんな笑いが満載でとにかくお客をトコトン楽しませてくれる演出となっている。

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三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博、深沢邦之これだけのメンツが揃えば、囲み取材も常に爆笑、爆笑の渦だ。男性陣は全員キラキラとしたスパンコールのスーツに蝶ネクタイで登場。記者から「なんか皆さんの衣装が眩しいんですけど」と振られた三宅は、「これ見て分かると思うんですけど、我々が歌って踊るわけです」とボケ、会場は大爆笑。昇太に「いやいや、そんなんじゃないです」と突っ込まれると「これで踊らないの?」とさらにボケ返し、会場はさらなる笑いに包まれた。そんなベテランお笑い勢に華を添えるのが妖艶な真っ赤なイブニングドレスで登場した紅一点の藤原紀香だ。今回の新作には「フルボディーミステリー」という副題がつけられているが、このワインの用語をタイトルに副えたのは、舞台の濃密な熟成度をと藤原紀香の見事なボディーを掛けた言葉らしい。三宅がそう説明するとラサールがすかさず「私たちミニボトルもいます」と後列に並んでいた小倉、昇太、深沢を指して発言し、爆笑を誘った。

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藤原のボディーについて記者から「目のやり場に困るのでは?」と質問された渡辺が「綺麗だし、素晴らしいボディーだし、どこを見て稽古していいのかわからなかった。本当にドキドキしますよ」と話したのに対し、昇太は「もともと(背丈の違いで)目線が合ってないのでそんなにドキドキしませんでした。それにドキドキしても、もう仕様がないじゃないですか。もうちょっと前に会いたかったですよね」と話すと「(結婚)前に会ってたら、なんとかなったのか」とメンバーから総突っ込みを受けていた。

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今回の舞台は、痴漢の容疑で起訴された原中イクラ(小倉久寛)の冤罪を晴らすための法廷劇に、原中と夫婦デュオとしてコンビを組んでいた安藤京香(藤原紀香)と交際中の資産家弁護士・黒伊賀護(ラサール石井)の遺産を巡る争いが交錯するミステリー。「真犯人の痴漢役を誰にするか迷いませんでしたか?」という記者からの質問に三宅は「全然迷いませんでした。ミステリーだから誰が痴漢か言ったらまずいですけど、誰もが『あぁ、痴漢だね』と思う人ですよね」というと、痴漢役のメンバーは「(この中なら)誰がやってもおかしくはないですよね」と反論し会場が沸く場面も。

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会見でのこうしたテンポの良いやり取りは、そのまま舞台へと続いている。セリフだけでなく、時にはセットそのものをいじったり、出演者のプライベートな話題を舞台の中で交錯させたりと、ありとあらゆる方法で観客を楽しませる徹底したエンターテイメント性が「熱海五郎一座」の舞台の楽しさだ。「伊東四朗一座」をもじって、三宅を座長に2006年に旗揚げした「熱海五郎一座」。満員御礼・毎年5万人を動員し続け、新橋演舞場進出から「新橋演舞場シリーズ」へとして確固たる舞台ブランドを確立した。今回の新作も期待を裏切らないどころか、更にパワーアップして帰ってきている。

フルボディのワインはポリフェノールの含有量が多く健康に良いというが、歌あり、踊りあり、全編に笑いあり、そして最後にホロリとさせるフルボディの舞台いうのも心の健康に良いことは間違いない。あっと驚かせる演出もあり、とにかく観終わった後に幸せな気分になれるこの舞台。日ごろの疲れを吹き飛ばしたいという方に是非お勧めしたい。

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舞台は6月2日(金)から27日(火)まで新橋演舞場にて上演される。

公式サイト http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/schedule/2017/6/_1_154.php

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