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2017年7月12日 10:01

今度は雪駄で役作り 松山ケンイチ主演舞台「髑髏城の七人」「Season風」ついに始動 向井理が新境地開拓? 生瀬が共演者を「ぶっつぶす」とライバル宣言!

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

チケット発売・即完売が続いている劇団☆新感線の大人気舞台『髑髏城の七人』。その待望の新シリーズ「Season風」の製作発表会見が7月11日(火)、都内・IHI本社で行われ、主演の松山ケンイチ、向井理、田中麗奈、橋本じゅん、山内圭哉、岸井ゆきの、生瀬勝久、そして演出のいのうえひでのり、作の中島かずきが登壇した。

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一般客や吹き抜けになったロビーに鈴なりになって見守るIHIの社員。今か今かと待ち構えていたその瞬間、舞台の幕が切って落とされステージ上にずらりと並んだ出演者たちに大歓声が沸き上がった。ところが、すぐに観客がざわつきはじめる。ステージ中央にたつ松山が微動だにせず、生瀬や向井、田中が松山の頬を摘まんだり体を触りだす。なんとステージ上の松山ケンイチは3Dプリンターでつくられた偽物。その瞬間新たに歓声が沸き起こり、舞台とは反対方向のエスカレーターから本物の松山ケンイチが登場。会場は再び歓声と拍手に包まれた。この楽しい演出は、捨之介と、その敵役・天魔王の二役を主演の松山ケンイチが演じることに関連して仕掛けられた。舞台に上がった松山は、「(そっくりなので)びっくりしました。(触ってみると)少し安心感がありますね」と人形と手を繋ぎ、会場は爆笑。共演の生瀬が「今回の舞台の見どころの一つに “影武者”っていうのがあるんで、それで作ったんです」と説明した。実はこの主役が二役を演じるという演出、中島によると「もともと古田新太が出トチリをして、次の芝居では(出トチリがないよう)ずっと舞台にいさせるために、一人二役にしたっていうのが続いていて、それが今回松山君に負担をかける結果になった」と、冗談まじりで暴露。しかし今回の“風”では「本物が消えて、偽物だけが残った時に、その偽物たちはどういう風に生きるのかな」ということが描きたかったと話す。主演が二役を演じる演出は古田新太や市川染五郎が演じたアカドクロ・アオドクロ以来約13年ぶりの復活となる。

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同作は1990年の初演以来大人気の演目で、劇団☆新感線の代表作。アジア初360℃客席が回転する豊洲のIHIステージアラウンド東京の「こけら落し」として20173月より花・鳥・風・月の4Seasonを異なるキャスト、違ったアプローチで13カ月のロングランで上演中だ。演出のいのうえは「“Season花”はシンプルなストレートプレイ的な面があり、“Season鳥”は歌や踊りでショウアップした。今回はまたシンプルに人間ドラマをきっちり描いていきたい」と花・風とはまた違った魅力を打ち出したいと語った。

現在上演中の“Season鳥で主演を務める阿部サダヲが、捨之介を「色気のある」役どころと評していたが、松山が演じる捨之介は、松山自身のイメージとも重なる、「髑髏城」史上初となる素朴で真直ぐな“あんちゃん”ぽい捨之介となるという。同時に冷酷無比な敵役・天魔王を松山がどう演じ分けるのか、その辺りも“風”の見所の一つとなりそうだ。

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出演者への要望として「とりあえず足腰(を鍛えて)、できれば雪駄でお願いしたい。小栗旬くんもマメをつぶしてやっていたので是非」といのうえから話があると、松山が「雪駄以外の選択肢はあるんですか」とつっこみ、いのうえ、中島の両氏は大笑い。「雪駄の絵が描かれた靴とか」と答えさらに爆笑。「(観劇すると)毎回思うんですけど、なんで雪駄をはいてあんなに殺陣ができるんだろう。歴代の捨之介を演じた方々に是非話を聞いてみたいです」と松山。いのうえは「痛かったりするけど、そこはみんな意地で(演じていた)」といのうえが言うと、そこは映画『聖の青春』で体重を増やしてみせるなど役作りへの姿勢が賞賛される松山「雪駄がいいと思ってるので、(役に備えて)今ずっと下駄を履いてます」とすでに役作りに入っていることを明かした。

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一方、“Season鳥”で早乙女太一が演じた関東一の色街“無界の里”の主・蘭兵衛役の向井。これまで同じ役柄を演じた役者の中でライバル視している、もしくはリスペクトしている人はいるかという記者からの質問に「直近でいうと山本耕史さんや早乙女太一くんですけど、早乙女くんは日本最高峰の殺陣だと思うので、そこと比較されるのがつらいので、僕は殺陣を封印して会話で(説得して)解決していくという役はどうですか?」と演出二人に提案、「刀を抜かない蘭兵衛をやっていきたい」と冗談交じりの回答で会場を沸かせた。前作を観劇したという向井は「3時間半という演目なのに、暗転がないので見やすいですし、スピード感があるので、最後まで気持ちが高ぶったまま見ることができた」として、「やるからには、自分にしかできない蘭兵衛をやりたい」と意気込みを語った。

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そして、会見でトークが冴え渡っていたのが、狸穴二郎衛門(まみあなじろうえもん)を演じる生瀬だ。「髑髏城」については大先輩となる仲のいい古田新太に出演にあたって話を聞いたかというMCからの質問に「古田くん?好きじゃないです(笑)。彼携帯持ってないから(連絡取るの)面倒くさい」とバッサリ。ライバル視する役者はいるかの質問にも「近藤(芳正)さんも梶原(善)さんも知り合いなんですけど、ぶっ潰します。蹴散らしてやりますよ。初日でどんどん飛ばしていきますから。いや、本当ですよ、冗談抜きで、役者生命をかけます。言うのは勝手ですから」と打倒“花”“鳥”を高らかに宣言。「新感線、僕、初なんですよ。生き残るためにも共演者全員ぶっ潰します」と、役者憧れの舞台に立てる喜びと意気込みをジョークを交えて熱く語っていた。そんな生瀬も前作を観劇したらしく「最初は客席が回転することを意識しているんですけど、徐々にステージの方が動いてるような感覚になっていくその変化がとにかく不思議で」と舞台の魅力については素直に語る場面もあった。

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最後に松山は「演劇という一言では括れないくらい、たくさんの要素が詰まった、すごいエンタテインメント。お客さんを引き込んですごい世界に連れて行ってくれるこの(IHIステージアラウンド東京の)ステージを使って、(髑髏城は)違う次元に行ったなと思います。(これまで捨之介を演じた)古田(新太)さん、(市川)染五郎さんは完ぺきだった。これ以上ないというところまで自分を追い込みたい」とこの舞台へ賭ける想いを語った。

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前作の評判の高さに加え、魅力的なキャスト陣、そしてブラッシュアップし続ける演出と、知れば知るほど「観たい!」という欲求が高まってくる『髑髏城の七人』Season 風。今年の秋は、豊洲から夏の名残の熱い“風”が吹き荒れそうだ。

舞台「ONWARD presents 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season Produced by TBS」は、「IHIステージアラウンド東京」にて915日から113日まで上演する。前売り券は、今週末716日(日)に発売となる。前作同様売り切れ必至。早めにチケットをゲットしたい。

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