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『ジキル&ハイド』アターソン役の田代万里生にインタビュー 「ジキルが人生のすべてをアターソンに託すシーンはたまらない!」<前編>

2018/3/1 01:39

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

2001年の日本初演以来、ミュージカル界に新たな歴史を刻み続ける『ジキル&ハイド』が新キャストを迎えて2018年3月3日より再演される。

ロバート・ルイス・スティーブンソンの不朽の名作「ジキル博士とハイド氏」を原作にした本作は、2001年の日本初演以来、日本のミュージカル界に新たな旋風を巻き起こし、人間の持つ内面の“表と裏”を描き出した衝撃のミュージカル。2012年、2016年、そして本作とジキル&ハイド役を続投する石丸幹二をはじめ、2018年度版では新たなキャストが加わり、日本ミュージカル界屈指の歌唱力を誇る才能が豪華競演する。

インタビューでは、ジキルの友人・アターソン役で出演する田代万里生さんに作品や楽曲の魅力、役柄への想いなどについて話を伺った。

028s

――本作に出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

この『ジキル&ハイド』は、自分で初めてチケットを買って観に行った作品であり、ワイルドホーンさんの最大のヒット作なので「その大名作に出演できる!」という喜びが大きかったです。

――これまでの『ジキル&ハイド』の舞台には、どのようなイメージをお持ちですか?

当時テレビで頻繁に「時が来た」の曲が流れていたのでやはり楽曲のイメージと、最初に観た鹿賀丈史さんとマルシアさんお二人のイメージがすごく強かったですね。その後、石丸さんが主演されたジキルを拝見しましたが、鹿賀さんとはまた違う “新しく生まれ変わったジキル”がいました。周りのキャストも続投組もいれば新しく出演される方もいらしたので、同じ作品でもキャストが変わるとこんなにも作品の雰囲気が変わるのだなと思いました。

――田代さんは、『ジキル&ハイド』の作曲家ワイルドホーンさんの楽曲も数多く歌ってこられたと思いますが、楽曲の魅力はどのようなところにあると思われますか?

明らかにキャッチーなメロディでありリズムもポップスなのですが、フレージングはクラシック。声楽的な技術が圧倒的に必要とされるにも関わらず、お客様の耳に残りやすくて、なおかつグルーブ感が出るといった、すべていいところ取りしている感じですね(笑)。

――では、声楽家としての田代さんからみて楽曲を分析すると?

声楽的な技術を使って歌うミュージカル作曲家の作品はそれほど多くないんです。その中でアンドルー・ロイド・ウェバーさん(イギリスの作曲家。代表作『ジーザス・クライスト・スーパースター』『エビータ』『オペラ座の怪人』『サンセット大通り』)やシルヴェスター・リーヴァイさん(ハンガリーの作曲家。『エリザベート』『モーツァルト!』『マリー・アントワネット』)などはクラシカルだったり、ロックだけど明らかにクラッシックな歌い方をしたりすることはありますが。まだミュージカルの歴史は浅く、近代ミュージカル作品になると洋楽テイストだったり、ファルセットを多用するものだったりします。
しかし、『ジキル&ハイド』では、男性がファルセットで主体的に歌っていくことはありえず、上から下までの音域をしっかりした太さで保ったまま歌うことが大前提で、しかもフレージングが大きいので、そこは他の作曲家とは明らかに違うところですね。

015s

――今回演じられるアターソン役に対する印象はいかがですか?

舞台を観たときも原作や台本を読んだときも、お客様と同じ目線でキャラクターを見ているので『ジキル&ハイド』という作品の導入部分を担う、という意味では重要な役だと思います。ジキルがすべてを告白するシーンはもちろん、最後の最後はジキルなのかハイドなのかわからないグレーなところで、人生のすべてをアターソンに託すシーンはたまらないですね。ジキルとアターソンの関係性を表現するには、他の登場人物とは違う部分がしっかりないと説得力に欠けると思います。

020s

――前作でアターソン役を演じられた石川禅さんにアドバイスをいただいたそうですが、具体的にどのようなお話をされたのでしょうか?

以前とプランも変わり、今回の山田さんの演出とは必ずしも合致しない部分もあると思うのですが。たとえば、階級について質問したら、禅さんは一番上には議員がいて最下級層には市民がいる。二人は中の上あたりにいるが、ジキルの方が位は上で、アターソンは下として考えていたと。上下関係を意識してお芝居を作っていたときもあったようなので、そのことを山田さんに質問したら、「今回、階級はまったく一緒でいい」「年齢も15年くらいのつきあいで30代くらい」という設定だと。アターソン役はこれまで石川禅さんや吉野圭吾さんなど多くの方が演じられていますが、いろいろなタイプのアターソンがいて、同じ台詞でもそれぞれ捉え方が違って“自由度が高い”ということに驚きました。原作のアターソンは、頬もこけてギスギスしていて感情を表に出さずまったく笑顔のない近寄りがたい人物ですが、原作は参考にする程度でそれがすべてではなくて。台本には心情を表すト書きが書かれていなく、前後の台詞のやり取りで幾つもの捉え方ができるので、そこは石丸さんと稽古場で徐々に詰めていこうと思っています。

032s

――自由度が高いということは、共演者との間に生まれる化学反応もいろいろ楽しめそうですね。

「こうしよう、ああしよう」という素材は共演者と立ち稽古をやるまでには作っていきますが、「これでいこう」ということはあまり決めていなくて、今はニュートラルな状態ですね。石丸さんがアターソンにどれほどフレンドリーにくるか。フレンドリーな中にも距離感があるのか、ないのか。お互い探り合いながらやっていくのでドキドキだと思います(笑)。

後編に続く~

ミュージカル『ジキル&ハイド』
◆東京公演
2018年3月3日(土)~18日(日)
東京国際フォーラム ホールC
◆名古屋公演
2018年3月24日(土)~3月25日(日)
愛知県芸術劇場 大ホール
◆大阪公演
2018年3月30日(金)~4月1日(日)
梅田芸術劇場メインホール

■出演:
ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド:石丸幹二
ルーシー・ハリス:笹本玲奈
エマ・カルー:宮澤エマ
ジョン・アターソン:田代万里生
サイモン・ストライド:畠中洋
執事プール:花王おさむ
ダンヴァース・カルー卿:福井貴一
宮川浩 / 川口竜也 / 阿部裕 / 松之木天辺 / 塩田朋子 / 麻田キョウヤ / 川島大典 / 杉山有大 / 安福毅 / 美麗 / 折井理子 / 七瀬りりこ / 真記子 / 三木麻衣子 / 森実友紀
音楽:フランク・ワイルドホーン
脚本・詞:レスリー・ブリカッス
演出:山田和也
上演台本・詞:髙平哲郎

 

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