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2020年2月12日 13:46

佐藤浩市、火野正平さんは自転車に乗っているだけではないんだ!映画『Fukushima 50』大阪・特別試写会

佐藤浩市、火野正平登壇!映画『Fukushima 50』大阪・特別試写会

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福島第一原発事故の現場を描いた門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」が原作の映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)の特別試写会が、210日(月)、大阪・なんばパークスシネマで行われ、舞台挨拶に主役の佐藤浩市と共演の火野正平が登壇した。

最前線である中央制御室の同僚を演じた二人は、プライベートでも長年の付き合いで10歳以上の年の差ながら佐藤が火野のことを「しょうへいちゃんと呼んでます(笑)」と明かすなど、終始ふたりの仲の良さがにじみでた舞台挨拶となった。

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今から25年前の阪神淡路大震災を経験している関西の方たちに本作を見てもらった心境を聞かれ佐藤は「まずこの作品の一般試写会が行われたのは福島でした。この映画の中には津波・地震のリアルなシーンが多々入っております。そうした映像を見ていただくことは緊張感もあり、正直怖い気持ちがあります。ただそれを皆さんに踏ん張って見ていただくことで、明日に繋がる作品だと思います。阪神淡路大震災で被災された方々、それを生々しく記憶されている方々にも本作を宜しくお願い致しますと伝えたいです」とメッセージを送った。

また、本作では、実際に演じている役者たちがどんどんやつれていく様子について佐藤は「この作品は順撮りで撮影を進めていて、5日間の出来事を時系列に沿って撮影していきました。そうするとみんなの顔もどんどん変わっていくんですよ」と、日に日に過酷さを増す様子を描けているとコメント。火野は「3週間くらい、同じセットに沢山の男がいて、そんなむさ苦しいところにいたらやつれていきますよ()」とコメントすると、「それはあなただけだよ!」と佐藤がつっこんだ。火野は「防護服・マスクを被って原発内を走るのは本当に俺じゃなきゃダメなのかなと思いました。撮影の最終日に気づいたんですけど、最初から横に吹き替えの人が待機していたんですよ()。最後まで自分でやりましたよ」と過酷な撮影の裏を語った。

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暗闇の中での撮影を佐藤は「物語の中盤から防護服を着るので台詞も明瞭に聞こえないんです。専門用語も飛び交いますし、そうした製作スタッフがマイナス要素と思っていたものが、実際とてもリアルさを持っていて、表情が分からなくても、それが何か分かるようになるんですよ。台詞の不明瞭さも妙にリアルに聞こえてくるんですよね。そうした意味では“映画の神様”がいたのかなと思いますね」と振り返った。

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次にMCから火野が自転車で日本全国行脚(NHK-BS)をしている話になると火野は「自転車で全国を回っているんですけど、日本はどこに行っても被災地なんですよ。どこに行っても元被災地なんですよ。そうした国に住んでいることへの自覚と、日本人って強いな、立派だなと思います。被災して2年目に自転車で福島に行ったんですけどそうしたら現地の方が『火野さん頑張れ!』って声をかけられ、逆に応援してもらって日本人って強いな、美しいなと思いましたね」と福島を訪れた際のエピソードを披露した。

古くからの付き合いである2人だが佐藤は「火野さんがこの作品に出てくれるとなった時に『この人は自転車に乗っているだけではないんだ!』と思いましたが、本作には旧知の先輩である火野さんと平田さんがいてくれたことが気持ちの面で本当に助かりました」と先輩である2人に感謝を述べた。

最後に、佐藤は「桜は人間のために咲いているわけではないけど、人間はその刹那的な美しさに思いを馳せます。災害は深い爪痕しか残しません。そうした負の遺産を遺産としてバトンを繋ぐことが出来る映画だと思います。みなさん宜しくお願いします」と締めくくった。

Fukushima 50』(フクシマフィフティ)は、いよいよ36日(金)に全国公開される。

 

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