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2020年10月26日 16:50

長澤まさみ×秋山菜津子×阿部サダヲの三人による女の友情物語!?『フリムンシスターズ』が開幕

ミュージカル『フリムンシスターズ』開幕

フリムンシスターズ_キャストビジュアル

10 月 24 日(土)に Bunkamura シアターコクーンにて COCOON PRODUCTION 2020『フリムン シスターズ』が初日を迎えた。本作は松尾スズキがシアターコクーン芸術監督に就任後初の書下ろしとなる“新作ミュージカル”。松尾がミュージカルを書き下ろすのは『キレイ-神様と待ち合わせした女-』(2000年)以来、実に20年ぶりとなる。

出演は今作でシアターコクーンに初登場となる長澤まさみ、そして、秋山菜津子、皆川猿時、栗原類、オクイシュージ、村杉蝉之介、池津祥子、猫背椿、笠松はる、片岡正二郎、そして大人計画の看板俳優阿部サダヲなど一筋縄ではいかない個性豊かなキャストが揃った。

 

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舞台写真は全て撮影:細野晋司

 

都市開発から取り残された西新宿の一角に建つ小さなコンビニで、店舗の真上の薄汚れた部屋に住む、長澤まさみ演じるちひろは前半の生きているのか死んでいるのかわからないくらいの無気力ぶり。一方、とある出来事をきっかけに10年間休業していた大女優みつ子(秋山菜津子)は大舞台へ復帰することに。親友でゲイのヒデヨシ(阿部サダヲ)に付き添ってもらって久しぶりに稽古場へ向かうが、ヒデヨシのフォローもむなしく稽古初日から思うようにいかなかったため、不安定な精神状態になってしまう。稽古終わりで飲んだ西新宿の帰り道、偶然立ち寄ったコンビニでちひろと出会うみつ子とヒデヨシ。この出会いこそが“フリムンシスターズ”誕生のきっかけであり、彼らの戦いの始まりでもあった。

ちひろが大ファンの女優に出会い生気を取り戻していくさまのギャップが激しく、長澤の演じる影と輝きのコントラストに魅了される。秋山は大女優としての存在感は当然ながら、笑いを差し込んでいく間が絶妙で改めて松尾作品との相性の良さを確信。また、ヒデヨシというキャラクターが持つチャーミングさと歌の表現力の豊かさから客席の空気を力強く動かしていたのが阿部サダヲ。

さらに、ちひろをストーカーばりに見つめる奇妙な青年ジョージを演じた栗原類の不思議な存在感、語り部としてだけでなく別の役でも印象深い演技を見せつける皆川猿時、加えてバスタオルおじさんや英国人演出家役の村杉蝉之介、劇団員平目川や謎の韓国人ソヨン役の池津祥子、コンビニ店長の妻どてみ役の猫背椿といった大人計画劇団員たちもそれぞれ強烈に個性を光らせて物語を彩っていく。

 

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松尾曰く、このコロナ禍の影響で時間が生まれて歌詞を書くことが出来たからこそ、当初“音楽劇”の予定が“新作ミュージカル”となったという今作。曲数は20曲以上と確かに多く、インパクトのある言葉もたくさん耳に残る。

この物語はファンタジーであり、マジックリアリズムであり、ハードボイルドにも思えて、でもやっぱり喜劇として着地する。出演者全員が揃って歌う最後の曲『フリムンシスターズ』、このエンディングの幸福感は他に類のない味わい深いものだった。

 

【東京公演】10月24日(土)~11月23日(月・祝) Bunkamura シアターコクーン
【大阪公演】 11月28日(土)~12月6日(日) オリックス劇場

 

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