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2021年5月14日 09:47

竹野内豊、日本のドラマの概念・常識を覆してしまう衝撃的な作品!連続ドラマW 東野圭吾『さまよう刃』完成報告会

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

「連続ドラマW 東野圭吾『さまよう刃』」の完成報告会が5月13日(木)、東京国際フォーラムで行われ、ドラマW初登場の主演・竹野内豊、共演の石田ゆり子、三浦貴大、そして片山慎三監督が登壇した。

 

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本作は東野圭吾の最高傑作のひとつといわれる『さまよう刃』を初の連ドラ化。竹野内は男手ひとつで育ててきた娘を未成年の男たちに残虐な手口で殺害され、復讐に突き進む主人公・長峰重樹を演じる。また竹野内とは15年ぶりの共演となった石田は、逃亡する長峰に手を差し伸べてしまう木島和佳子を演じ、三浦は若手刑事・織部孝史を演じる。

竹野内は、「台本を読んで、もし自分自身に長峰のようなことが起こったらどうするかなと深く考えさせられた作品。大切な家族や友人が同じようなむごい殺められ方をしたら、自分も同じ感情になってしまうのではないかと思ったんですが・・・。かなり重たいシーンを撮ったあと2週間くらいは、私生活でも苦しいときがありました」と振り返り、「2004年に原作が発行され、17年経ってもこうして映像化される。誰もが突きつけられているテーマのような気がします」としみじみ語った。

 

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石田も「この作品を観る方全員がそういう(長峰に共感する)思いで観るんじゃないか、私はどうしても長峰を応援というか、共感してしまいます。もし、法によって裁かれない凶悪な犯罪が自分の人生に関わったときにどうするのかって、皆さんも考えていただきたいと思います」と自身の考えを述べた。さらに、竹野内との共演について「映画版の『さまよう刃』(2009)を拝見しているんですけど、そのときは(竹野内は)織部を演じていて、今回長峰を演られると聞いて『そうきたか』と思って(笑)、作品が重いのは重々分かっているんですけど、エンタテインメントとしてワクワクしてしまったんです」と今回の共演を喜んだ。

そして、三浦は「重たい緊迫した現場だったんですが、ゆり子さんが現場にいらっしゃると、(男性スタッフの多い)現場は和む、心が救われるものがありました」と石田を一輪の百合の花のごとく讃え、織部の役柄について「法に基づいて責務を執行する役ではありますが、自分にも家族、子どもがいるところに葛藤がある。映画版は公開当時観させていただきましたが、この話をいただいたときには、観返さなかったですね。観返してしまったら、多分芝居も引張られてしまうし、緊張もしちゃう」と話した。

 

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竹野内は織部について「映画で演じたときは、難しい役だと思っていたんですけど、今回できあがった作品を拝見して、けっして顔には出ないんですけど、心のなかの揺れ動きというか繊細な部分を三浦さんは見事に体現されていた。本当に素晴らしいと思いました」と三浦の演技を絶賛した。

原作者・東野圭吾が本作を通して伝えたかったことは?と問われ、竹野内は「東野圭吾さんが2004年に原作を書かれ、今でも同じような問題が世間のなかにあるというのはすごく感慨深い。少年法に守られて自分が犯した罪に似合わない判決が下されているということが現実にもたびたび起こっている。全編通してもその問題が提起されている。あとは、石田ゆり子さんが演じられていた和佳子が『殺してもいい人と殺されてもいい人。そんな違いがあってもいいんでしょうか』という台詞があるんですけど、その台詞に東野圭吾さんは何かメッセージを込めたかったんじゃないかとこの作品を観て感じました」としみじみ語った。石田も「裁くのは法か人間か。考えても考えても答えがでないですけれども、私が最後に言う台詞。殺した人は三人いるんですけど、『裁かれる人と裁かれない人がいて、いいんでしょうか』という台詞。自分でも台詞を言いながら、本当にそうだなと深く思いました」、また片山監督は「少年犯罪は、誰の責任かは子ども自身にも問えないし、社会が生み出したのか、その子自身の先天的なものか難しいところ。復讐する気持ちも分かるし、ダメという気持ちも分かるし感情面でいろいろなものが交錯して言葉にできないものを小説は描きたかったのではと思いますね」とそれぞれの考えを披露した。

本作は長峰のある決断から物語が始まっていくが、皆さんが迷ったときはどのように解決するか?例えば買い物に行ってどちらを買うか迷ったときには?と聞かれ、竹野内は「最近、(竹野内自身が出演している)アイスクリームのCMで『今日のアイス何にしよう?』と悩む部長役ですとか、悩んで悩みまくって判決を出す裁判長(ドラマ『イチケイのカラス』)の役をやらせていただいたせいか、非常に悩む男みたいなイメージがあると思うんですけど、今は意外と直感タイプなので、問題解決に時間がかからないほうだと思っているんですけども、なるべく・・・。悩んでませんよ(笑)」とようやく笑顔を見せた。

 

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続いて、石田は「私は優柔不断じゃないです。あまりあれこれ悩まないで、欲しいものは欲しい。突然柔らかい質問が来たので、頭が・・・。悩んでいる内に逃げてしまうので、割りと悩まないです」と苦笑していた。三浦は「基本的に、どっちでもよくて、なんでもいい」と答え、片山監督は「小型犬を飼おうか悩んでいる」ことを明かした。

そして、最後に竹野内が「日本のテレビドラマはいろんな規制があるなかで作らなければいけないということがあって、ボーダーラインがある。でも本作は今までの日本のドラマの概念・常識を覆してしまうのではないかという衝撃的な作品です。こういう生きにくさを感じている世の中で明るいニュースもないので、多分本作の衝撃的なシーンを観て、目を背けたくなる方々もいらっしゃると思います。ですが、決して惨いシーンだけを見せつけるために作ったのではないということをご理解いただきたい。少年法の問題、被害者加害者の家族の思い、警察、マスコミの在り方など、皆さんがひとりひとり感じていただける作品に片山さんが仕上げてくださっているので、ぜひご期待ください」と締めくくった。

 

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連続ドラマW 東野圭吾「さまよう刃 」
WOWOWにて5月15日スタート(全6話) 毎週土曜よる10時放送・配信 *第1話無料放送
番組特設サイト: https://www.wowow.co.jp/drama/original/samayou/

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