取材・撮影/RanRanEntertainment
映画『ホリック xxxHOLiC』の完成披露試写会が3月22日(火)に丸の内ピカデリー２にて行われ、神木隆之介、柴咲コウ、松村北斗、玉城ティナ、吉岡里帆、そして蜷川実花監督が登壇した。
原作は、累計1400万部を突破している創作集団・CLAMPの伝説的大ヒットコミック。人の心の闇に寄り憑くアヤカシが視えることで孤独に生きてきた高校生：四月一日（ワタヌキ/神木）が、対価と引き換えにどんな願いも叶えてくれる【ミセ】に迷い込み、ミセの女主人･侑子（柴咲）と出会うことで、不思議な運命に足を踏み入れていく様子が描かれている。
冒頭、蜷川監督「この映画を作りたいと思ったのは10年前で、撮影も2年前で、やっとこの場に立てたことをとても嬉しく思います。スタッフ、キャスト全員が一丸となって作り上げた作品なので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います」挨拶。
四月一日を演じた神木は「（役が決まって）めちゃくちゃプレッシャーでした。お話をいただいてから、原作がめちゃくちゃ大好きになって何度も読んで、台詞は分からないようで分からない、分からないようで分かるような、引き込まれる表現。これを自分が演じるんだと思うと、我に返って、その度にプレッシャーになっていました。こんなに美しく儚いような四月一日という人物を果たして3次元ではどういう風に存在すればいいんだろうと、すごく不安でした。ただ、蜷川実花さんの世界観ていうことでちょっと安心といいますか、実花さんに付いて行けば大丈夫なんだろうと頑張りました」と演じるまでにいろいろな葛藤があったことを明かした。
続いて侑子を演じた柴咲は「今回侑子さんのオファーが来て、（改めて原作を）集中して読んで、そのときに思ったのは、絶対、主役は神木さんしか考えられないと思ったら、それが神木さんだったので、ヤッター！と思った。神木さんからは儚さみたいなものを感じるので」と話す。さらに「神木さんが演じるであろう四月一日と、私が演じる侑子さんが対峙しなきゃいけないので、これは大変だって思ったんですよね。監督がおっしゃるように、侑子は絶対的な存在感でないといけない。いつも不機嫌でいればいいのかな？みたいな。どうしたらいいんだろうと思っていたら、準備の段階で実花さんが写真を撮りながらフィッティングをして、座り方についてはこういうソファーにこういう風に足を伸ばして座ってみてみたいな感じで、ビジュアルなイメージが完全にあるんです。そこで本番になったらヘアーとメイクと素晴らしい衣装を纏うので、これは安心だぞと思いました」と役作りに苦心したことを明かした。
四月一日の同級生でクールでミステリアスな百目鬼（ドウメキ）を演じた松村は「実花さんとはお写真の仕事で一緒になって、そこで『百目鬼がいた』と思ったらしくて･･･。現場で一番困ったのは、とにかく声を低くするということ。もっと、もっとを何回も繰り返いて、最終的にウッドベースぐらい低い声でしゃべるということになったということが大変でしたね」と振り返った。
同じく四月一日の同級生ひまわりを演じた玉城は「フリックをどうやって実写化するんだろうと、楽しみでワクワク感で現場に入りました。ひまわりは『すごく可愛く、素直で明るい子でいてほしい』と監督とは話をしていたので、キャラクターの背景にある二面性は意識せずに、可愛い女の子でいようって思っていたんですけど、台本をいただいたときに、ひまわりの台詞には（超可愛く）となっていたので、蜷川さんには（超可愛く）とは、どういうことですか？と聞いた覚えがあります（笑）。自分なりに超可愛く頑張りました」と笑顔で語った。
そして。女郎蜘蛛を演じた吉岡は「自分史上最も悪女で、肌見せもどうしようと思ったんですけど、原作のイメージも大事にしなきゃいけないと思いました。今回すごく背中を押してくださった方は、セクシー所作指導という方。その先生が私のあらゆる妖艶な雲のような動きを見てくださって、めっちゃセクシーなボルテージで現場に一緒にいてくださったので、（私のセクシーな服が）普通の服みたいな、私服みたいな気持ちになって、肌に馴染んでいけたのが大きかったですね」とセクシー所作指導さんに感謝していた。
キャストたちの役作りへの苦労話に、蜷川監督は「みんな難しい役なので、すごい大変だったろうと思います。今聞いて、なんか申し訳ないです」とあらためて感謝。そして、本作映画化について「原作のファンであったのと、これを映像化することの難しさっていうのをひしと感じていました。長いお話を2時間にまとめるには、原作のどこを守ってどう変えていくかがとても難しくて、本当に七転八倒でした。最終的には柴咲さんと神木君に決まった瞬間に絶対にいけるって確信に変わったので、その後も圧倒的な、素晴らしいキャストが集まって自信に変わって、本当に感謝しかないですね。10年という歳月は必然だったと思ったくらい、満足のいく完成度になりました」と映画の出来映えに胸を張った。
このあとは、タイトルにちなんで自身がハマる「〇〇ホリック（中毒）」を発表することに。まず神木は「イヤフォン」ホリックといい「いろんな種類の有線タイプ、無線タイプ、なんか買っちゃうんです。各メーカーその聞こえ方とか得意分野っていうかジャンルが違うんで・・・」と好きなモノの話は止まらない。
柴咲は「椅子」ホリック。「一人暮らしなんですけど21脚あります。足が付いてると安心するんです。21人座れます。玄関にも椅子が置いてあります・・・」と意外な趣味を披露。
松村は「RPG」ホリック。「先月、連休中に籠もりたいと思って、何年かぶりにゲーム機を買って、RPGをやり始めたら、松村北斗じゃなくてゲームの主人公になって、長年悩んでいた（奥歯の）食いしばりも忘れた。連休が明けたら顔がちっちゃくなった」とゲームをすると小顔になるという持論を展開した。
玉城は「人の生活をYouTubeで覗く」ホリック。「一人暮らしなので寂しくなると、OLさんの日常とか誰かがゴハンを食べているところとかをずっと見ている」と話し、「みんなが引いて行っている気がする…」と苦笑していた。さらに吉岡は「合間睡眠」ホリック。「移動時間や撮影中に一瞬出来る時間に睡眠をとることが自分的に大事。小さい枕やタオルを持ち歩いたり、何も考えないことがコツ。どう睡眠をとるかを考えています」と睡眠アピール。そして蜷川監督は「花」ホリック（中毒）。「劇中にもとんでもない量の花が出てくるので楽しんで」と本作の見どころをアピールした。
妖しく美しい、新体感ビジュアルファンタジー映画『ホリック xxxHOLiC』は４月29日（金・祝）より全国公開。
