「進撃の巨人」-the Musical-の公開ゲネプロ取材が12月13日(金)に、TOKYO DOME CITY HALLで行われた。
本作は、別冊少年マガジン(講談社)で連載された諌山創による漫画「進撃の巨人」を原作としたミュージカル作品。演出を植木豪、主演のエレン・イェガー役を岡宮来夢が務め、2023年1月に大阪・東京にて初演を上演。最新のテクノロジーやギミックとアナログな演劇的手法が融合した舞台演出、舞台上に出現する“巨人”の圧倒的な存在感や、音楽・ダンス・アクションを交えた多彩な表現が話題を呼び、そのクオリティの高さから初日開幕後にSNS上で口コミが広がり、日本初演は大盛況のまま幕を閉じた。
2024年10月にはアメリカ・ニューヨークで初めての海外公演を大成功に収め、満を持しての日本凱旋公演となった。
舞台は人を食らう巨人たちが彷徨う姿からスタートする。そこに現れる調査兵団の面々。巨人たちに立ち向かおうと向かっていくも、なす術なく、命を散らしていく。先行きを表しているかのような衝撃的なシーンが続いた。
本作の舞台は、人間たちが築き上げた巨大な三重の壁の中で自由と引き換えに平和を手にした人々が住む世界。幼いエレンは鳥籠のようなこの地から外へ飛び立つことを夢見ていた。しかし、突如としてその平和は崩れ去る。現れた超大型巨人により、人々の生活は蹂躙され、大切な存在をも奪われていく。そして、エレンは憎しみを込めて「駆逐してやる!! この世から…一匹残らず!!」と誓うのだった。
物語冒頭、身体表現で巨人の不気味な動きを表現したことで、その世界観に一気に引き込まれる。その後も、スピーディな展開で物語が進み、息つく暇なくどっぷりとのめり込んだ。
植木が演出を担当しているということもあり、物語の随所で繰り広げられるダンスは力強く洗練されていて惹きつけられる。特に訓練兵団の日々を群舞で表現したシーンは圧巻だった。
原作では、人間の非力さや強大な力への無力感を強く感じることが多かった巨人との戦闘シーンだが、生身の人間が演じることでよりエモーショナルに感じられた。エレン、ミカサ、そしてアルミンの奮闘に心が大きく揺さぶられる。それはやはり生の舞台ならではの感覚だろう。ぜひ巨人たちとの戦いをご自身の肌で体感してもらいたい。
また、開幕に向けて演出の植木からコメントも到着。植木は「NYで世界中の皆様の反応を生で感じて、日本が誇る2.5次元舞台のパワーを改めて痛感しております」とNY公演を振り返り、「再現を越えた役者のキャラクターを演じる姿やNYでも会場を沸かせたダンサーのパフォーマンスが、壁の中の世界でまた日本で繰り広げられます。是非とも一緒に強大な巨人と戦っていただけたら幸いです。応援よろしくお願いいたします」と呼びかけた。
「進撃の巨人」-the Musical-は、以下の日程で上演。
東京公演:2024年12月13日(金)〜22日(日) TOKYO DOME CITY HALL
大阪公演:2025年1月11日(土)〜13日(月祝) オリックス劇場
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」-the Musical-製作委員会2024
公式サイト https://www.shingeki-musical.com/