左から)佐々木喜英 蒼木陣 髙橋かれん 阪本奨悟 加藤和樹 浦井健治
『鬼滅の刃』5作目となる『舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里』が2025年4月に東京・兵庫で上演される。1月20日(月)に都内で製作発表会見が行われ、竈門炭治郎役の阪本奨悟、竈門禰豆子役の髙橋かれん、猗窩座役の蒼木陣、鬼舞辻無惨役の佐々木喜英、上弦の壱・黒死牟役の加藤和樹、上弦の弐・童磨役の浦井健治、そして脚本・演出の元吉庸泰が登壇した。
本作は、「週刊少年ジャンプ」にて2020年5月まで連載していた吾峠呼世晴による漫画『鬼滅の刃』を舞台化した作品。 2020 年にシリーズ1作目が上演され、今作はシリーズ5作目となる。人と鬼との切ない物語に鬼気迫る剣戟、時折コミカルに描かれるキャラクターたちが 人気を呼び、原作単行本1巻~23巻で累計発行部数が1億5000万部を突破している。
会見序盤は、阪本、髙橋、蒼木、佐々木、脚本・演出の元吉が登壇。炭治郎役の阪本は「第5作目ということで全力で挑みたい。鬼との闘いを舞台上でどう表現するのかが『鬼滅の刃』の魅力。空中戦があったり、刀が伸びたり、楽しみです」と思いを語った。
禰豆子役の髙橋は18歳。「立派だなと。高校生なのですよ。遊郭編の時は高2でしたから。僕が高校生の時よりずっとしっかりしている(阪本)」「僕の年齢の半分ですから。僕も18歳の時にこんなにしっかりしていなかった(佐々木)」と絶賛される中、「闘いのシーンは人力でやるからこそ人間の強さだったり、脆さも、儚さも、舞台だとダイレクトに伝えられるので、原作でも丁寧に描かれているところを大事に励んでいきたいと思います」と意気込みを語った。
鬼舞辻無惨役の佐々木は「前回の『遊郭潜入』は、無限城で終わっているんです。妓夫太郎が死んで上弦の月が欠けたシーンで終わっているので、ほんとにその先に行きたい」とコメント。そして、『其ノ参 無限夢列車』以来の出演となる蒼木は「2年半前に出演した時は、800メートル走を息抜きなくずっと走らされているような、ほんとにハードな作品でした。でも、今でも指標になっている作品です。今回は映像出演ですけれど、また猗窩座に戻って来れたことを嬉しく思っています」と作品への思いを吐露した。
そして、元吉は「演劇であること必然性『これだから舞台だ』というものを作らないといけない。お客さまに唯一無二の体験をしてもらいたい。刀鍛冶の里の風景など一つ一つ大事にして作って行きたい」と決意を述べた。
会見中盤以降には、上弦の壱・黒死牟役の加藤和樹、上弦の弐・童磨役の浦井健治が満を持しての登場となった。
加藤は「こうしてこの場にいられることを非常に嬉しく思います。子どもの頃からのジャンプっ子としては『鬼滅の刃』に出演できることが非常に嬉しいです。ファンの皆様の期待を裏切らないような黒死牟を目指したい」と挨拶。
浦井は「本当に責任重大だなと思っています。僕は原作、アニメの大ファンです。そこからお話をいただくなんて夢にも思いませんでした。この世界で生きられることほんとに光栄に思っています。そして、個人的にですが、『鬼滅の刃』の童磨はまもちゃん(宮野真守)の役なのです。それを舞台で自分が演じる機会をいただき光栄です。本人にLINEをしたら、『健ちゃんやるの?すごーい。頑張って健ちゃんらしい童磨を演じてね。イェーイ』と返ってきました(笑)。まもちゃんからのエールを胸に頑張りたいです」と宮野とのエピソードを披露した。
上弦ビジュアルも公開され、加藤も「ようやく皆様に観ていただける」、浦井も「感無量です。(上弦)の壱、弐、参が揃っている、素敵だと思います」と見入っていた。
阪本と加藤は『テニスの王子様』以来17年ぶりの共演。「あの時確か14歳?」と問いかける加藤に、阪本は「そうです」とかしこまった様子。加藤は当時の阪本をよく覚えていて、「闘う役だったので、必死に食らいついてくる姿がすごく愛おしかったです」と振り返っていた。阪本も「嬉しいです。僕も本当に忘れられない、濃密な時間でした」と当時を思い出していた。
改めて、前回の『遊郭潜入』を観た加藤は「感動して泣いてしまった」ことを明かし、「僕以上に泣いていたのが映像を撮っているカメラマンさんでした。奨悟君が炭治郎としてやっている姿も、本当に素晴らしかったです。また、ネルケさん(ネルケプランニング)の世界に飛び込めるという運命的なものを感じています。プレッシャーもありますが、とことん国死旁として役割を果たせたら」と意気込んだ。
この役を喜んでいると言えば浦井も同様で、「大好きなんです」と力をこめる。「『キングアーサー』で和樹と共演した時も、『鬼滅の刃』のポージングを遊びでやっていました」と話す。加藤は「あの時ただのオタクでした。あんな浦井さんを見たことないというぐらいテンションが上がっていて」と言うと、浦井は「正直、今日は緊張しています」と告白。オファーが来た瞬間は「うわぁー」っと悶絶したと言う。
加藤と浦井が現場で一緒だった時に、加藤は「浦井さんが(出演が)決まって、まじすか?」って(笑)、浦井も「そこで二人で、こうやって(グーを二人で合わせて)やったんですよ」と決まった瞬間の様子を再現した。
ビジュアル撮影について、佐々木は「無惨は登場のたびに髪型などが変わるので、毎回違う衣装、ウィッグを用意してくださって、本当に申し訳ないぐらいでした。いつもは帽子をかぶっていましたが、今回はかぶっていなくてちょっと寂しい気持ちもありますが、新しいベストも着ています。変化も探していただけたら嬉しいです」と話し、加藤も「着物の質感などもこだわって作ってもらっています。僕の目の型をとってもらって、よりリアルな目に近づけています。刀もこだわりがすごいです」、浦井も「世界中のファンに納得していただけるように、スタッフの集中力がすごいです。キャラクターが愛されている証拠だと思います」とそれぞれが感想を語った。
最後に、阪本は「『鬼滅の刃』という作品は僕も本当に大好きな作品です。すごく多くの方に愛されています。舞台『鬼滅の刃』ならではの表現をみつけて、原作のファンの方にも納得して愛していただけるように、精一杯頑張っていきたいと思います。舞台だからこそ味わえる魅力があると思います。ぜひ、その魅力を味わってください」とファンに向けてメッセージを送った。
『舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里』
東京 2025年4月11日(金)~4月20日(日) 天王洲 銀河劇場
兵庫 2025年4月25日(金)~4月27日(日) AiiA 2.5 Theater Kobe
原作:『鬼滅の刃』吾峠呼世晴 (集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:元吉庸泰
音楽:和田俊輔
出演:竈門炭治郎 阪本奨悟
竈門禰豆子 髙橋かれん
時透無一郎 下村未空
甘露寺蜜璃 川崎愛香里
不死川玄弥 内海太一
鋼鐵塚 蛍 宇野結也
小鉄 武井ダマセノ瑠珂、髙橋翔大(Wキャスト)
<映像出演>
黒死牟 加藤和樹
猗窩座 蒼木 陣
童磨 浦井健治
制作:ネルケプランニング
監修:集英社(「週刊少年ジャンプ」編集部)
協賛:ローソンチケット
協力:一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会
主催:舞台「鬼滅の刃」製作委員会
公式サイト https://kimetsu.com/stage/