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2025年5月29日 19:21

刀剣乱舞歌舞伎第二弾!『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』製作発表会見 尾上松也が三日月宗近と謎の新キャラクター羅刹微塵を演じる。

左から)松岡亮 尾上松也 尾上菊之丞

歌舞伎『刀剣乱舞 東鑑雪魔縁』の製作発表記者会見が5月28日(水)に都内で行われ、演出・主演の尾上松也、演出の尾上菊之丞、脚本の松岡亮が登壇した。本作は、2025年7月5日(土)~27日(日)新橋演舞場を皮切りに、博多座、京都南座で上演される。

2023年7月、人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」を原案とした新作歌舞伎第一弾『刀剣乱舞月刀剣縁桐』を上演。待望の第二弾となる本作は、歌舞伎本丸の中心人物である三日月宗近(尾上松也)を始め、前作にも登場した、髭切(中村莟玉)、膝丸(上村吉太郎)同田貫正国(中村鷹之資)、小烏丸(河合雪之丞)の五振りに加え、新たに鬼丸国綱(中村獅童)、陸奥守吉行(中村歌昇)、加州清光(尾上左近)の三振りが加わる。今作はその外題にもあるように鎌倉時代の歴史書「東鑑(吾妻鏡)」をふまえ、三代将軍源実朝の時代に刀剣男子が出陣する。

会見冒頭に、脚本の松岡亮は「前作に引き続き、今作も脚本を担当させていただきます。前作に負けない作品を(尾上)松也さん、(尾上)菊之丞先生と一緒に作り上げていければと思います。」と挨拶。
演出の菊之丞も「松岡さんと同様に前作に引き続きまして、松也さんと一緒に演出、そして振付をさせていただきます。2作目をできる喜びを感じながら、今回は劇中の踊りだけでなく、大喜利所作事ということで、踊りが付くことになっておりますので、楽しみにしているところです。」と続いた。

同じく演出の松也は「23年に初演させていただいてから、2年ぶりの2作目ということ。第1作を企画して作っている時から、この作品、このコンテンツはシリーズとして何作も作るようなものにしていきたいと思っておりました。」と明かし、「第二弾ができることはすごく嬉しいことです。前回、盛況のまま幕を閉じることができましたので、前作に負けないように、また新たな形と歌舞伎の幅と魅力を第2作で知っていただけるようにできたらと思っております。」と意気込みを語った。

見どころについて、松也は「新たな刀剣男子が三振り登場します。第1作では舞踊の場面がほんのわずかで全員で踊ることができなったので、今回は思い切って、舞踊をしっかりと別立てでやらせていただくことにしました。時代も変えて新しい物語になっています。前回のコンセプトは、今まで歌舞伎を観ていただいているお客さまにも新鮮で、初めて観るお客さまにもインパクトがあるものを目指すということで、すべてのビジュアル、構成、演出をイメージしておりました。今回もそこは変わらず、どなたが観ても新鮮に映るような、でも観たことがあるようなものを目指していければと思っています」と説明。

前回の歌舞伎『刀剣乱舞』で初めて歌舞伎を知り、そこから歌舞伎を観るようになった人が非常に多かったそうで、松也も「新作を通して歌舞伎を知っていただき、こんなに歌舞伎は面白いと他の演目を観てみたいと、興味をもつて頂けるのが理想です。そうした形で歌舞伎人口が増えていくことは、この『刀剣乱舞』を手掛けた甲斐があります。それが僕らの裏テーマでもあったりするので有難いことです」と正直な気持ちを話した。

今回、松也は三日月宗近と羅刹微塵(らせつみじん)の二役を演じる。「羅刹微塵は新キャラで、新たなラスボス的なキャラクターを作ったという感じです」と話し、記者から「羅刹微塵はラスボスなんですね」と聞き返されると「言っちゃった」と思わず笑う場面もあった。「ラスボスと言うのか何なのか、僕らもまだよくわかっていないんです。とにかく、前回もキャラクターを作りましたが、今後も続くことを見据えています。各エピソードに歌舞伎ならではの新たな敵が現れて、歌舞伎でしか見られないキャラクターを増やしていきたいと思っています」と今後も続いていく事を確信している様子で、第三弾、第四弾について「もちろんです。やっていきたいなと思っています」と力を込めた。

松也だけでなく、新たに出演する3人含め7名が二役を演じる。「歌舞伎ならではの早変わりを楽しみながら観ていただきたい」と、そして「今のところは二役ですが、軌道に乗って行けば3役も(笑)」と、歌舞伎ならではの舞台に自信を覗かせた。

歌舞伎と『刀剣乱舞』との相性の良さについて松也は「まず扱っているテーマが歴史であること、キャラクター造形も元々歌舞伎からインスピレーションを得て造られている刀剣男子もいるので、シンパシーを感じます。2.5次元の舞台もアナログで作っていて、それを見て、歌舞伎化することへの意欲も湧いてきました」と振り返っていた。「一番大変だけれども面白いのは、洋装をどう歌舞伎に落とし込んでいくのか。ということです。それがどうやって料理していこうか、テンションが上がるところです。」と話す。やればやるほどリンクしていると感じると言う。
今回の作品について、脚本の松岡は「実朝、北条政子、公暁が揃っているので、察しが良い方はおそらく、実朝暗殺前夜の物語になるのではと想像をしてくださっていると思いますが、おそらくその辺りが肝になってくると思います(笑)」と説明。「これを歴史通りに事件を描いたのでは飛躍がないので、歌舞伎『刀剣乱舞』ならではの物語の飛躍をぜひお楽しみいただければと思います」

松也演じる羅刹微塵について、刀剣乱舞ファンの中でも早くも話題になっていて「微塵丸なのでは?」という考察も流れているそうだが、松也は「まだまだ謎が多くて、僕も、菊之丞さんも、松岡さんもよくわかっていない状況でして(笑)」と現状を語り、正体は明かされなかった。羅刹微塵というキャラクターは歌舞伎だけで収まるのかなど、いろいろな考察をして楽しんで欲しいと話した。

菊之丞は大喜利所作事について「物語とは別に考えていて、設定上、本丸に帰ってくる。帰ってきた後にいろいろな時間を過ごしている中での踊りの競い合い。いわゆるパーティーです。本編の物語にこだわらずに、刀剣男子が踊ればこうなる、日本舞踊として踊るところをお見せしたいと考えています」と前回になかった所作事への期待も高まった。
前回の演出で「最初からやれないと決めつけてしまわないこと」を学んだと話す。「思いが強ければ、しっかり伝えてやれるかどうか一緒に考えてもらえば、不可能な事というのはあまりないのだ」と実感したという。「今回もそういうことはたくさんあると思いますが、決して諦めないでみんなで作って行きたいです」

新たな三振り、中村獅童、中村歌昇、尾上左近について松也は「新たなキャラクターが加わり、左近君と歌昇さんは「ぜひ出たい」と言ってくれたのがすごく嬉しかったです。左近君は通しの新作に出るのは初めてのことで、そういう経験をしたいという意欲があり、ほんとうに有難く頼もしいです。せっかく出演していただくからにはただただ楽しんでいただくだけでなく、何か、役者人生を歩んでいく中でよい影響を与える現場になればと思っています。僕自身が先輩方にそういう影響を与えていただいて今がありますから。歌昇君は最近歌舞伎ではない舞台で演出をしたりして意欲的になっている年代なので、クリエイティブにできるので楽しみです。獅童さんに関しては僕がこうして新作を作りたいと思ったきっかけを作ってくれた先輩ですから、非常に感謝しています。前回声で参加していただき、ある種の恩返しで自分が演出した作品に出ていただきたいという気持ちがありました。今回のご出演は光栄ですし、長年の僕の夢が叶ったというところです」

また、鎌倉時代を選んだことについて「今回は、髭切、膝丸に少しゆかりのあるものにしたいと思っていました。源氏にゆかりのある二人なのでこの時代を選びました。そして真っ先に浮かんだのが実朝の暗殺という大きな歴史のポイントでした。『鎌倉殿の13人』でご縁を感じていましたし、あの作品であの時代の面白さも感じていた影響もありました。」と明かした。

歌舞伎『刀剣乱舞』
東鑑雪魔縁(あずまかがみゆきのみだれ)
大喜利所作事舞競花刀剣男士(まいきそうはなのつわもの)
日程:東京 新橋演舞場 2025年7月5日(土)~27日(日)
   博多 博多座   2025年8月5日(火)~11日(月・祝)
   京都 南座    2025年8月15日(金)~26日(火)
原案:「刀剣乱舞 ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本:松岡亮
演出:尾上菊之丞 尾上松也
出演:尾上松也 中村歌昇 中村鷹之資 中村莟玉 尾上左近 澤村精四郎 上村吉太朗
市川蔦之助 河合雪之丞 喜多村緑郎 大谷桂三 中村獅童
製作:松竹株式会社
主催:歌舞伎『刀剣乱舞』製作委員会
©NITRO PLUS・EXNOA LLC/歌舞伎『刀剣乱舞』製作委員会
公式サイト https://kabuki-toukenranbu.jp/

 

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