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2024年8月19日 12:15

【後編】松下優也インタビュー 「自分とは思えないレベルで変わった」10年の時を経て再び挑む! Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』

――この10年で、さまざまなミュージカルなどを経験したことで、ご自身で変化を感じているのですね。

10年前とは人格すら違うと思います(笑)。自分とは思えないレベルで変わった(笑)。一般的な見方でいったら、20年は経ったというくらいの変化だと思いますよ。

――一番大きな変化はどんなところだと思いますか?

全部(笑)。もちろん、変わってないところもありますよ。テンションの差が激しいところや、どこまでいっても“感覚人間”だったりという、根っこの部分は変わっていないのですが、芸事に対する取り組み方や姿勢はより丁寧になりました。だからといって、当時、適当にやっていたというわけでは決してないんですよ。向き合い方が変わったんだと思います。

――その向き合い方が変わったのは、どんなきっかけがあったのですか?

いろいろとありすぎて、これだとは言えないですが、人それぞれ役割があると考えるようになったからかもしれません。僕の役割を考えたとき、自分が他の人と違うのは、人前に立って何かを表現すること。なので、自分の役割はきっとこれなのだと。僕は他の人にはなれないし、逆に他の人は僕になれないなら、自分の道を進むしかない。それが一番幸せになれる方法だと思うようになりました。そうしたら、よりクリエイティブや芸事にきちんと向き合うようになりました。極論ですが、死ぬときに、「これだけやれたんだ」と自分で思えたら悔いがないんだと思います。世の中の人たちにすごい功績を残したと思ってもらっても、本人がそう思えてなかったら、きっと死ぬに死ねない。結果を残すことも大事ですが、それ以上に過程を大事にしなければいけないのだと思います。

――なるほど。その向き合い方は、お芝居をするときもアーティストとしてステージに立つときも同じですか?

昔はそうは思っていなかったですが、今は明確に「本質は一緒」だと思っています。アウトプットするときに、歌かダンスかお芝居か。役が乗った上でお芝居の中で歌うのか、お芝居じゃなくて音楽というものをただ単に表現するためにやるのか。そうした方法が違うだけ。しかも、そのアウトプットも集約すれば、結局「自分」です。そう考えたら、僕からしたら本質は一緒です。ただ、音楽を世の中に広げることと、役者として芝居をすることというのは、スタッフの方たちの動きは違います。周りの方のサポートは変わってきますし、そうして作っていただいた土台の中で、何を表現できるのかという差はあります。

――音楽もお芝居も、挑む想いは一緒なんですね。

結局は自分を表現しているので。よく「お芝居は嘘だ」という方がいらっしゃいますよね。それもひとつの考え方だと思いますが、自分は決してそうとは思ってないんです。例えば、音楽で歌詞を書いたり、曲を書いたりもしますが、そうすると「実体験ですか?」と聞かれることがあります。僕が感じたことを書いているので、それは実体験です。同じように、自分とかけ離れた役柄を演じる場合でも、自分の中のどこかから生まれたものですし、自分の思考を繋いで演じているので、やはり同じく僕から出たものなのだと思っています。

――ところで、本作の日本初演時もTETSUHARUさんの演出を受けていますが、そのときの印象を教えてください。

TETSUHARUさんは、役者に委ねてくれる方だという印象があります。シーンごとの動きを作ったあとに、思考を繋げる作業は役者に任せてくださる。なので、僕たち役者の技量が試されていると感じました。ただ、それがもしうまくいかなかった場合もTETSUHARUさんがとても丁寧に説明してくださり、導いてくださるので、どうすればいいのか、最終的な画が見えてくるんですよ。最終の目的地がはっきりしているから、そこに行く過程はどの道をたどってもいいんだと思います。僕はそう解釈していました。とてもやりやすい環境で芝居をさせていただきました。

――共演者の皆さんの印象も聞かせてください。

知っている方が多いので楽しい稽古場になるなと思っています。ウスナビ役のMicroさんとは10年ぶりの共演ですが、久しぶりということもあってとても楽しみです。(ウスナビ役の)Wキャストの平間壮一くんとは以前に共演したこともありますし、今は同じ事務所で仲も良いです。saraちゃんや豊原(江理佳)さん、有馬(爽人)くんは初めてですが、エリアンナさんをはじめ、共演したことがある人だらけです。MARUは、僕のライブでコーラスもやってくれていましたし、KAITAは僕の曲の振り付けをしてくれています。ゆかりのある方が多いので、すごく楽しい現場になるのかなと思いますし、稽古に行くのに緊張するということもないと思います(笑)。

――それは楽しみですね! 本作は、90年代を舞台にしていますが、松下さんは90年代の音楽にはどのような印象がありますか?

R&Bやヒップホップなど、90年代の音楽はこれまでたくさん聴いていました。僕が好きだったブラックミュージックは歴史的背景がたくさんあるので、「この人は誰に影響を受けて、どんなルーツがあったんだろう」とたどっているうちに、90年代の音楽にもたどり着いて、よく聴いていました。マイケル・ジャクソンもそうですが、馴染みのある音楽です。

――では、この作品はそれぞれの“居場所”でもあるハイツを舞台としていますが、松下さんにとっての“居場所”はどこにあるとご自身では感じていますか?

家の近くのカフェと家の近くの蕎麦屋です(笑)。顔馴染みになるほど通っています。特に会話をするわけではないですが、カフェには毎日のように行ってますし、蕎麦屋も週に2回は行くんじゃないかな。もはや自宅と変わらないです、リラックス度は(笑)。

――ありがとうございました! 改めて公演への意気込みや読者にメッセージをお願いします。

人間の生命力や内側からくるパッションが音楽に繋がっていて、音楽の力を感じられる作品です。ライブ感があって楽しんでいただけるミュージカルになると思うので、ぜひ劇場にいらしていただけたらと思います。

Broadway Musical 『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』 公演情報
原案・作詞・作曲 リン=マニュエル・ミランダ
脚本 キアラ・アレグリア・ウデス
演出・振付 TETSUHARU
翻訳・訳詞 吉川徹
歌詞 KREVA
音楽監督 岩崎廉
出演
ウスナビ:Micro [Def Tech]/平間壮一(Wキャスト) 
ベニー:松下優也 
ニーナ:sara 
ヴァネッサ:豊原江理佳
ソニー:有馬爽人
ダニエラ:エリアンナ 
カーラ:ダンドイ舞莉花 
ピラグア屋:MARU 
グラフィティ・ピート:KAITA
ケヴィン・ロザリオ:戸井勝海 
カミラ・ロザリオ:彩吹真央 
アブエラ・クラウディア:田中利花
ハイツの人々:SHUN MAOTO LEI‘OH 鈴木恒守
       SATOKO MORI TokoLefty 根岸みゆ 秋野祐香
スウィング:梅津大輝 江崎里紗
MUSICIAN ピアノ・コンダクター:田中 葵
             キーボード:伊東麻奈
             ギター:齋藤隆広/石本大介
         ベース:山口健一郎  
             ドラム:東 佳樹
             パーカッション:一丸聡子
             リード:白石幸司/大内満春
             トランペット:田沼慶紀/中野 栞
             トロンボーン:榎本裕介/脇村佑輔
          マニピュレーター:古賀敬一郎
スタッフ 美術:伊藤雅子 照明:吉川ひろ子 音響:松山典弘 衣裳:屋島裕樹 
ヘアメイク:宮内宏明
演出助手:陶山浩乃 歌唱指導:吉田純也 ラップ指導:SHUN 稽古ピアノ:田中 葵
舞台監督:戸沢俊啓 舞台製作:クリエイティブ・アート・スィンク 加賀谷吉之輔
宣伝美術:中野淳仁 宣伝写真:笹原清明 宣伝衣裳提供:屋島裕樹 
宣伝スタイリスト:ゴウダアツコ
宣伝ヘアメイク:水﨑優里、内布来未、門永あかね、菊池泰子
宣伝:ディップス・プラネット HP制作:メテオデザイン 
版権コーディネート:東宝ミュージック
制作:寺地友子、浅田真那、西谷加奈子
企画・製作 アミューズ/シーエイティプロデュース/ぴあ
公式HP  https://intheheights.jp/
公式X   @intheheightsjp

東京公演 2024年9月22日(日・祝)~10月6日(日)  天王洲 銀河劇場
★アフタートーク対象公演/登壇者
9月26日(木) 13:00公演  Micro、松下優也、豊原江理佳、エリアンナ
9月27日(金) 13:00公演  平間壮一、sara、有馬爽人、KAITA
9月29日(日) 12:00公演  Micro、sara、戸井勝海、彩吹真央、田中利花
10月4日(金) 13:00公演  平間壮一、豊原江理佳、有馬爽人、ダンドイ舞莉花、MARU
主催 アミューズ/ぴあ/シーエイティプロデュース

京都公演 2024年10月12日(土)・13日(日)  京都劇場
★アフタートーク対象公演/登壇者
10月12日(土) 17:30公演 松下優也、sara、MARU、彩吹真央
主催 サンライズプロモーション大阪

名古屋公演 2024年10月19日(土)・20日(日) Niterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
★アフタートーク対象公演/登壇者
10月19日(土) 13:00公演 平間壮一、豊原江理佳、有馬爽人、エリアンナ
主催 サンライズプロモーション大阪/サンデーフォークプロモーション

神奈川公演 2024年10月26日(土) 14:15開場/15:00開演 大和市文化創造拠点シリウス 1階芸術文化ホール メインホール
主催 やまとみらい(大和市文化創造拠点等 指定管理者)

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2024年10月26日 23時59分
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ヘアメイク:木内真奈美(Otie)
スタイリスト:村田友哉(SMB International.)

取材 文:嶋田真己  撮影:有田純也

 

 

 

 

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