――レイチェル役の吉柳さんの印象は?
年下とは思えないほどしっかりしているなと思います。年齢が近いこともあり、この座組みの中で一番話しやすいですし、普段は抜けていて可愛らしい一面もありつつ、お芝居をするとなったら切り替えがすごい。レイチェルになるためにいろいろなことをされていて、本当に尊敬しますし、僕も頑張らなくてはいけないと思います。とてもフレンドリーな方なので、レイチェルとブロディの関係性も作りやすいです。
――富本さんは、あまり役に引っ張られることがなく、芝居が終わったらスパッと切り替えをされる方ですか? それとも役に引っ張られがちですか?
半々です。落ち着いた人物を演じているときは、友人から「雰囲気変わったね、落ち着いたね」と言われるんですよ。ですが、元気なキャラを演じているときは、自然と普段から元気になっている。自分ではそれほど意識したことがなかったですが、友人に言われて気づきました。
――ところで、これまで原作のある作品にご出演されることが多かったと思いますが、今回は海外の戯曲です。原作がないからこその難しさや面白さはどんなところに感じていますか?
今、共演者の方々に助けられて役作りをしていますが、演じる役の深掘りが自由にできるので楽しいですし、何も決められていないからこそ難しいと思います。
――原作があるときというのは、かなり原作を意識されているのですか?
そうですね。原作にリスペクトを持つことが大事だと思うので、原作を読み込んで演じるようにしています。もちろん、原作にも描かれていない部分はあるので、そうしたところは想像力を働かせて演じていますが、原作から脱線しないように演じなくてはいけない。そこは難しいところでもあります。
――富本さんご自身のことについてもお話を聞かせてください! 富本さんは、もともと、俳優業を目指して芸能界に入られたのですか?
高校1年生のときにスカウトしてもらったのですが、ちょうど「何かしたい。何をしようかな」と悩んでいる時期だったので、それならば、と。最初はEBiDANというグループの中で歌って踊る活動をしていたのですが、そんな中、ミュージカル『テニスの王子様』のオーディションに合格し、出演させてもらうことになり、お芝居って面白いなと感じるようになりました。そこからですね、お芝居をしたいと思うようになったのは。自分ではない人生を生きることに楽しさを感じて、これを続けていきたいと思うようになりました。
――ミュージカル『テニスの王子様』に出演して、最初にお芝居の面白さを感じた瞬間はどんな瞬間だったのですか?
ステージに立ったときです。稽古で積み重ねて出来上がったものを、お客さまに披露して、拍手をいただいたときにやっていて良かったと思いました。拍手をいただいた瞬間、菊丸英二を演じられて良かったな、楽しいなと心から感じました。でも、最初は怖かったんですよ。これで合っているのかな、お客さまは満足していただけるのかなと。だからこそ、お客さまからいただいた拍手がすごくうれしかったのだと思います。
――そうして俳優を続けてきて、ご自身の中でどんなところに変化を感じていますか?
これまで僕は人に対して自分を作ってきたところがあったんだと思います。どこか演じているような。ですが、こうしてお芝居をして、キャラクターとしてその人物を演じているのに、さらにプライベートでも自分を演じていたら疲れてしまうと感じるようになって、素の自分を見せられるようになりました。それが僕の中の大きな変化だと思います。プライベートまで演じる必要がない、カッコつける必要はないんだと気づけたのは、自分の中ですごく大きなことでしたし、生きるのが楽になりました。
――では、今、抱いている夢や目標は?
最終的にはたくさんの人に自分の芝居を観てほしいという思いがあります。お客さまに出演したドラマや舞台などを観ていただいて、何かを感じ取っていただき、人生の一部となるものを届けられたらと思います。そのためにも、まずは小さなことから積み重ねていって、それがいつか大きなものになればと思います。
――ちなみに、憧れの方はいらっしゃいますか?
魅力的な尊敬する方がたくさんいますが、先日、山﨑賢人さんと一緒にCMに出演させていただく機会があって、本当にすばらしい方で、人として憧れました。日本を代表するといってもいいほどの方ですが、決して驕らずに、常に謙虚な姿勢で、こういう人になりたいと思いました。なりたいと思ってなれるものではないと思いますが、僕も驕らず、謙虚でいきたいと思いますし、山﨑さんのように懐の深い人間になりたいと思いました。
――ありがとうございました! 改めて、この作品を通して伝えたいことや注目してもらいたいところを教えてください。
注目していただきたいところはたくさんありますが、登場する人物全員がそれぞれに問題を抱えて闘っている作品です。ここで描かれている家族は、愛には溢れていますが、思想を押し付け過ぎているどこか歪んだ家族です。こうした家族にならないで欲しいなと思います。そして、ぜひこれを観た皆さまにも、前を向いてもらいたいと思います。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします!
こうした作品に出演できることはすごく光栄なことだと思っています。この作品を通して、また成長している姿を皆さまに届けられたらと思っております。いろいろと考えさせられる作品ですので、ぜひ劇場に足をお運びください。よろしくお願いします!
■公演概要
舞台『リンス・リピート ―そして、再び繰り返す―』
2019年にニューヨークのオフ・ブロードウェイで上演され、話題をさらった作品を日本初上演。娘の摂食障害をきっかけに浮き彫りになったいびつな家族関係や、母から娘に受け継がれる愛情と痛みが、リアルな会話を通じて描かれる。
脚本:ドミニカ・フェロー
翻訳:浦辺千鶴
演出:稲葉賀恵
出演:寺島しのぶ、吉柳咲良、富本惣昭、名越志保、松尾貴史
日程:2025年4月17日(木)〜5月6日(火・休)東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
公式ホームページ:https://horipro-stage.jp/stage/rinserepeat2025/
お問い合わせ先:
ホリプロチケットセンター/ 03-3490-4949 (11:00~18:00/土日祝休業)
2025年5月10日(土)・11日(日)京都・京都劇場
お問い合わせ先:キョードーインフォメーション
TEL:0570-200-888(12:00~17:00/土日祝休業)
【サイン入りチェキプレゼント】
<応募方法>
(1)ランランエンタメの公式X(https://x.com/ranranentame) をフォローする
(2)【前編、後編】の両方の記事を、リツートする。
(3)ダイレクトメッセージから「舞台『リンス・リピート』富本惣昭さん希望」と書き、申し込む。
<応募締切>
2025年5月11日 23時59分
<当選発表>
締切後、厳正なる抽選の上、当選者を決定。ご当選者様には、ランランエンタメ公式アカウントよりダイレクトメッセージにて当選連絡をいたします。2日以内にご返信がない場合は当選の権利が移ります。
当選者発表までに少々お時間を頂戴いたします。ご了承ください。
<ご応募について>
※リツイートは、公式リツイートに限定させていただきます。
※X(旧Twitter)アカウントを非公開にしている場合、リツイートを確認することができないため応募対象外となります。
※ご応募後のキャンセル、変更、返品、お届先の変更はできかねますので、ご了承ください。
※当選結果に関するお問い合せは受け付けておりませんので、ご了承ください。
<商品発送について>
※商品の配送は日本国内のみとさせていただきます。お届け日は、指定できません。
※当選者の長期不在や、賞品お届け先ご住所や転居先が不明等の理由により、賞品のお届けができない場合は、ご当選を無効とさせていただく場合がありますので、予めご了承ください。
<注意事項>
※プレゼントの応募によりお預かりした個人情報は商品の発送にのみ使用いたします。
※ご当選の権利は第三者への譲渡や現金とのお引き換えはできません。
※ご応募いただいた時点で、本応募要項に同意いただいたものとみなします。
取材 文:嶋田真己 撮影:有田純也