世代を超えて愛され続けてきたミュージカル『ピーター・パン』。本作は、いつまでも子どもでいたいピーター・パンとネバーランドの冒険で成長する子どもたちの、楽しくて物語を描き、子どもから大人まで楽しめる作品として1981年から45年にわたって上演され続けてきた。2023年よりピーター・パンを演じる山﨑玲奈に、公演への思いや3度目となる今年の意気込みなどを聞いた。
――3度目となる『ピーター・パン』への出演が決まったお気持ちを聞かせてください。
ミュージカル『ピーター・パン』は子どもの頃から憧れていた作品だったので、出演できたことがとても嬉しかったです。こうして3度もピーター・パン役を務めさせていただけることになり、本当に夢のようです。2年目よりさらにグレードアップした作品をお届けしたいという気持ちでいっぱいです。そのためにも改めて初心に返って、この作品について1から考えて、皆さんにお届けできたらと思っています。
――どんなところをグレードアップしたいと今の時点では考えていますか?
フライングやアクション、パルクールは、『ピーター・パン』で初めて経験したのですが、今年は3年目になりますので、より一層、技や回転を増やしてみたいと思いますし、よりかっこよく、きれいにできるようになりたいです。もちろん、芝居の面でもより深みを増したものをお見せできるように頑張ります。今回はキャストさんが一新されて、プリンシパルアンサンブルも新しい方ばかりです。新しいキャストの方とのお芝居はこれまでとまた違うものになっていくのだろうと思うので、そこに自分がどう馴染んで、新しいピーター・パンを作っていけるかチャレンジしたいと思っています。
――フライングは最初から楽しくできましたか?
私は高いところが大好きなのですごく楽しいです! ジェットコースターに無料で乗れているような感覚で飛んでいます(笑)。
――それはすごい! パルクールやアクションも、初めから楽しんでできたのですか?
はい! もともと興味があったということもあり、すごく楽しかったです。パルクールは、高いところからジャンプしたり、遠いところへジャンプしたり、滑り台のようなものを降りたり登ったりしますが、慣れない動きが多いので、最初はドキドキ感がありましたが、すごく楽しくできました。
――さらにパワーアップしたアクションも楽しみにしています! ところで、山﨑さんは、この『ピーター・パン』という作品の魅力はどんなところにあると思いますか?
幅広い世代の方に楽しんでいただける物語にあるのかなと思います。私自身も小さい頃に観劇して、楽しくて躍動感のある作品に「うわぁ!」とはしゃぎました。高校生になって、初めて演じたときは、切なくて悲しい物語だと感じるようになり、ハッピーエンドで終わってはいますが、考え方によってはハッピーエンドではないと捉えることもでき…すごく深みを感じます。ピーター・パンの底知れない孤独感も伝わってきて、大人になればなるほど見方も変わってくるんです。自分よりも上の世代の大人の方が観てもまた違った感じ方があると思うので、誰にでも楽しめるというのが1番の魅力なのではないかなと思います。
――では、ピーター・パンというキャラクターのどんなところが好きですか?
やっぱりカッコいいところが好きです! フック船長と戦っている姿もかっこいいですし、物おじせず、自分を持って、躊躇なく敵に挑んでいく姿は私には真似できないです。そうした姿が人を惹きつけるのだと思います。
――ご自身と似ているところや共感できるところはありますか?
ピーター・パンは明るくてヤンチャなイメージが強いと思いますが、私もそうしたところはあると思います。すぐにはしゃいでしまいますし、明るいので(笑)。台本を読んでいてもテンション感も似ているのかなと思います。
――本作の演出は、2023年から長谷川寧さんが担当されています。これまで長谷川さんの演出で印象に残っていることはありますか?
寧さんとは、3年間ご一緒させていただいていますが、動きに特化した方という印象があります。例えば指先の動き一つ、芝居一つひとつにも意味があるというのをすごく細かく教えていただきました。寧さんに言われるまで意識できていなかったので、すごく勉強になりましたし、「そうか、ここも気をつけないとダメなんだ」と新たな気付きをたくさんいただきました。
それから、2年目の昨年、「1年目と同じものにしたくない。1年目の記憶をそのまま2年目に持っていくというよりは、2年目でまた違う視点から新しいピーター・パンを見つけてほしい」とおっしゃっていたのも印象に残っています。どうしても1年目で作り上げてきたものをそのまま引き継いでしまった部分があったので、新たなキャストさんとのお芝居や新たに得られるものを自分のセンサーを働かせて掴んで、「1年目と2年目で全く違うね」と言われるようなピーター・パンになれるように頑張ろうと思えるようになりました。し、たくさんの学びを得てとても充実した時間が過ごせました。
――この3年間で、ご自身の中でも成長や変化を感じていますか?
少年の役を演じるために、仕草や話し方を矯正するところから始めたのですが、そうしてお芝居の作り方を根本から変えていくというのは、ピーター・パンで初めて経験しました。それから歌の面でも、キーが低い曲も多く、それもまた私には挑戦でした。私は低音がすごく苦手だったのですが、歌稽古で何度も繰り返し歌っていくうちに、だんだんと低い声も出るようになってきて、自分の音域が少し広がったように感じます。もちろん、体力面でもフライングやアクションを毎公演行うので、体力がつきましたし、いろいろな面でパワーアップできた気がします。
――先ほど、山﨑さんもおっしゃっていましたが、今回、キャストが一新されます。共演者の方の印象を教えてください。
先日、ビジュアル撮影でフック船長、ウェンディ、タイガー・リリーとダーリング夫人の4人の方にはお会いさせていただきました。皆さん、初めて共演させていただく方ばかりです。
フック船長役の石井(一孝)さんは、(役衣裳を着用していたので)見た目からフック船長ですごく怖かったのですが(笑)、お話をするとすごく優しくて、暖かくいろいろなお話をしてくださり、とても頼り甲斐のある大先輩だと感じました。
ウェンディ役の山口(乃々華)さんは、めちゃくちゃウェンディだなという印象です! ふんわりとしてかわいらしい雰囲気で、すでにドキドキしています。どんな掛け合いになるのかすごく楽しみになりました。
タイガー・リリー役の七瀬(恋彩)さんは、これまでのタイガー・リリーとは全く違う強さがあるなと感じました。戦いに挑んだら負けてしまうのではないかと思わせる鋭さのようなものを感じました。ブレイクダンスがお得意で、身体能力がすごくお高い方とお聞きしたので、タイガー・リリー率いるモリビトのダンスナンバーがどんな感じになるのかすごく楽しみです。
ダーリング夫人役の実咲(凜音)さんは、すごく明るい方で、包み込む暖かさもあるのですが、溌剌としたピーター・パンのような魅力もあって。ダーリング夫人もまた、これまでとはまた違うスタイルが見えてくるのかなと思いました。
――ありがとうございました! ところで、山﨑さんが芸能界を目指されたのは、どんなきっかけからだったのですか?
小さい頃から歌が好きで、家でずっと歌を歌っている子どもだったんです。母親からうるさいと言われるくらいに(笑)。それで、そんなにも歌いたいなら、歌えるスクールに行けばいいのではないかと母親から勧められて通うことになりました。私はあまり乗り気ではなかったんですが、実際に見学に行ったら、この時間が終わらないで欲しいと思うほど楽しくて。そうして、スクールに通っているうちに、市民ミュージカルのオーディションがあると聞いて、試しに受けてみたら受かることができ、お稽古をしていくうちにミュージカルも楽しいと興味を持つようになりました。それまでは、ミュージカルは観るばかりだったので、自分が出るというのはそのときに初めて考えたことでした。それで、そのときの演出家さんから『アニー』のオーディションを紹介してもらい、受けたら落ちてしまって。そこで、人生で初めて悔しいと感じ火がついて、どんどんミュージカルをお仕事にしたいと思うようになりました。なので、オーディションに落ちたことが本格的にミュージカル俳優になりたいと思ったきっかけだったと思います。
――その後、見事、『アニー』にも合格されましたね。山﨑さんはミュージカルに出演することの面白さはどんなところに感じていますか?
ミュージカルは毎公演、全く違う感覚で演じることができるというのが魅力だと思います。同じ作品を何回も公演しますが、同じようにやろうと思っても、絶対に毎回同じにはできないですし、違うからこそ面白いのだと思います。
――今、俳優として抱いている夢や目標は?
私は事務所の先輩の高畑充希さんにすごく憧れているので、高畑さんのように舞台でも映像でも幅広く活躍できる俳優さんになるというのが目標です。映像にもどんどん出演して頑張っていきたいですし、舞台ももちろん頑張っていきたいです。
――今、山﨑さんがプライベートでハマっていることはありますか?
ゲームが好きで、「スプラトゥーン」や「ゼルダの伝説」にハマってます(笑)。親がいなければ、1日中、ゲームをし続けてしまうくらい好きなんです。親に止められて渋々に辞めますが(笑)、暇があったらずっとやっていると思います。
――最後に公演に向けての意気込みとメッセージをお願いします。
11代目ピーター・パンとして3回目の出演をさせていただくことになりました。昨年の公演からさらにグレードアップするのはもちろんですが、初心に返ってまた1から作っていきたいと思います。新しいキャストの皆さんと一緒に、また違う角度から作り上げたネバーランドを皆さんにお届けできるように全力で頑張っていきます。小さいお子さんからお年寄りまで、幅広い年代の皆さまに楽しんでいただける作品になっていますので、ぜひぜひ、3世代で来ていただきたいなと思っています。
青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
【東京公演】 2025年7月28日(月)~8月6日(水)
【会場】 東京国際フォーラム ホールC
【主催・企画制作】 ホリプロ
【特別協賛】 青山メインランド
【チケット料金】
ネバーランドシート(妖精の粉付): おとな・こども 平日・土日共通10,000円
S席:おとな平日8,500円/土日8,900円 こども平日6,500円/土日6,900円
A席:おとな平日4,800円/土日5,200円 こども平日3,200円/土日3,600円
【公式HP】 https://horipro-stage.jp/stage/peterpan/
【キャスト】
ピーター・パン:山﨑玲奈
フック船長:石井一孝
ウェンディ:山口乃々華
タイガー・リリー:七瀬恋彩
ダーリング夫人:実咲凜音
ロストボーイズ:飯田汐音、小野寺夏音、梶 みなみ、富田明里、宮島優心(ORβIT)
パイレーツ:今村洋一、黒沼 亮、佐藤 大、七味まゆ味、武井雷俊、馬場礼可
モリビト:ASUKA、奥富夕渚、住 玲衣奈、髙中梨生、堤 はんと、中川友里江、西垣秀隆、森田駿介
ジョン(Wキャスト):白石ひまり/三浦あかり
マイケル(Wキャスト):小林愛佳/柳生有咲
※以上五十音順
スウィング:三井夕萌、大賀辰次朗
【スタッフ】
原作 :サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞 :キャロリン・リー
作曲 :モリス(ムース)・チャーラップ
翻訳・訳詞 :福田響志
演出・振付 :長谷川 寧
音楽監督:宮川彬良、美術:BLANk R&D、照明:齋藤茂男、音響:井上正弘、衣裳:高橋 毅、
ヘアメイク:河村陽子、アクション・パルクール:HAYATE、映像:anno lab、フライング:松藤和広、歌唱指導:福井小百合、パペット操演指導:黒谷 都、振付助手:溝上瑞季/仙石孝太朗、
アクション・パルクール助手:ASUKA/大賀辰次朗、稽古ピアノ:浅野直子、演出助手:坂本聖子/玉置千砂子、舞台監督:小澤久明/瀧原寿子、エグゼクティブ・プロデューサー:堀 威夫
【サイン入りチェキプレゼント】
<応募方法>
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(2)【前編、後編】の両方の記事を、リツートする。
(3)ダイレクトメッセージから「ピーターパン山﨑玲奈さん希望」と書き、申し込む。
<応募締切>
2025年8月6日 23時59分
<当選発表>
締切後、厳正なる抽選の上、当選者を決定。ご当選者様には、ランランエンタメ公式アカウントよりダイレクトメッセージにて当選連絡をいたします。2日以内にご返信がない場合は当選の権利が移ります。
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取材 文:嶋田真己 写真:オフィシャル