【後編】上白石萌歌インタビュー 主人公の妻・江月梅役「一緒に手を取って歩んでいけたら」 舞台『大地の子』

――上白石さんが俳優として特に大切にされていることや、この作品に限らず、お芝居をする上でのこだわりを教えてください。

自分から発せられる感情に嘘がないようにしたいと思っています。先ほどもお話ししましたが、私自身は憑依して演じたり、即座にその気持ちになれるというタイプではないので、必死に考えることでその役の心になれるのではないかと思います。今回は江月梅として発せられる一ひとつの感情になるべく嘘なく、日々、心を動かしながらお芝居できたらと思っています。

――上白石さんは数多くの舞台に出演されていますが、舞台ならではの醍醐味をどこに感じていますか?

何公演やっても一度も同じ回がなかったり、演目が生き物のようにどんどん変化して、進化していくのを肌で感じながら、日々お芝居をするのが楽しいです。何より、テレビや映画とは違って、メディアを介さずに、生きているままの生身でお客さまに感じていただけるというのが一番の魅力だと思います。私自身も舞台を観に行くのが好きですが、やっぱり舞台でお芝居をしてセリフを発している姿を見ると「その人が、その役が、生きている」と強く感じます。舞台はお芝居の起源ですごく神聖なものだと思っていますし、きっとこれからも滅びることがないものだと思います。今回も、お会いできるお客さまとの一期一会を楽しみながら、毎回フレッシュにお芝居をお届けできたら思っています。

――舞台に出演する際のルーティーンはありますか?

すごく心配性なので、早めに着いておきたいというのと、誰もいないお稽古場や楽屋の空気が好きなので、一番乗りするようにしています。人がまだ踏み入っていないまっさらな状態に身を置くと、清らかな気持ちになるんです。すぐに緊張してしまうタイプなので、人がまだいない場所が落ち着くというのもあります。それに栗山さんはお稽古時間がすごく短いので、早く行って一つでも多く吸収して帰りたいという気持ちもあって。稽古が終わってからも私はなかなか帰らないので(笑)、なるべく稽古場にいたいのかもしれません。

――本作では、井上芳雄さんと夫婦役を務めます。井上さんとの共演で楽しみにしていることは?

10年弱ぶりの共演になりますが、その間に姉(上白石萌音)と何度も共演されていたので、私も舞台裏で何度もご挨拶させていただいていて、勝手ながら親戚のような親しみを持っています。(本作の)製作発表で久しぶりにお会いしたのですが、変なこわばりもなくお話しできました。芳雄さんは柔らかくて、聡明で、すごくユーモアのある方なので、早くお芝居をしたいという気持ちでいっぱいです。芳雄さんのすてきなお芝居に身を委ねながら、私も一心を支える灯火のような存在となって、いい夫婦になれたらと思います。

――ところで、本作の公演中に26歳のお誕生日を迎えますね。25歳の1年間を振り返って、どんな1年でしたか?

26歳になるということが信じがたいです。まだまだ20歳、1年生、2年生みたいな気持ちです(笑)。時の流れは早いなと改めて思います。2025年は個人的には、世に放たれる、公開される作品が多い1年でした。さまざまな役を通していろいろな姿を皆さんにお見せすることができたのかなと思います。26歳となる2026年は、それぞれの作品に深くじっくりと向き合って、人として成長できる1年にできたらいいなと思っています。

――今後の俳優、アーティストとしての目標や夢は?

まずは役者である以前に1人の人間として、日々のいろいろな機微をしっかり味わって過ごしたいです。役を演じるということは、普段の自分の生活や感じていることがそのまま反映されることだと思います。胸がいっぱいになる瞬間を一つでも増やして、日々を過ごしていけたらいいなと。それから、20代半ばになって、やっと学生役や誰々の娘という役でなく、社会人の役をいただく機会が増えたので、より1人の人間として責任感を持って、一つでも多くの素晴らしい作品と出会えたらいいなと思っています。

――上白石さんが胸がいっぱいになる瞬間はどんな瞬間ですか?

最近、胸がいっぱいになった瞬間があったんですよ! 母親が実家の整理をしているときに見つけた、私が生まれたときの産声を録音したカセットテープを送ってくれて。家にカセットプレイヤーがあったので再生してみたら、自分が生まれた瞬間の産声や周りにある音、「何グラムですよ、おめでとうございます」といった看護師さんの声が入っていました。1分くらいのテープでしたが、それを聞いた瞬間に涙が出て、胸がいっぱいになって。「ああ、生きているってすごいな」と、とてつもない気持ちが胸に広がりました。そのほかにも、例えば、おいしいものを食べて「幸せだな」と思う気持ちもそうですし、日常の中にあるそうした感情の一つ一つをしっかり味わっていけたらいいなと思っています。

舞台『大地の子』
2026年2月26日(木)~3月17日(火)
明治座
原作:山崎豊子『大地の子』(文春文庫)
脚本:マキノノゾミ
演出:栗山民也
キャスト                
陸一心 役:井上芳雄
あつ子 役:奈緒
江月梅 役:上白石萌歌
陸徳志 役:山西惇
松本耕次 役:益岡徹
ほか
公式サイト https://daichinoko-stage.jp/

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取材:文・嶋田真己 撮影:有田純也