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2017年10月19日 06:02

舞台『オーファンズ』細貝圭さん×佐藤祐基さん×加藤虎ノ介さんインタビュー!「僕らならではの『オーファンズ』を届けたい!」<中編>

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

【キャラクターに共感することは……】

――『オーファンズ』は観る人によって、受け取り方にもそれぞれ違いがあると思いますが、トリート、フィリップ、ハロルドそれぞれ3人のキャラクターで共感する部分はありますか?

 細貝:僕が演じるトリートは、観ているお客様も感情移入しやすいキャラクターだと思います。トリートという人間の感情は非常にわかりやすいじゃないですか。自分がすごく愛していた者がいきなり誰かに奪われてしまう。大切な者を奪われた時の切なさや怒りや悲しみは多くのお客様と共有できる部分だと思いますね。

佐藤:僕は(フィリップに対して)共感するというよりも、童心に帰るという感じですね(笑)。何か起きるたびに純粋なリアクションをすることを心がけているのですが、フィリップの役柄はどこまでやっていいのか?という境界線もあったりする。知恵遅れだったり発達障害だったりという見方やいろいろな限度もあって……。演じるにあたりいろいろな映画を観ましたが、自分はそっちを追いかけていてはダメなんだなと思って。本当の子供みたいに「これなに?あれなに?」といった、自分の中に疑問を作っていくことが正しい道なのかなという感じがしています。共感よりも童心に帰って(自分の)子供の時のようにワンパクに楽しんで怒られて……みたいな感じですね

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――フィリップはトリートに抑圧されて育ちました。フィリップにとって“抑圧されることは当たり前じゃないことだけど当たり前のこと”だったわけですが、そんなフィリップについてはどう思われますか?

佐藤:もちろん、その瞬間での恐怖はありますが、その恐怖をずっと引きずっているわけではなく、兄弟なので兄ちゃんを好きな部分も絶対あるだろうし。抑圧されて生きてきたけれども、そんなに心底嫌でもないのかな……ただ知らなかっただけだから。だけどハロルドが来てから自分の世界が広がって「こういう世界があるんだ」と知る。テレビの中でしか観たことがないようなことも「これは現実なんだ、僕もできるんだ」とわかるようになった。ハロルドによって“フィリップの世界が広げられていくこと”に対してのトリートの嫉妬というのが、この作品の魅力的な部分であると思いますね。

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――なるほど。そんなハロルドを演じられる加藤さんはいかがでしょうか?

加藤:人に何かを与えることや影響を及ぼすことについて本人(ハロルド)的には、そんなに意図しなかったことなのかなと……。ふと思いついたのですが、ハロルドにとってこの2人と関係を築いていくことは、彼の人生の中で少しだけ魔が射したのではないかなと思ったんです。僕も人と関係性を築く時に、「この人はこうだから仲良くなろう」とか「こうだから好きになろう」といった理由などはなくて、気づいた時にはこういう関係性になっていて、後になって考えるといろいろやっていたなと思うことがあるんです。「そういうことってあるよな」と思いながら台本を読んでいて。そういう意味では、ハロルドに共感していましたね。

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――役へのアプローチ法などはどのようにされているのでしょうか?みなさんが考える“役作り”とは?

加藤:歴史上の人物を演じる時には多少調べることはしますが、ケースバイケースかな。誇張してデフォルメしてみせるような時には、そういう部分も考えないといけないかな。

細貝:内面的な話となると、舞台などでは特に意識しないままフラットな状態でだんだんと役に入り込んでいますね。役作りなどは人それぞれだと思うので、きっちりプライベートからその役に向けて構築する人もいるだろうけど……僕はどうもそういうのが照れくさかったりしますね。

佐藤:照れくさいといえば、ラブシーンの時などは恥ずかしかったりするよね。まあ、今回ラブシーンはありませんけど(笑)。ラブシーンなどで、この人普段もこうやっているんじゃないの?とか、そういう観られ方されると思うと恥ずかしいかな(笑)。

細貝・加藤:あははは!確かに~(笑)。

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――今回の舞台は3人芝居ということで、台詞の量も非常に多いですよね?細貝さんは、役者人生9年間の中で一番セリフの量が多い舞台と伺いました。

細貝:とても多いですね。覚え方として、最初は台本を持ちながら動きや段取りをつけていき、2週目くらいで少しずつ(台本を)外していくことが多いのですが、マキノさんから「立ち稽古になったら、本は外してくれ」と言われまして。このお芝居は7場まであり毎日1場ずつ進んでいくのですが、1場が20~30ページもあるから毎日台詞に追われているようで(苦笑)、稽古が終わったら翌日のシーンの台詞を入れなきゃいけない!という感じなんです。でも、毎日大変ですけど、これはこれですごく刺激的というか楽しんでいますね。

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――佐藤さんは、台詞覚えについて「活字が耳や鼻から漏れる」と表現されていましたね。

佐藤:あはは、久々な感覚だなと思って。割りと台詞覚えは早いほうだと思うのですが、稽古の進み具合が非常に早く、毎日1話ずつ進んでいくので。気持ちの整理はつけやすいんですけど、頭に入れたものが寝ている間に鼻とか耳から漏れていくような感じがして(笑)。それがすごく不安で、朝起きたら忘れているんじゃないかなって思うんですよ(苦笑)。だから、3人で喋っている台詞を録音したものをずっと繰り返し聴いて、耳からも覚えるようにしています。

加藤:え?そうなの?
佐藤:はい。え?!録ったじゃないですか!
加藤:あっ……そうだったな(笑)。
細貝:エエ~!?うそ!忘れてたとか?(笑)。
佐藤:しかも、それ虎さん(加藤)が「居残りして録ろう!」って言ったんじゃないですか!
加藤:あれは台詞合わせでやっただけなんだけど、録っていたのは忘れてた(笑)。
細貝:録音したやつ、聴いてなかったんだ~(笑)。
加藤:よくいるじゃん!参考書買っただけで満足しちゃう人。
一同:爆笑

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――そんな加藤さんは3年ぶりの舞台とのことですが、台詞はどのように覚えられているのでしょうか?

加藤:読んで声出しての繰り返しですね。台詞の分量は、今までで一番多いというわけではないんですけど、覚える速度に関してはたぶん、今回が一番早くやっているかな。立ち稽古してからまだ日が浅いですが、台詞を入れていくペースを考えると今までで一番早いペースなのかなと思いますね。

孤児(オーファン)との共生によって再生する孤児たち(オーファンズ)
フィラデルフィアの廃屋で暮らすトリート(細貝圭)とフィリップ(佐藤祐基)の孤児兄弟は、凶暴な性格の兄トリートが臆病な弟フィリップを外界に出さずに支配し、トリートの稼ぎだけで生活をしていた。そこに、やくざ者のハロルド(加藤虎ノ介)が迷い込んできて、彼もまた孤児だったことから、3人に疑似家族のような日々が訪れる。

ハロルドはかつて自分がされたことを返すかのように、若い二人にさまざまな事を教えていく。フィリップの中でトリートの存在は少しずつ薄れていき、やがてトリートは孤独感にさいなまれてしまう。

孤児(オーファン)との共生によって再生する孤児たち(オーファンズ)の物語の向かう先とは・・・。

舞台『オーファンズ』の兵庫公演は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて10月14日(土)~10月15日(日)まで。東京公演は草月ホールにて10月18日(水)~10月22日(日)まで上演。

公式HP:http://www.orphans-stage.com/

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