【前編】中村獅童、中村勘九郎、中村七之助共演!赤坂大歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』中村七之助&源孝志インタビュー

2020/3/14 17:50

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

中村獅童、中村勘九郎、中村七之助が202055日(火)~24日(日)にTBS赤坂ACTシアターで、3年ぶりとなる赤坂大歌舞伎の公演を行う。演目は三遊亭圓朝原作で三大怪談噺の一つと呼ばれる『怪談 牡丹燈籠』。脚本・演出は、2019年放送のTVドラマ版を演出した源孝志が手掛ける。赤坂大歌舞伎は、勘九郎・七之助兄弟の父、十八代目中村勘三郎が2008年にスタートした人気シリーズで、今回は6回目の公演となる。このほど、中村七之助、源孝志がインタビューに応じ、本公演の見どころ、演目決定までのいきさつを語った。

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(左から)中村七之助  源孝志 

――3年ぶりの赤坂大歌舞伎への思いと「怪談 牡丹燈籠」を選ばれた理由をお聞かせください。

七之助:赤坂大歌舞伎はTBS赤坂ACTシアターのこけら落としの時に父(中村勘三郎)がオファーをいただきまして、赤坂の土地は昔ながらの料亭街でしたから芸能の街としての赤坂を元気付けたいという思いもあり、始まりました。古典もやり、舞踊もやり、いろいろなジャンルをやってきました。(2012年)父が亡くなった時には次の『怪談乳房榎』が決まっていまして、2014年のニューヨーク公演の足掛かりになる公演だったので、引き続きやることができました。その後、15年には『於染久松色読販~お染の七役~』をやらせていただき、17年には新作『夢幻恋双紙~赤目の転生~』もやり、そして今回、3年ぶりに赤坂大歌舞伎に帰ってこられたというのは純粋に嬉しく思います。

なぜ、この演目かというのは、去年、久しぶりに映像のお仕事をさせていただいたのですが、それが源監督の「令和元年版 怪談牡丹燈籠 BeautyFear」だったんです。僕は歌舞伎の「怪談 牡丹燈籠」しか知らなかったので、これを4話のドラマにするのは「どうするのだろう?」と思ったのですが、そのお話をくださったプロデューサーがTBS赤坂ACTシアター立ち上げの時からお世話になっていた方だったので、信頼してそのお仕事をさせていただくことにしたのです。慣れない映像の現場なので緊張していましたが、源監督はとても優しく色々なことを教えて下さいました。そして脚本を見た時からずっと思っていたのですが「これは、面白いぞ。歌舞伎にしたらどうなるだろう?と。僕は常に何かの作品に触れた時に歌舞伎にしたらということを考えるので、その時も考えていました。そして、監督と飲んでいる時に、「これ歌舞伎にならないですかね?」という話をしていたら、とんとん拍子で話が進んでいき、1年で形になりました。稀有なことです。何十年やっていてもならないものもいっぱいありますから。

源:七之助君はもちろん言い出しっぺですけれど、獅童君と勘九郎君に話して、やりたいという熱意を話しました。僕は最初は脚本だけで演出するつもりはなかったのですが、平成中村座が九州公演をしている時に呼ばれて、見に行ったんです。勘九郎君に会って「いいですね、僕は映像の人間で舞台は素人ですよ。歌舞伎のこと何も知りませんよ。あなた方が助けてくれるのならやってもいいです。」と僕は不安でしたが、演出も引き受けることになりました。

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――TV版の『牡丹燈籠』に七之助さんを起用された理由は?

源:『牡丹燈籠』は落語でいう世話物というジャンルで、世話物の良さをやれる役者を探していて、それは歌舞伎の役者さんだと思ったのです。中村七之助は女方だけど、新三郎をやったらすごく色っぽい新三郎になるのではないかと思ってお願いしたんです。共演の女優さんにもとてもいい影響を与えてくれて、立ち居振る舞いやら何やら、皆が彼のところに質問しに来ていました。

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――TV版の『牡丹燈籠』を拝見しましたが、複数のストーリーが絡みあっていて複雑ですね。

源:難しいですよ。登場人物が多いですから。登場人物が多いのに役者は3人しかいないわけですから、一人三役をやっていただかなくてはならない。どのキャラクターもしどころがあります。お露さんは華がありますし、お国も悪女ですし、お峰も悪いです。歌舞伎で言うところの「しどころ」がすごくある役なので、最初は二役といっていたのですが、観に来たお客様が、「お露、七之助じゃないの?」とがっくりされてしまうので、早替りが大変ですが、三役演じてもらうことになりました。勘九郎君も獅童君も二役ですが、やる役がまったくキャラクターの違う役を演じるので、それは楽しんでやってもらえればと思っています。

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――お露はすぐに恋に落ちてしまうキャラクターですね。

七之助:そうですね。歌舞伎では定番中の定番です。お露はまだいい方ですよ。会って、恋をしているわけですから。死んでいる人の絵を拝んでいるお姫様とかいますから。

お国は歌舞伎の『怪談 牡丹燈籠』では全く描かれていないんです。源次郎(中村獅童)とお国というのは歌舞伎では伴蔵(中村獅童)、お峰の対照のようなとてもいい役ですが、しどころは無い役で、難しい役だと思っていたのです。でも、今回の源監督の本でのお国は、「こういう風なアプローチか」という面白さがあり、一番やりがいがありますね。お峰はどうしたって面白いんですよ。源次郎の捉え方も、歌舞伎の場合だと、ただのどうしようもない男なんですけど、孝助との関係や、男臭さが面白いです。獅童さんは、やさぐれている中にも孤独さが垣間見える源次郎役がぴったりだと思います。明るくしているのに、すごく暗い部分があるというのが獅童さんの役者としての魅力だと思っています。

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公演名: 赤坂大歌舞伎
演 目 : 怪談 牡丹燈籠
原 作 : 三遊亭圓朝
脚本・演出: 源孝志
出 演 : 中村獅童 (二役 宮辺源次郎・伴 蔵)
中村勘九郎 (二役 黒川孝助・萩原新三郎)
中村七之助 (三役 飯島露(お露)・お国・お峰)
日 程 : 2020 年 5 月 5 日(火・祝)~5 月 24 日(日)
会 場 : TBS赤坂ACTシアター
公式サイト https://www.tbs.co.jp/act/event/ookabuki2020/


 

 

 

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