取材:記事・写真/RanRanEntertainment
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――ところで、お二人は「紅‐ing!!」(2020年2月6日~15日上演)でも共演されていましたが、お互いに役者としてどのような印象を持っていますか?
十碧:颯さんはなんでもできる方。宝塚時代からすごいなと思っていたんですが、その当時はほとんどお話をさせていただいく機会がなくて、「紅‐ing!!」で初めてご一緒させていただいて、歌も踊りも完璧だと改めて思いました。お稽古に取り組む姿勢に無駄がなくて、やるべきことを決めたら、それを黙々とこなされている姿に感銘を受けました。実力も素晴らしいですし、人柄もすてきな方です。
字月:いえいえ、私も必死ですよ(笑)。普段はフワフワして、ボケーっとしていますし(笑)。
十碧:すごく優しい方なので、お稽古場でも甘えさせてもらおうと思っています(笑)。
字月:どうぞ、甘えてください(笑)。れいやちゃんは、思っていたイメージ通りの人です。前向きで明るくて、笑い声がよく似合う「陽」の人。エネルギーがあって、華やかで大きな踊りをされるので、見ていてとても気持ちがいいんです。つねに前向きなので、一緒にいると自分まで前向きになれるし、人間的にもとても魅力のある方だなと思っています。
十碧:ありがとうございます!
碧れいや 宇月颯
――主演の山本さんの印象は?
十碧:頭の回転が速くて、すごく気さくな方でした。座長ということもあって、みんなに声をかけてくださったので、とてもやりやすかったですね。私がセリフを間違えてしまっても、それに合わせて演じてくれて…素敵な役者さんだと思います。
字月:私は、まだお会いできていないんです。山本さんもそうですが、れいやちゃん以外は皆さん初共演なので、そういう意味でもお稽古が楽しみです。
――山本さんと安井一真さんのインタビューで、山本さんが「ジョンは『最低な奴』に聞こえると思うのですが、でもその姿が愛くるしくて、なんだかかわいそうに思ってしまうような人物でもあると思う」とお話されていたのですが、山本さんのジョンはお稽古でどう感じましたか?
十碧:本当にキュートで魅力的でしたよ! この作品のあらすじだけを聞いたら、ジョンはひどい男に見えるじゃないですか。でも、それも仕方なかったんだねと思えるように演じていらしたので素晴らしいと思いました。
字月:(台本を読んで)よっぽど魅力的に演じないと物語が成立しないと思ったので、どう演じられるのか楽しみです。
――では、改めて本作の魅力、そしてここだけは見て欲しいという注目ポイントを教えていただけますか?
十碧:いっぱいあります(笑)。キャストがそれぞれ、セリフを言っていない場面でも面白い反応をしているで、1回観るだけじゃ足りないと思います。何回も来ていただいて、色々なところを観て欲しいです。1回の観劇じゃあ、目が足りないと思います!
字月:このシーンの裏側では、実はこういうことをしていたというのが分かって観ると、より面白くなるよね。
十碧:そうなんです!
――宇月さんは台本を読まれて、この作品の見どころはどこだとお感じになりましたか?
字月:お客さまには内情が分かっているけれども、本人たちは気づかずに物語が進んで行くという設定が面白くて、台本を読んでいても「次はどうなるんだろう?」「どうやって本当のことを知るの?」って先が気になって仕方がなかったんです。なので、お客さまもきっと同じような思いで観ていただけるんじゃないかと思います。それを演じるのはとても大変なことだとは思いますが(笑)。
――ありがとうございます。では、物語にちなんで、理想の結婚や結婚観を教えてください!
十碧:色々な経験を共にできたり、一緒にいて喜びを感じられるというのがいいなと思います。
字月:それは大事だよね。私も、子どもの頃に、女の子同士で「好きなタイプは?」って話をしていた時に、言葉の意味もわからずに「価値観が合う人」って言っていましたが(笑)、大人になってその意味が分かってきて、ありきたりだけど本当に大事なことだなと思うようになりました。同じことに共感して、一緒に人生を歩んでいくというのは、とても素敵なことだと思います。今の時代は、夫婦にもいろいろな形があるので、選択肢も多いですし、考えさせられる部分ではありますが…でも、この作品のような結婚はご遠慮したいですね(笑)。
十碧:それはご遠慮したいです!(笑)。
字月:これはあくまでもファンタジーです(笑)。
――最後に、公演への意気込み、そしてファンの方へメッセージをお願いいたします。
十碧:お稽古を通して、たくさんの方に観ていただきたいと思ったので、9月に延期公演をさせていただけることは本当に嬉しく思っています。こういうご時世だからこそ、何も心配せず、笑っていただける作品にしたいと思っていますので、何度も足を運んでいただきたいと思います。
字月:今回、新たに参加させていただけるということで、挑戦だという思いもありながら、メアリーが演じられることをとても楽しみにしています。公演が行われる頃には、この状況も落ち着いて、楽しく笑っていただける作品を観ながら暗い気分を吹き飛ばせるようになっていたらと願っています。エンターテインメントのお仕事は、皆さんに楽しんでいただけることが大事なので、そのために私たちが努力して、素敵な作品をお届けできたらいいなと思います。
舞台『Run For Your Wife』
9月2日(水)~6日(日)に三越劇場で上演。
作:レイ・クーニー
訳:小田島雄志・小田島恒志
演出:菅原道則
出演:山本一慶、宇月 颯、十碧れいや、安井一真、我善導、根本正勝/ルー大柴
企画・製作:アーティストジャパン
6月22日~チケット発売中 ※9月6日 17時公演のチケットは販売未定※
チケット取り扱い:アーティストジャパン、三越劇場(7/1より)
前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/ranran/67435.html
(文:嶋田真己/写真:山副圭吾)