取材:記事・写真/RanRanEntertainment
――たくさんご覧になって、お気に入りのミュージカル映画は?
『シカゴ』が一番好きです。
――どういったところが?
『シカゴ』のステージ上での駆け引きというか、お客さんとの駆け引きが初めて見たときから印象的で、これも映画から始まり、そのあと舞台を見たときにほんとに映像でやっていたものが現実で繰り広げられていて、舞台に立ってパフォーマンスをしているのですが、その中でも共演者同士の細かい心情の駆け引きや、裏に秘めている駆け引きがあるんだなというのがすごく衝撃的でした。表面的ではなく、立体的なのだなと感じた作品でした。
――『フラッシュダンス』も前からご覧になっていたとおっしゃっていましたが最初にご覧になったのはいつ頃ですか?
13歳頃だったと思います。Dreamのメンバーの一人がこの映画をすごく好きで「すごくいい映画だから見てみて」と映像を貸してもらいました。
――その時の印象は覚えていらっしゃいますか?
女性だけど女性っぽくない、男性をも超える強さが、真っ直ぐで、かっこいいなと思いましたね。
――さきほど「びびり」だとおっしゃっていましたが、そういったところがありながらこの世界を目指されたのはどういうきっかけだったのですか?
表現することは昔から好きで、幼稚園児や小学生の頃は今の自分から見ても不思議なのですが、性格が正反対なんです。何もものおじしないすごく明るい性格だったのです。いつのまにこういう風になったんだろうと思いますが、その中でも、表現することや目立つことが好きだったので、体で表現するダンスの魅力と出会い“すごく楽しいな”と思ったのがきっかけですね。
――この作品に出演されるにあたってプレッシャーってありましたか?
プレッシャーしかなかったです(笑)。
――プレッシャーとはどのように向き合っていらっしゃるのですか?
この歳になって新しい挑戦と共にプレッシャーをいただけるというのはすごく有難いことですし、こういう作品に出演させていただけるということはきっと何か意味があることだと思っています。“どうしよう、どうしよう”というものに打ち勝ち、自信をつけるためにできることとは、一つ一つやっていけばいいのかなと思っています。キャストの皆さんも、スタッフの皆さんもプロの方なので、思いっきり当たって砕けろ精神でチャレンジしたいです。
――この作品に出るに当たって一番の挑戦は?
今までやってきたことはDream Shizukaとして歌う、ダンスをする、自分主体で自分の表現でやってきたものなので、キキという役になり歌って踊ることが挑戦かなと思います。今までの自分とは違った考え、違う型でやっていくことが大切になってくると思うので、今までしたことのない新しい表現もするでしょうし、歌やパフォーマンスもするので、ステージに立っているすべてが挑戦なのかなと思います。
――本格的なミュージカルというのは初めてということですね
初めてです。ミュージカルが好きなので、いつかは自分自身もできたらなぁという風に思っていましたが、できたらなぁと思って簡単にできる世界ではないというのも知っていました。今回挑戦したいと思っていたミュージカルに一歩踏み出させていただけたのは、すごく嬉しいことですし、ここで新しい自分自身の軸を作っていけたらなと思います。
――軸になっていく予感はありますか?
軸にしていきたいなと狙いはあります。
――Shizukaさんにとってダンスの位置づけは?
歌と同じぐらい難しいですね。正解がないので。その場その場の気持ちで同じ振りを踊っていても全く変わりますし、踊る人によっても振りというものが違ってきます。そういう意味ではすごく自由なものでもありますし、変化するものなので、私らしい、このミュージカルだとキキらしい表現を常に模索するものだと思います。
――ShizukaさんはSNSでもトレーニングのことを書いていらっしゃいますが、トレーニングはどのようにされていますか?
生活の一部になっているので、その時その時、どういう状態になりたいのかという目標を設定して相談しながらやっています。今ですと、しぼっている状況なので、ダッシュやEXILEの皆さんがやっているようなトレーニングをメインに、心拍機能や肺を鍛えて疲れにくく回復しやすい体になるようにやっています。
――『フラッシュダンス』に向けてしぼっていらっしゃるのですね?
作品に出ていらっしゃる方がスタイリッシュでかっこいいイメージがあったので、衣装に頼らずに、自分自身がそのイメージに少しでもなれるようにということで頑張っています。
――歌の練習はいかがですか?
普段やっているようなボイストレーニングとはまたちょっと違います。そういう意味で稽古中に歌唱指導の先生もいらっしゃるので、トライしています。
――ミュージカルは表現が違うと思うのですが?
そうですね。台詞にメロディがついているのがミュージカルの歌なのかなと思っています。歌おうとした時点でそれは台詞ではなくなってしまうので、気持ち先行でそれを歌で表現するという、考える順番が普段やっているものとは違いますね。普段だとしない発声法で、こういう感情だから強めに発声したり、わざと可愛らしい声にしてみたり。台詞での気持ちが大切になってくるところが一番違うと思います。
――ミュージカルを楽しみしている方々とShizukaさんのファンの方にメッセージをお願いいたします。
このミュージカル『フラッシュダンス』は幅広い年齢の方々に共感していただける、心に響く台詞やシーンがあると思います。本当に、一人でも多くの方に観ていただきたいなと思います。自分がこの作品と出会ったときに感じたような、もっと前に突き進んでいきたいと思うそんな前向きな気持ちを届けられたらなと思っています。とにかく純粋にダンスもいろいろなシーンもすごく素敵なので、この世界観を楽しんでもらえたらと思います。
自分自身としても初挑戦のことなので、いい意味で今までとは違う姿で皆さんにびっくりしていただけたらなと思っているので、いろいろな楽しみをもって足を運んでいただきたいなと思います。
――特にここを見て欲しいというポイントがありますか?
4人の楽屋でのシーンがあるのですが、4人の関係性をいろいろな角度から楽しんでいただけるので、そこを見て、ちょっとほっこり、自分も仲間に入りたい、そんな気持ちになって欲しいと思います。
――ありがとうございました。
インタビュー前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/ranran/68788.html
『フラッシュダンス』
■日程
東京 2020年9月12日(土)~9月26日(土)日本青年館ホール
名古屋 2020年10月3日(土)~10月4日(日)日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
大阪 2020年10月8日(木)~10月11日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
■原作:トム・へドリー&ジョー・エスターハス作
パラマウント・ピクチャーズ映画『FLASHDANCE』
■脚本:トム・へドリー&ロバート・キャリー
■日本版脚本・訳詞・演出:岸谷五朗
■出演
アレックス・オーウェンズ:愛希れいか
ニック・ハーレイ:廣瀬友祐
グロリア:桜井玲香
ジミー:福田悠太(ふぉ~ゆ~)
C.C.:植原卓也
キキ:Dream Shizuka
テス:石田ニコル
ハリー:なだぎ武
ルイーズ/ミス・ワイルド(二役):秋園美緒
アンディ:松田 凌
ジョー:大村俊介(SHUN)
ハンナ:春風ひとみ
■企画・制作:アミューズ
■オフィシャルHP http://www.flashdancethemusical-jp.com/
(文:高橋美帆/写真:早川善博)