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2021年6月25日 17:15

【後編】富田靖子・松下洸平出演 こまつ座『母と暮せば』再演!富田靖子インタビュー! 一人の親として、一人の女優として、やり続けたい作品です

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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――3年ぶりで、世の中の状況も変わって、この舞台に臨む気持ちに変化はありましたでしょうか?

正直、この舞台すらも、本当に舞台の上に乗ることができるのか、なかなか難しい状況に、なっているような気がします。現実問題、舞台でこれを演じることができたら奇跡だと思っています。ただ、もしできなかったとしても『母と暮せば』『父と暮せば』『木の上の軍隊』はずっと続いていく作品なので、今回できなかったとしてもそれを恐れてはいないです。またやります!私は、一人の親として一人の女優として、これはやりたいと思う作品なので、できればたくさんの人に観ていただいて、二度とこんなことが日常になるような世界にはなって欲しくないと思うから、やり続けたいと思っています。

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――この作品をやりたいと思われるのは、伝えていきたいということでしょうか?

やっとマスク生活にも慣れましたけど、ほんとはそうじゃない日常がいいですよね。実際にコロナで亡くなっている方もいっぱいいらっしゃって、こんな日常は望んでいない、それと同じで、爆弾で人が亡くなっていることが日常なんてやっぱり許せないし、そんな日常はあってはいけなと思うからやり続ける。言葉で言っても私の子どもには伝わらないし、歴史の勉強は「1945年第二次世界大戦終了」の一文で終わってしまうけど、舞台だと生の何とも言えない空気感が肌を通して「こんなことあってはいけないよ」と伝えてくれる。こういうことを子どもに伝えられる母親でいたいなって。言葉ではなかなか戦争のことを子どもに伝えることはできないけれども、これが母親としてできることかなと思いますね。

――お子さんにも見せたい舞台なのですね。

そうですね。なかなか、私が子どもと話すと歴史の勉強みたいになってしまうので、そうじゃないところで子どもが感じてくれるのであれば、こういう形がベストなのではと思います。

――お子さんから感想はもらっていますか?

見せてないです。前回は受け止めることができないと判断したので、敢えて見せていないんです。今回は観る時には、いつも通りやりたいので私には言わないでねと思っているんです。子供がどんな感想を持ってくれるのか、そこは一人の母親としてきちんと見ていたいなと思います。

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――作の畑澤さんは、世界で一番、再演を楽しみしているとおっしゃっていますが?

ほんとうに?嬉しいです。畑澤さんがあの一冊の台本に辿り着くまでにどれだけの試行錯誤を重ねたかは、私の想像以上だと思うので心を込めてやります。また、皆さんにちゃんとこれをお届けできるようにお稽古は一か月弱ですけれども、きちんとお稽古して舞台に立ちたいなと思います。

――この舞台もそうだと思いますが、今後やりたいお芝居ですとか、考えていらっしゃることはありますか?

一つだけあります。なかなか舞台に立つ機会も少ないのでいつになるかわからないですけど、舞台ではこの作品とは別に一つやりたいなと思っていることは自分の中ではあります。自分でやらなきゃなと思っている作品があります。

――それは、差し支えなければ、どんな舞台でしょうか?

つか(こうへい)さんの作品です。つかさんがお亡くなりになった時に子どもがあまりにも小さくて舞台はできないと、でもそこが自分の中では心が・・・。今でも何でできなかったんだろう?と思っていて、“できることならやりたいなぁ、いつか”と思っています。体力のあるうちに(笑)。

108s


――それでは、最後に、舞台をご覧になる皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。

言葉で伝えられないことがたくさんあって、戦争に対する怒りだとか、こんなことやってはいけない、あってはならないというのはみんな当たり前に分かっていることだけれども、それを肌で感じていただけたら嬉しいです。言葉にできない何かを、舞台にしみ込んでいるもの、肌から伝わるものが絶対あると思うので、それを観て感じていただければ、それが一番嬉しいです。

――ありがとうございました。

065s

前編~

こまつ座 第137回公演『母と暮せば』
7月3日(土)~14日(水)
紀伊國屋ホール原案: 井上ひさし
作: 畑澤聖悟
演出: 栗山民也
協力・監修: 山田洋次
出演:富田靖子 松下洸平
公式サイト http://www.komatsuza.co.jp/program/

 【あらすじ】
1948年(昭和23年)8月9日、長崎の山の斜面にへばりつくように建てられた一軒家。十字架と遺影が飾られた小さな部屋で、母・伸子は卓袱台を出して配膳をしていた。原爆から以後3年間、長崎医科大学に行ったまま行方不明となってしまった息子・浩二が帰ってくることを諦めつつも祈り、助産婦を続けていた。伸子がいざ食べようとした時、ふいに誰かの気配に気づく。
「だれか、おると?」「僕だよ。」
そこには死んだはずの浩二がいた。驚きながらも喜び涙する伸子、自分はもう死んでいることを告げながらも昔のように笑い話を繰り広げるひととき。
「母さん、ずうっと笑ってなかったとやろ?母さんが笑うと僕も幸せになるとよ。」
しかし、話題は原爆を落とされた日…そして伸子の3年間へと移っていく…。

 

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<衣装クレジット>
ブレスレット et toi/エトワ

文:高橋美帆/写真:篭原和也

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