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2022年5月2日 12:00

【前編】井之脇海インタビュー! 『エレファント・ソング』で舞台初主演 「『僕以外の人にやらせたくない』と思ったのが初めてだった」

写真/RanRanEntertainment

PARCO PRODUCE 2022『エレファント・ソング』が、5月4日(水・祝)からPARCO劇場で上演される。本作は、失踪した医師の謎をめぐり、彼の失踪前最後に診た患者、青年マイケルと病院長のグリーンバーグが繰り広げる心理スリラー。2002年にカナダの作家ニコラス・ビヨンによって描かれ、モントリオールのインフィニシアターで朗読されたのちに、2003年から舞台が上演された。また、俳優のグザヴィエ・ドラン主演によって、2014年に映画化もされている。今回、主人公のマイケルを演じるのは、ドラマ・映画などの話題作で活躍する井之脇海。舞台初主演となる井之脇に、本作への意気込みを聞いた。

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――舞台初主演になりますが、改めて、主演としてオファーを受けたことをどう感じていますか?

舞台をあまり経験したことがない僕にこの役を任せていただけたことに感謝していますし、とても演じがいのある役だと思うので、この役を通して僕自身が成長できる機会になるのではないかと感じています。

――舞台出演は、2019年の『CITY』以来となります。舞台に再び出演したいという思いは、以前からあったのですか?

ありました。もともと、僕は映像が好きだから芝居をしていたのですが、20歳頃からは芝居そのものが好きになってきて、芝居の根本で映画よりも前から存在し続けている「舞台」というコンテンツで芝居をしたいという欲求はずっと持っていました。今回、まさか主演という形で出演させていただけるとは思ってもいなかったのでびっくりはしましたが、出演者3人の会話劇で、濃密な芝居を作り上げることができるという本作は、僕にとって最高の戯曲だと思います。

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――とはいえ、膨大なセリフ量の本作。セリフを覚えるのも大変なのでは?

 初めて見た時は、台本をまず閉じました(笑)。映画を観ていたので分かっていたことではあるんですが、「マイケル」「マイケル」「マイケル」とセリフがマイケルばかりだったのでその膨大なセリフ量には不安もありました。不安だったからこそ、本読みをするまでには覚えなくてはいけないと必死だったのですが、そうするとどうにもセリフが入ってこなくて…。僕は、映像の現場ではあまりセリフを覚えることに苦労したことがなかったんですよ。覚えようとしなくても、台本が好きで何度も読んだり、役のことを考えていると自然と覚えることが多かったのです。それで、今回も覚えようとするのではなく、マイケルを深いところで理解して、何回も本読みや稽古をしていく中で、染み込むようにいつの間にか覚えているというのが大切なんじゃないかなと思うようになりました。それくらい繰り返し練習をしなくてはいけない。なので、今はセリフを覚えるプレッシャーよりも、どうしたらもっと深いところで役を掴めるかと考える日々です。

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――今現在は、井之脇さんが演じるマイケルは、どんな人物だと捉えているのですか?

愛を渇望し、「自分」というものを探し続けている青年なのではないかなと思います。「自分は何者なんだろう」という思いを根底に持っていると思うので、そこは意識して演じたいと思います。

――映画版をご覧になっているということですが、映画から感じたこの作品の魅力は?

グリーンバーグ先生が優しい人物として描かれていたり、看護師のミス・ピーターソンと関係を持っていたりと、映画は戯曲から改編されているところも多いのですが、分かりやすくマイケルの悲しみを届けていると思います。人から愛されたいという根本的欲求は、誰にでもあるもので、多くの人にとっては当たり前に得られるものですが、彼はそれすら手に入れることができなかった。そういう青年の悲しみを訴えかける作品になっていました。それがこの作品の魅力で、さらにそこに心理スリラー的な要素も加わってくる。映画よりの舞台の方が会話劇の中のヒリヒリした緊張感が強いと思います。

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――本作の出演が決まった際に、「映画版でグザヴィエ・ドランが『マイケルは僕だ』と出演を熱望されたそうですが、僕も今回、戯曲を読んで、直感的に『マイケルを演じるのは僕だ』と強く思いました」というコメントを出されていました。マイケルのどんなところにそれほど強く惹かれたのですか? 

ドランは、環境や悲しい過去を背負っていることが重なったからこその発言だと思いますが、僕はそうしたマイケルを「僕が演じたい。僕以外の人にやらせたくない」という強い想いから出た発言でした。マイケルの、愛を渇望していくさまを演じるのは、とても難しい表現が必要になると思いますが、どこかで自分ならばそれを表現できるんじゃないかという謎の自信もあったんです。その自信も、普段はあまり湧かないものなのですが、マイケルは育った環境は遠い人物ですが、遠い存在に感じなかった。なので、演じたいと思ったんだと思います。

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――(取材当時)すでに本読みがスタートされたと聞きました。本読みをして気づいたことはありましたか?

グリーンバーグ先生と、ミス・ピーターソンが目の前に現れたことで、自分が想像していたよりも優しい一面だったり、厳しい一面だったり、違う顔を見ることができたのはとても良かったと思います。やはり、一人で読んでいた時には気づかなかったことが見えたので、本読みができて良かったと思いました。

――心理スリラー的な要素の強い会話劇ということで、ヒリヒリした芝居が見られそうですが、それについては、本読みを通してどんなことを感じていますか?

戯曲が素晴らしいので、その通りに演じるだけでそのヒリヒリ感は伝わってくると思います。本読みをした時に、やはり一人で黙読していた時よりも自然と緊張感が出ているのを感じたので、それはあまり意識しなくてもいいのかなと思います。ただ、そのかわり、僕はマイケルとして、彼の思いにしっかりとリンクして言葉を発することが大事だなと思いました。マイケルを突き詰めていくということがやはり大切なんだと改めて感じました。

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後編に続く~


PARCO PRODUCE 2022『エレファント・ソング』は、以下の日程で上演。

東京公演:2022年5月4日(水・祝)〜5月22日(日) PARCO劇場
愛知公演:2022年5月25日(水) 刈谷市総合文化センターアイリス 大ホール
大阪公演:2022年5月28日(土) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

公式サイト https://stage.parco.jp/program/elephant/


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